兄・周太郎(鈴木亮平)からパリ行きのお金・参百圓をもらう篤蔵(佐藤健)。
そんな篤蔵に母・ふき(美保純)は言う。
「周太郎だけやないよ。蔵三郎だって 周太郎と一緒にお父さんに頭下げたんよ。お父さんだって顔に泥を塗りつけることしかしてこなかったあんたをこういう形で許したんよ。俊子さんかて、あんたのことを思って身を引いたんかもしれんしね。あんたは幸せな子やねぇ。幸せな分だけ余計励まんといかんね」
篤蔵の中には、さまざまな人の愛や思いが詰まっているんですね。
周太郎、俊子(黒木華)、宇佐美(小林薫)、そして篤蔵の父親を始めとする家族。
たくさんの人に愛されて、応援されている。
こういう人は、ふきが言うとおり「幸せ」だ。
辰吉(柄本佑)が言うとおり「うらやましすぎる」。
人のエネルギーは、さまざまな所から湧いてくるものだが、やはり〝人の力〟って大きい。
他人の愛情や応援がエネルギーになる。
篤蔵の場合は、もともと料理に対する才能と情熱があって、エネルギーが溢れているのだが、これに加えて他人の愛情と応援というエネルギーを注ぎ込まれるから、なお凄い。
溢れるエネルギーは結局、篤蔵をパリまで行かせてしまう。
こんな篤蔵と比べて、兄・周太郎は肺の病。 残念ながら、体のエネルギーが弱い。
新太郎(桐谷健太)は絵の才能があるようなんだけど、パリに行くというエネルギーがない。
辰吉は篤蔵のような料理の才能もないし、応援してくれる人もいない。
人間とは不平等なものだ。
持って生まれた才能、エネルギーには明らかに差があるし、どんな家に生まれたかでも人生は大きく違ってくる。
篤蔵だって大地主の家に生まれなければ、果たしてパリ行きが実現したか、わからない。
この作品が良い所はここですね。
篤蔵の成功を描くだけでなく、周太郎、新太郎、辰吉といったエネルギー、才能、人望に欠けた人物もしっかり描いている。
植物には大きくたくましく育つものもあるが、ひ弱で途中で枯れてしまうものもある。
理不尽だが、これが現実。
結局、人は自分の分に応じてあきらめ、折り合いをつけて生きていくしかない。
というわけで、僕は篤蔵の成功だけでなく、周太郎、新太郎、辰吉の今後の生き様にも興味があります。
周太郎、新太郎、辰吉が咲かせる花は小さなものかもしれませんが、どんな花を咲かせるか楽しみです。
そんな篤蔵に母・ふき(美保純)は言う。
「周太郎だけやないよ。蔵三郎だって 周太郎と一緒にお父さんに頭下げたんよ。お父さんだって顔に泥を塗りつけることしかしてこなかったあんたをこういう形で許したんよ。俊子さんかて、あんたのことを思って身を引いたんかもしれんしね。あんたは幸せな子やねぇ。幸せな分だけ余計励まんといかんね」
篤蔵の中には、さまざまな人の愛や思いが詰まっているんですね。
周太郎、俊子(黒木華)、宇佐美(小林薫)、そして篤蔵の父親を始めとする家族。
たくさんの人に愛されて、応援されている。
こういう人は、ふきが言うとおり「幸せ」だ。
辰吉(柄本佑)が言うとおり「うらやましすぎる」。
人のエネルギーは、さまざまな所から湧いてくるものだが、やはり〝人の力〟って大きい。
他人の愛情や応援がエネルギーになる。
篤蔵の場合は、もともと料理に対する才能と情熱があって、エネルギーが溢れているのだが、これに加えて他人の愛情と応援というエネルギーを注ぎ込まれるから、なお凄い。
溢れるエネルギーは結局、篤蔵をパリまで行かせてしまう。
こんな篤蔵と比べて、兄・周太郎は肺の病。 残念ながら、体のエネルギーが弱い。
新太郎(桐谷健太)は絵の才能があるようなんだけど、パリに行くというエネルギーがない。
辰吉は篤蔵のような料理の才能もないし、応援してくれる人もいない。
人間とは不平等なものだ。
持って生まれた才能、エネルギーには明らかに差があるし、どんな家に生まれたかでも人生は大きく違ってくる。
篤蔵だって大地主の家に生まれなければ、果たしてパリ行きが実現したか、わからない。
この作品が良い所はここですね。
篤蔵の成功を描くだけでなく、周太郎、新太郎、辰吉といったエネルギー、才能、人望に欠けた人物もしっかり描いている。
植物には大きくたくましく育つものもあるが、ひ弱で途中で枯れてしまうものもある。
理不尽だが、これが現実。
結局、人は自分の分に応じてあきらめ、折り合いをつけて生きていくしかない。
というわけで、僕は篤蔵の成功だけでなく、周太郎、新太郎、辰吉の今後の生き様にも興味があります。
周太郎、新太郎、辰吉が咲かせる花は小さなものかもしれませんが、どんな花を咲かせるか楽しみです。