平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

まれ~<狂う恋愛>を経験したパティシエのケーキは官能的になる。深いな~。

2015年06月20日 | ホームドラマ
「おはよう」
「可愛いね」
 これが希(土屋太鳳)の恋愛のツボだった(笑)

 大輔(柳楽優弥)が入ってくれば、水の入ったコップを落とす。
 ケーキ作りに専心したいのに心が乱れて、自分が引き裂かれてイライラしてしまう。
 大輔を忘れたくてケーキ作りに没頭し、腕をケガしてしまう。

 若い時は〝恋愛に狂う〟時があるんですね。
 特に希は〝恋愛初心者〟だから自分をうまくコントロール出来ない。
 溢れる想いを制御できない。

 青春だね~~。
 完全に頭がピンク状態。
 歳を取ると、こういう〝狂う恋愛〟ができなくなるんですよね~。

 今回のもうひとつのテーマは「学ぶこと」。

 大悟(小日向文世)は言う。
「本を読むのはやめろ」「本に頼るのはやめろ」

 確かに。
 本にはケーキの作り方が書かれているけど、大切なのは実は書かれていない〝行間〟。
「強火でかき混ぜて決してスピードを緩めるな」なんていう大悟の指導は本には書かれていないし、火を「ストップ!」と止めるタイミングなんかも永年の修行と経験によって培われるもの。

〝感性〟や〝センス〟も大切。
 大悟がフラワーアレンジメントを習ったり、美術館に行ったりするのは感性やセンスを磨くため。
 で、感性やセンスが何かと言えば、〝右脳〟だ。
 本に頼る希はどうしても〝左脳〟で考えてしまうから、大悟はもっと〝右脳〟を使えと指導している。

 大悟は、ケーキ〝ジュテーム、モア・ノンプリュ〟を「網タイツだ」と言った。
 その言葉を希が一瞬、理解できなかったのは、彼女が言葉で考える〝左脳人間〟だからだ。
 一方、大悟は右脳でケーキを考えている。
 大悟と希の思考回路は、おそらくこんな感じだろう。
・大悟 〝ジュテーム、モア・ノンプリュ〟→網タイツ(=右脳)
・希  〝ジュテーム、モア・ノンプリュ〟→「どんな意味だ?」「恋愛未経験だし、よくわからない」「困った」(=左脳)

 そして、「学ぶこと」の三つめ。
〝人生経験〟

 たとえば、〝狂う恋愛〟をしてきた人と、そうでない人とでは、作品として出来上がってくるものは違ってくる。
 ケーキを例に取れば、〝狂う恋愛〟をしてきたパティシエのケーキはきっと官能的になる。
 希の作ったケーキは「中学生の恋愛」と評されたが、<混乱><ピュア><純情>といった味だったのかもしれない。

 というわけで、今週の『まれ』は深かったなぁ。

 書を捨てよう。
 練習をしよう。
 センスを磨こう→右脳を使おう。
 恋愛をしよう。人生経験を積もう。

 これらは作家、画家、ミュージシャン、役者など、すべての表現者に必要なこと。
 希が学ぶことは、まだまだたくさんあるようです。

コメント
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