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平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

リーガルハイ 第8話~人々を幸せに導くためには誰かが大きな力で束ねなければならない

2013年11月28日 | 職業ドラマ
「崇高な理念など欲望の前には無力だ!」
 これが古美門先生(堺雅人)の人間観。
 同感です。
 現実のほとんどはこの理屈で動いている。
 だから欲を捨て崇高な理念に生きた人は賞賛され、宗教はそれを説く。
 ちなみに僕は羽生(岡田将生)の考え方に賛成ですけどね。
 このまま人間が欲望を追求していったら、格差は広がり、戦争が起き、地球は滅びる。
 今こそ崇高な理想を!

 しかし、崇高な理念に生きる人には危うさもある。
 今回の羽生がそうだ。
「人々を幸せに導くためには誰かが大きな力で束ねなければならない。なぜなら人間は誰も彼もが愚かなのだから」
 自分の考えが美しく崇高であるがゆえに、絶対的に正しいと思い込み、考えを他人に強要する。
 自分の考えを否定する人間を愚かだと思い、「あなたを正しい道に戻してあげたい」と変えようとする。
 この傲慢に陥る可能性がある。
 だから小林よしのり先生は「ゴーマンかましてよかですか?」と一応、ことわりを入れる(笑)

 物事に絶対はない。
 すべては相対的なもの。
 世界財産や自然を守ることも、開発してキャバクラやおっぱいパブを作ることも同等に正しい。
 このことを前提にして、「自然を守ろう」「開発賛成」とそれぞれに主張するのが正しい態度。
 狂信や押しつけが一番まずい。
 羽生は「これでみんなが幸せになれる」と言ったが、何が幸せかなんて人それぞれ。
 豊かな自然の中で生きることが幸せと考える人もいるでしょうし、便利でぜいたくな暮らしを幸せと考える人もいる。
 何だかんだ言って羽生は裁判が終われば東京に戻ってしまう部外者であり、その後の人々の生活に責任を持てるわけではありませんしね。

 最後に服部さん(里見浩太郎)の電話の言葉。
「先生の思惑どおり羽生先生はご子息の増長を抑える好敵手になりつつあります」
 この中に<ご子息の増長>という言葉があるが、古美門にも今回の羽生のようになる可能性がある。
 古美門は「物事に絶対はなく相対的だ」ということを知っているオトナだが、勝ち負けにこだわりすぎるし、勝つための手段も選ばない。
 裁判をゲーム感覚でやっている感じもある。
 さて、作家さんはどう決着をつけるか?


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