活字日記

毎日読んだ活字系(雑誌、本、新聞、冊子)を可能な限りレポートします。

【11月30日】

2023-11-30 | 文庫

びっくり箱殺人事件は等々力警部が金田一に代わって名推理を展開するのかと思えば、影の主人公的な深山幽谷氏が事件の当事者という立ち位置から推理を展開して解決してしまいました。等々力警部は金田一が主人公の時と同じく二枚目的な立ち位置でした。この作品は文体そのものが、活動弁士的というか講談的というか殺人事件の恐怖感を全く感じさせないタッチでした。この文庫にはもう一編「蜃気楼島の情熱」がありますが、これは人面瘡に入っていたものです。

「びっくり箱殺人事件」横溝正史 角川文庫電子版

 

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