廃盤日記(増補改訂版)

めざせ!日本全国の中古盤店制覇!(by じみへん)

★DVD/映画 「要塞警察~デラックス版」 ジョン・カーペンター監督作品

2008年03月11日 | MOVIE
 
僕の大好きな映画監督、鬼才ジョン・カーペンターの原点とも呼べる映画 『要塞警察(原題:ASSAULT ON PRECINCT 13)』 が高画質デジタル・ニューマスター、16:9スクィーズ(スコープ)映像のデラックス版として、リイシュー発売されました!!税込価格3990円。

1976年にアメリカで公開された本作は、当時はまったくヒットしなかったようで、日本でも劇場未公開。その後、ジワジワとカルト映画として口コミ評価が出回り、今ではジョン・カーペンターの傑作と評されているようですが、僕もこれまで未見であったため、これはちょうどいい機会だと考えて購入して観てみることにしました。全編を通して、非常に暗がりのシーンが多いため、かなり状態の良いマスターが使用されていないと、ほとんど真っ暗な画面ばかりを眺めさせられるのではないかと半ば心配しておりましたが、実際に鑑賞してみると過去に発売されたDVDとは比較にならないぐらい画質鮮明になっておりました。それでも一部、牢獄でのシーンなど画質の粗いフィルムのまま収録されている部分もありましたので、その辺りの矛盾した編集方針などは、さすがジョン・カーペンターだなと唸ってしまいましたが(ただ単純にその箇所だけ状態の良いマスターがなかっただけかもしれませんが、苦笑)。

それよりも僕が驚いたのは、1980年2月14日(=地上波初放送日)にテレビ東京系「木曜洋画劇場」で放送された日本語吹替え(モノラル、91分)が、ノーカットで音声収録されていたことです。これは画期的でした。ただでさえストーリーの設定が理解しずらかった映画でしたので、日本語字幕スーパーを目で追いながら観るよりも、最初から日本語吹替えで観始めた方が話が数段わかりやすかったですね(苦笑)。ま、一旦観始めてしまえば、正直、字幕スーパーでも吹替えでもほとんど変わりないんだとは思いますが。

肝心の映画の感想ですが、面白いといえば面白い、面白くないといえば面白くないともいえ、なんとも評価のしにくい作品でしたね(苦笑)。但し、ところどころにその後のジョン・カーペンター監督の傑作映画 『ニューヨーク1997』 に通じる部分なども見え隠れしておりましたので、その序章と考えると興味は尽きません。悪党が主役になるというスネーク・プリスケンの原型も本作にありますね。

また、映像特典として収録されていたジョン・カーペンター監督と主演のオースティン・ストーカーのインタビュー映像(23分)も必見です。たぶんジョン・カーペンター監督作品のカルト映画上映会かなにかで行われたイベント開催時の映像だと思いますが、普段はなかなか見ることができないジョン・カーペンター監督の素顔といいますか、人となりを垣間見ることができる映像でしたので、これは面白かったですね。質疑応答で客席からマニア度満点な濃い質問を投げかけてくる映画ファンとのやりとりなども見逃せませんし。いやーどこにでもいるんですね、こういうとても濃いファンの方々というのは(爆)!!個人的には、なんだかとても親近感を覚えた特典映像でした。