スペードの女王を読み終えました。犯人はこいつしかいないだろうというのが犯人でしたが、なぜこの犯人がこの道に入ったのかが今一つ釈然としませんでしたね。今回も首なし死体で、遺体の女性の脚の付け根(ほぼ陰部すれすれ)にはスペードの女王の彫り物があるというのが、この作品を際立たせています。彫った彫り物師は交通事故にあって死んでいるのですが、この妻女が事故ではなくて殺人ではないかと金田一に相談に来たところから話は始まります。この時金田一はこの妻女に冷蔵庫から冷たいジュースを出し、しかも氷を入れてあるのです。この話の舞台は1954年(昭和29年)で、1952年に一般家庭用冷蔵庫が8万円で発売されましたが、これは当時のサラリーマンの月給の10倍だったといいます。今の価値で言えば200万円くらいのものだったわけです。金田一はお金持ちだったのですね。それとも横溝正史にとっては冷蔵庫は大した高額商品ではなかったか・・・。
「スペードの女王」横溝正史 角川文庫電子版
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