活字日記

毎日読んだ活字系(雑誌、本、新聞、冊子)を可能な限りレポートします。

【12月12日】

2022-12-12 | 新書

大河の鎌倉殿はドラマですから脚本の三谷幸喜の(ある程度史実に沿って)自由な展開がありましたが、実際の日本史も従来の解釈が最近かなり変わったものが多くなりました。信長にしろ秀吉にしろあるいは悪人のように言われた大名なども、新たな知見で見直されていることが多いです。新説の日本史という新書を読んでいますが、新進気鋭の学者による新しい知見が紹介されています。大河は今承久の乱のさなかにいますが、承久の乱で後鳥羽上皇は倒幕を狙っていたのか、または北条義時のみを排除すれば良かったのかということで、色々な学説があるようです。この新書によると(この項は亀田俊和)、100年後に起きた後醍醐天皇による元弘の変では、承久の乱を意識して北条高時の排除を当初目指しましたが、結局鎌倉幕府倒幕となりました。ドラマでは義時が自分が死ねばいいのだとかっこいいセリフを吐いていましたが、そうしたとしたら多分倒幕につながった可能性が十分にあるとの見方です。北条氏としては京に向かって進軍というのが正しかったと思われるのですね。

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