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平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

オバマ大統領就任演説

2009年01月21日 | 事件・出来事
 オバマ大統領就任式。
 やはり言葉に力を持つ人っているんですよね。
 特に政治家は言葉による演説が武器。
 演説でどれだけの人の共感を得て感動させられるか。国民に勇気を与えられるか。
 ヒトラーの様な力強い言葉はイヤだけど、果たして現在の日本の首相の言葉は……?
 二転三転、漢字の読み間違い。感動させるどころか国民にバカにされている。
 主張している内容も国民からかけ離れている。

 オバマさんの演説で印象に残ったのは次の部分。

「私たちが危機の最中にあることは今や、周知のことです。この国は、暴力と憎しみを掲げる大規模ネットワークを相手に、戦争を戦っています。また、私たちの経済はひどく弱体化してしまった。一部の人の強欲と無責任のせいではあるが、私たちみんなが全体として、新時代に向けて厳しい選択をして国を準備してこなかったせいでもあります。おかげで人々は家を失い、職を失い、事業は閉ざされてしまった。私たちの医療保険は高過ぎる。この国の学校はあまりにあちこちで破綻しすぎている。そして私たちのエネルギーの使い方は、敵を勢いづけて、この惑星を脅かしている」(gooニュースより抜粋)

 的確な現状認識。
 日本にもかなりの部分が当てはまる。
 <一部の人の強欲と無責任のせい>
 新自由主義でお金を動かすだけで大儲けしている人のことをさしているのだろうが、日本の場合は既得権。
 例えば<渡り>で億単位の退職金をもらっている官僚OB。
 彼らの<強欲と無責任>と無責任が国を滅ぼしていることを知ってほしい。
 <新時代に向けて厳しい選択をして国を準備してこなかったせい>
 これも日本に当てはまる。
 国の借金700兆。勘弁してほしい。
 定額給付金。<新時代に向けて>このお金を使いませんか?
 オバマさんは<グリーンニューディール>と称してエネルギー開発に予算を注ぐそうだが、日本も今後100年のためにそうしましょう。
 <エネルギー>と<食料>は国のライフライン。
 これに力を入れずして何に力を入れるのか。 
 あとは<教育>。
 未来のために予算を使いましょう。

 次の様な演説も胸を打つ。
「偉大さとは、努力して獲得しなくてはならないものです。長い旅路を歩んできたこの国は、これまでも決して近道をしたり、適当なところで妥協したりしなかった。私たちの旅は、気の弱い人たちには不向きな道中だった。気の弱い人たち。働くよりも楽をしたい人たち。富や名声の楽しみだけ求める人たち。そういう人たちは、私たちの旅路には向かない。それよりも、長く険しい道を登って、私たちのこの国を繁栄と自由に向けて引き上げてくれたのは、危険を恐れない人たち、実行力ある人たち、ものを自分の手で作る人たち、そういう人たちでした」

 そうですね、こういう人になりたいですね。
 政府のあり方についてはこんな見解。

「政府が大きすぎるか小さすぎるかではなく、政府がきちんと機能しているかどうかです。国民がまともな給料の仕事を見つけられるよう、政府が協力しているかどうか。高すぎない医療サービスが提供できているかどうか。尊厳ある引退生活を提供できているかどうか。「イエス」と言える分野についてはこのまま続行するし、「ノー」と言う分野についてはその政府事業は終わりにします。そして国民の税金を扱う我々は、賢明に使い、悪い習慣を改善し、透明性の高い形で仕事をするよう、責任を負う。そうしなければ、国民と政府の間に不可欠な信頼を回復できないからです」

 当たり前のことを言っているのだが、出来ていないのが現状。
 そして国民のあり方。

「全てのアメリカ人が、自分たち自身への責任と、国への責任と、世界への責任を認識することが必要です」

 <責任>
 そうですね、我々は<個人>の中にひきこもって<責任>を全然果たしていないのかもしれません。
 <世界への責任>ということで言えば、飢えで子供たちが死んでいく国があるという現状、地球が壊れているという現状。

 いい演説だったと思います。
 オバマさんが今後何をしていくかはアメリカ人ならずとも注目ですね。

※追記
 大統領就任の宣誓が終わって上院議員が「コングラチュレーション!ミスター・プレジデント」
 この瞬間から<バラク・オバマ>から<ミスター・プレジデント>になるのですね。

※追記
 オバマさんの演説は19分。
 話題になったフジテレビのドラマ「CHANGE」の総理の演説は20分。
 かたやアメリカの大統領、かたや日本のドラマ。当然と言えば当然だが、同じ時間でもこの内容の違い。
 オバマさんの様な演説を木村拓哉さんの総理がやっていたら「CHANGE」は名作になっていただろう。
 あるいはアメリカで「CHANGE」の様な演説を行っていたら「ふざけるな」と言われていただろう。
 日本のエンタテインメントの底の浅さを感じます。

 就任演説の全文はこちら


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あいのり 1/19

2009年01月20日 | バラエティ・報道
 昨日のヤマジ。
 すべてはキプロスの夜空に輝く月のせい?
 要は<発情>してしまったんですね。
 茂木先生の言葉を借りれば<触覚・嗅覚・聴覚・視覚でドーパミン放出状態>。
 ヤマジはただっちとエッチしたかったんでしょうね。
 でもカメラはまわっているし、ただっちの心も分からない。
 何よりこういう時、どう男性にアプローチしていいか分からない。
 本当に無器用な子です。

 木下優樹菜さんはうまい表現をしてましたね。
 「少女漫画の世界に入り込んでいる」
 うまいコメント。ヤマジに対する優しさもある。
 木下さんって頭がいいですね。人間力というか学力でない頭の良さ。

 それにしてもテレビって残酷ですね。
 ヤマジの異常さを強調する過剰な演出。
 面白い映像が撮れれば何でもありな姿勢。
 それを楽しんでいる我々も残酷ですが。

 同じ覗き見番組の「ロンドンハーツ」のブラックメール。
 でも覗かれて面白おかしく扱われるのはプロですからね。
 狩野英孝が「キモイ」と言われてもそれはプロの芸人として引き受けたこと。
 それなりに自分を面白く見せる芸もある。

 しかしヤマジはシロウトさん。
 無器用な恋愛だけならいいけどここまで生々しいと。
 彼女が日本に帰ってきたらどんな生活を送るのだろう。

 しかしシロウトってすごい。
 プロが決して出来ないことをしてくれる。


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天地人 第3回「殿の初恋」

2009年01月19日 | 大河ドラマ・時代劇
★兼続(妻夫木聡)のキャラクターが出て来ましたね。

・洞察力……海津城近くで高坂弾正を見て信玄の死を感じる。
・明るさ……宴席での踊り。場の空気を変える明るさ。
      その明るさは人に愛される。
      仙桃院(高島礼子)にお説教されたが、それは愛されているから。
・主君愛……景勝(北村一輝)には絶対の臣従。
      しかも裏表がない。子供の頃から気心が知れているからだ。
      景勝の良さも弱さも知っている。
      景勝の良さは自分の失敗を大きな心で理解していく所。
・泣き虫
・決めセリフ……「これはしたり!」

 お船(常盤貴子)にからかわれる様な頼りない面を持っているけれど、そんな兼続が戦国の英雄達とどの様に渡り合っていくか?
 そんな期待をもたせるキャラクター造型。

★様々な人間関係も出来てきましたね。

・景勝との主従関係
・謙信(阿部寛)への限りない尊敬
・お船にからかわれる従妹関係
・華姫(相武紗季)との恋話のできる友達の様な関係
・雲洞庵で共に育った仲間との友情
 その他
・景勝と謙信のもう一人の養子・景虎(玉山鉄二)の跡目をめぐるライバル関係
・景勝とお船の恋愛関係

 人間関係が出来てくるとキャラクターが立ってくる。魅力的になってくる。
 第3話はそのいい例ですね。


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銭ゲバ

2009年01月18日 | その他ドラマ
★よくもまあ、昔の作品を持ってきましたね。
 でも今の作品。

・番号で呼ばれ簡単にクビを切られる労働者
・薬を我慢して死んでいく母親
・お金のために盗み、あげくの果てに殺してしまう少年

 ドラマだからデフォルメはあるが、根底に描かれているのは現在の<派遣切り><生活保護><後期高齢者医療制度><無意味な犯罪>。

 主人公の蒲郡風太郎(松山ケンイチ)はこんな青年。
 「金のためなら何でもするズラ」
 お金しか信じられない人間。
 お金を愛している。
 同時にお金を憎んでいる。
 お金がなくて母親が死んだからだ。
 風太郎は言う。「全部金のせいだ。金のせいで母さんは死んだ」
 金のせいだと言ってお金を憎んでいる。

 お金に対する愛と憎。

 僕が興味があるのは風太郎がどこに<救い>を求めるかだ。
 お金にこだわっていたのでは救いはない。
 現に彼は畳一畳分のお金を持っているのに満足しない。心に嵐が吹きまくっている。
 お金に代わる救いとは何か?
 少なくとも敵意として三國造船や三國緑(ミムラ)に向かうのは間違っている。
 緑に象徴される金持ちの<偽善>は認めるが間違っている。
 敵意(憎しみや怒り)で向かっている以上、風太郎に救いはない。
 それに風太郎が気づくのはいつか?

 こう書いていて思い出したのは「レ・ミゼラブル」のジャン・バルジャン。
 彼も極貧の犯罪者であったがレミエル神父の銀の燭台で目覚めた。
 マドレーヌ氏として事業を起こし町の人を豊かにした。
 コゼットを愛した。
 コゼットを過度に愛し過ぎたこともあったが、彼は死ぬ際、穏やかな光に包まれた。 
 この作品が風太郎の救いをどこに持ってくるかは興味深い。

★ドラマに求めるもの
 この作品を作ろうと思った製作者の志は買う。
 でも見ててつらい。
 目を逸らしてはいけないのだろうが、あまり見たくない現実。

 明るいだけの無内容な作品はイヤだけど、僕は前向きに<がんばっている人>を見たい。
 苦しさの中でも<曲がらない人>を見たい。
 無器用でも<人と繋がる人>を見たい。

 風太郎を見ているとこちらまで暗くなってしまう。
 本当なら風太郎に立ち向かって「お前、それは違うだろう」と言い続けたいが、その気力がない。

 製作スタッフはこの作品で現代に何かを問いたくて作っているんだろうからぜひ初志貫徹してほしい。
 衝撃性や話題性に走らないでほしい。


※追記
 この作品は僕の好きな「野ブタ」や「女王の教室」の枠なんですよね。
 でも「野ブタ」の信子も「女王」の和美も曲がらなかった。
 何よりも彼女らを支える人の繋がりがあった。


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ラブシャッフル

2009年01月17日 | 恋愛ドラマ
★冒頭がおしゃれですね。掴みはOKという感じ。
 エレベーターに閉じこめられる。都会に住んでいればありそうな非日常。
 そこで展開されるキャラクター紹介。場面展開のない一場の舞台を見ている様。

・”ウサたん”こと宇佐美啓(玉木宏)はボケ。
 体の不調を訴える逢沢愛瑠(香里奈)に「妊娠か?」
 男性陣はおしっこすることになって嫌がる愛瑠に「出産の時恥ずかしくないか?」
・”バケラッタ”こと世良旺次郎(松田翔太)はエロ。
 体の不調を訴える愛瑠に「わかった。男3人に囲まれて……」
・菊田正人(谷原章介)は一見マトモ。知性派。
 体の不調を訴える愛瑠に「無理もない、こんな所に長い間閉じこめられていたら……」とマトモな反応。
 しかし変。自己紹介をするといきなりあだ名をつける。
 ちなみに愛瑠につけたあだ名は「アヒル」。

 うまいキャラクター紹介ですね。
 おまけに「ダンシングクイーン」を歌いながら(←音を隠すため)、立ちション。
 エレベーターが動いて立ちションしようとしていたカップで乾杯!

★その後の構成もシンプルでわかりやすい。
 1.エレベーターで出会う4人
 2.4人それぞれの仕事ぶり紹介
 3.4人再会。やって来るそれぞれの恋人
  <ラブシャッフル>の相談
 4.ラブシャッフルに対する4組のカップルのリアクション
 5.ラブシャッフル開始!

 今後の課題は4組のカップルを面白く描き分けられるかどうかだ。
 同じTBSの「スキャンダル」も4組のカップルの話でしたけど、イマイチでしたからね。
 カップルの種類としては16とおり?(←多分、数学得意でないので)
 8人のキャラがみんな個性的ですから16とおりの恋愛もそれぞれ違うはず。
 この作品は様々なキャラの掛け合わせの作品ですね。
 さてどんなシャッフルが行われ何が生まれるか?
 結局全員元サヤに戻るのか?
 
★玉木さん
 玉木宏さんって<神経症>っぽいキャラが多いですよね。
 「のだめ」では飛行機に乗れない神経質な完璧主義者だったし、「鹿男」ではネガティブ男。

 考えてみれば他の役者さんもそう。
 今まで演じてきたキャラを踏襲している。
 松田翔太さんは「花より男子」からの既定路線の<色男>。
 谷原章介さんは<ちょっと変なインテリ>←「エジソンの母」の准教授を思い出した。 
 未知数なのはDAIGOさんだが、自信のない金持ち役、いい感じでした。
 シロウトっぽい分、愛瑠のことが本当に好きだってことが伝わった。

 「鹿男」×「花男」×「エジソンの母」×未知数

 さてどんなドラマが出来上がるか?


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ありふれた奇跡 第2回

2009年01月16日 | 恋愛ドラマ
★少しずつ近づく距離
 前回までの加奈(仲間由紀恵)と翔太(加瀬亮)の距離は<自殺を考えたことがある>という共通点。
 今回は<友達>。
 少し距離が縮まった。

 この距離感がいいですね。

 加奈は他人と距離を置く。
 翔太との関係で許した距離は<友達>。
 藤本(陣内孝則)との距離は<コーヒーを飲む間いっしょにいる関係>。
 この物語は加奈が翔太たちと距離を縮めていく物語なのだろう。

★加奈の誠実
 藤本との会話ではこんな感じ。
 話すことがなくて「わたし、最近映画に行ってません。だから映画の話をすることが出来ません」
 ある意味すごく誠実な受け答え。
 普通だったら話すことがなくても適当なことを話してお茶を濁す。
 加奈は誠実な女性なんですね。誠実に他人と向き合う。

 だから翔太のことは非難した。
 「私に感心があるのなら祖母ではなくわたしと向き合って下さい」
 
 そんな加奈の言葉に感化されたのだろうか、翔太は自分の本当の姿を見せた。
 前回までは自分が左官であることを言えなくて誤魔化していた翔太。
 加奈に正面から向き合おうと思ったのだ。
 加奈はそれを受けとめてくれた。
 気取った喫茶店。左官の姿になったことをとがめる店員。それに怒る加奈。
 翔太にしてみれば嬉しかったでしょうね。
 自分がコンプレックスに思っていたことを受け入れてくれた。

 誠実と受け入れてくれる心。
 でも他人と一定の距離を保つことは忘れない。
 加奈は不思議で魅力的な女性ですね。
 男性にとって<自分と誠実に向き合ってくれる女性>、<コンプレックスを受け入れてくれる女性>って大きい。
 距離を縮めたくて踏み込んでもなかなか踏み込ませてくれないのも男心をかき立てる。
 だから翔太も藤本も加奈に近づくのでしょう。

 不思議な恋愛ドラマですね。
 こんな恋愛ドラマ見たことない。

 これからは加奈の内面がどんどん深く描かれていくでしょう。
 山田太一先生が加奈というキャラクターをどれだけ深く造型しているか楽しみです。

 第1回

※追記
 第1回で加奈が「なぜ?」「どうして?」といろいろ聞いたのは加奈が誠実で、相手の言葉の誤魔化しを嫌う性格だったからなんですね。

※追記
 ラストのやりとりいいですね。
 「私、バカみたい?」
 「ううん、かっこよくて……こっちはだらしなくて」
 「子供っぽくなかった?感じ悪くなかった?」
 「全然!」









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相棒 「越境捜査」

2009年01月15日 | 推理・サスペンスドラマ
★今回は角田課長(山西惇)が相棒。
 部下と共に誘拐犯人の居所を探し出し、誘拐犯人を装って電話。
 こういう<相棒>の役割ってあるんですね。
 薫(寺脇康文)が相棒だったら部下を使って潜伏先を探しだすことが出来なかったろうし、誘拐犯人を装うっていうのも説得力がなかった気がする。
 角田課長が相棒ならではのお話。

★物語は事件の二本立て。
 <逃走立てこもり事件>と<誘拐事件>。
 前半の立てこもり事件は右京(水谷豊)を神奈川の現場に来させるための仕掛け。
 右京が偶然通りかかって誘拐事件が行われている家に来るというのは不自然ですからね。
 同時にこれで角田課長と組織犯罪対策5課が<誘拐事件>解決のために動ける様になった。
 <逃走立てこもり事件>が後半の事件とうまく絡み合っている。

★<誘拐事件>の方はウルトラCの真相。

 以下ネタバレ。

 捜査に当たっている警察官が……。
 神奈川県警の人間だと称する早川仁志(益岡徹)が右京さんにミスリードする。
 娘を誘拐された藤堂俊作(五代高之)には借金があり、偽装誘拐ではないか?
 家政婦(山本道子)もそれを裏づける話をする。
 これで視聴者もミスリードされる。
 そして180度違う真相に驚かされるという仕掛け。
 同時に自称神奈川県警の早川が明快な推理をするものだから、早川が今回の<相棒>ではないかと思ってしまう。
 うまい視聴者の騙し方ですね。

★今回の面白ポイントは右京さんと家政婦さんのやり取りですね。
 家政婦さんの話すことは少し説明っぽいだが、楽しそうに聞いている右京さんがいい。
 実に味がある。
 2時間のサスペンスドラマでも家政婦さんが証言するシーンがよくあるが、それを聞く刑事役でこれほど味が出せる刑事は少ない。
 古畑任三郎はクセのある刑事ですが、右京さんのは抑えたクセ。
 古畑さんみたいな人は現実にはいないだろうが、右京さんぐらいのクセのある人間は現実にいそう。

 右京さんは刑事ドラマ史上に残る名刑事になりましたね。
 あんなに地味なのに。
 逆にそれがすごい。

※追記
 水曜日「相棒」、木曜日「只野仁」、金曜日「仕事人」。
 テレビ朝日の誇る人気シリーズの三本立て。
 テレビ朝日勝負をかけて来ましたね。

 水曜日、平均視聴率17%超の「相棒」を持ってきて、木曜、金曜にその視聴者を流す。
 見事な戦略です。


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神の雫

2009年01月14日 | その他ドラマ
★ワインを飲んで何を考えるか?
 美味しい!→普通の人
 ミレーの「晩鐘]→ワイン評論家・遠峰一青(田辺誠一)
 亡くなった母の記憶→主人公・神咲雫(亀梨和也)

 物が過去の記憶をよみがえらせることはあるから雫の反応は理解できるけど、遠峰の『晩鐘』はわれわれ凡人には理解しがたい。
 遠峰のワインの飲み方はスノッブな遊びですね。
 イマジネーションの遊戯、知的ゲームと言ってもいい。

 でも最近それは茶化されている。
 髭男爵の「ルネッサ~ンス!」。
 石原裕次郎の真似をしている人(名前忘れた)。
 大体ワイングラスの形自体が面白い。
 遠峰が内田有紀にワイングラスでワインを飲ませて、彼女の唇からワインがこぼれたシーンはエロチックでもなんでもなく笑ってしまった。

 でも人生をより深く楽しむにはワイン愛好家から学ぶことは多いかもしれない。
・イマジネーションを楽しむこと
・五感で楽しむこと(味覚だけでなく視覚・嗅覚など五感で味わうこと)
 これはワインだけに限られたことではない。
 いろいろなものをこんなふうに楽しめたら人生は何倍にもなる。

 雫がワインから母や父の気持ちを理解した様に。
 ワインを口にしたことで雫の世界は新たな彩りが加わったはずだ。

★この作品を見た時、これは<ミステリー>だなと思った。

・牡蠣料理に最高のシャブリを出して酷評されたレストラン。
 その酷評された理由を探るのはミステリー。
 <牡蠣料理には海の塩分を含んだ安いシャブリの方が合う>というのが真相。
・母の墓にあるワインを置いた父・豊多香(古谷一行)の気持ちを探るのもミステリー。
 真相は<そのワインは100本の花をイメージさせるワインだった>。

 そして雫は父・豊多香の残した謎を探るべく7本のワインを飲む遺産相続対決に臨んでいく。
 これってやっぱりミステリー。
 人が死ぬだけがミステリーじゃないんですね。

★オイディプスコンプレックス
 男の子は父親を殺して乗り越えなくてはならない。
 男の子にとって父親は母親を奪い合うライバル。
 大まかに言うとこれが<オイディプスコンプレックス>。

 雫も「美味しんぼ」の山岡さんも父親と闘っていますね。
 こんな古典劇の要素もこの作品にはある様です。


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ヴォイス~命なき者の声~

2009年01月13日 | 推理・サスペンスドラマ
 第1話 失われた命の声

 <雨乞いをしている様な格好で死んでいる男>

 奇怪な事件?
 でも事件の真相って種明かしをされてみればわりと単純なんですよね。
 横溝正史の金田一シリーズなんかは過去の因縁が絡み合って複雑だけど。
 この作品は単純な部類の作品。
 真相は<自殺しようとした子供を受けとめて花壇の縁に頭を打った>。

 僕としては「なるほどねえ、そんなこともあり得るか」という感想。
 そしてここが推理ドラマとしてこの作品が弱い所。
 何しろ相手が<死体>ですからね、やれることが限られてくる。
 一人二役みたいなトリックも使えないし、東京に爆弾を仕掛けるということも出来ない。
 そうすると青春ドラマに期待ということになりますが、どっちつかずで中途半端にならないことを期待します。 

 シナリオは「プロポーズ大作戦」の金子茂樹さん。
 第1話のモチーフは<キャラ説明>と<法医学者とは何か>。

 教授の佐川文彦(時任三郎)は法医学について次の様に説明。
 「死者の身体は言葉を明確に伝えてくる。法医学者にしか聞こえない声がある。
その声を繋げるのが俺たちの仕事だ」
 法医学者に必要なのは「イマジネーション。常識に捕らわれない自由な発想」「普通であり続けること。人はどんなときに笑って、どんなときに楽しいと思うか忘れないこと」とも説明。
 そしてラストは主人公・加地大己(瑛太)の自己発見。
 「医大に入って4年目の冬僕らは失われた命を救う医学と出会った」

 そつなくまとめていますね。
 うまくまとめている分、感動が少ない。
 大己には大きな葛藤がないみたいだし。
 そうなると亡くなった人間への共感力がポイントになるが。
 あごに手を当てて考えるシーンが定番になるのかな。

※追記
 大己と石末亮介(生田斗真)はこんなやりとり。
 「スラムダンクを読んでバスケを始めた」とからかわれたのに対し、「あれは日本の宝だ。あれを読んでバスケを始めない方がおかしい」と反論。
 うまいやりとりです。

 ちなみにスラムダンクについての過去記事はこちら
 スラムダンク 名セリフ 1位~10位
 スラムダンク 名セリフ 11位~30位











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スーパースター・朝青龍

2009年01月12日 | スポーツ
 朝青龍・稀勢の里戦
 負ければ引退勧告の崖っぷち、稽古不足。
 そんな話題もあって大盛り上がり。

 朝青龍はヒール(悪役)ですよね。
 お客さんは悪役が負けるのを見に来る。
 この点で昨日の取り組みは見事でしたね。

・稀勢の里に押されて土俵際まで追いつめられる朝青龍→お客さんは負けるのかと思う。巷の評判どおり稽古不足でこのまま引退してしまうのかと思う。
・しかし右でまわしをとって稀勢の里の腰を浮かせたかと思うと逆に土俵際まで追いつめる→お客さんは朝青龍の強さを思い出す。
・右と左の張り手で駄目押し→お客さんは既に勝負がついているのに張り手を出す朝青龍に悪役健在を見る。
 
 まさにお客さんが望むとおりの展開。
 お客さんは朝青龍が負けるのを見たいと思っているが、一方でふてぶてしく強い彼を見たいとも思っている。
 そんな観客の気持ちをわずか30秒ぐらいの取り組みで表現してしまうとはさすが!
 やはりスターだ。
 スターでない力士だったらあのまま押されて負けてしまったり、負けそうになることもなく勝ってしまう。
 でもそれだとファンの望んでいることのひとつしかかなえていない。
 長嶋茂雄もそうだったが、スターはファンが望むプレーをしてくれるもの。

 また同時に昨日の取り組みは<依然として強いのか>それとも<弱くなったのか>という疑問の答えを出さずにいてくれた。
 観客はその答えを知りたくて再び彼の土俵を見る。
 本当にスターです、朝青龍は。

 昨年の相撲界の相次ぐ不祥事。
 <横綱の品格>と言って朝青龍を非難している方が<品格>がない。
 朝青龍はきっと<横綱の品格>といった枠からはみ出すパワーを持ったスーパースターなのだろう。

 とここまでほめたのだから、朝青龍、今後も勝って下さいね。
 今場所優勝したら本当にスーパースターになれる。
 風は朝青龍に吹いている。

※追記
 千秋楽。
 優勝決定戦で朝青龍優勝!
 しかも白鳳との15試合目以外は無敗。
 テレビのコメントを聞いても朝青龍に追い風。
 来場所はさらに盛り上がりそうだ。
 やはりプロスポーツにはスーパースターが必要。


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