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平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

花燃ゆ 第45回「二人の夜」~父のような戦い方もあることを知った久米次郎

2015年11月09日 | 大河ドラマ・時代劇
 政治家・楫取素彦(大沢たかお)が戦っている。
 いつの時代も民衆は、現状維持を望み、なかなか新しいことをしようとしない。
 今回の仲買人のように、自分の既得権にしがみついて手放そうとしない抵抗勢力もいる。
 そんな彼らを説得し、改革を実行していくのが、政治家の役割だ。

 楫取はわらじを履き潰し、人々を訪ね、説得してまわる。
 罵られたり、突っかかられたりするが、それも厭わず、地道に説く。
 上から強権的にやることもしない。
 楫取素彦は<政治家の理想>ですね。

 さて、久米次郎(大西統眞)。
 彼はくすぶっている。
 萩の乱に参加できず、西南戦争での西郷(宅間孝行)の死を知って、自分も武士として戦いたかったと思っている。

 でも、戦いって何だろう?
 萩の乱の前原一誠(佐藤隆太)や西郷のように戦って死ぬことが戦いなのだろうか?
 しかし、別の戦いをしてる人間がいた。
 楫取素彦だ。
 久米次郎は必死に民衆に説く父の姿を見て、こういう戦い方もあることを知る。
 前原や西郷と違って、楫取の戦い方は、創造的だ。
 破壊ではなく、新しいものを創り出している。
 それは地味で格好悪くて、派手でも壮絶でもないが、新しい日本を創り出す見事な戦いだ。
 父の姿を見て学ぶ久米次郎。

 船津伝次平(石原良純)も戦う農業改革者だ。
 工夫し、研究し、改善して、決して現状に留まらない。
 美和(井上真央)は伝次平に〝新しい日本人〟を見たに違いない。
 伝次平のような人間が増えていけば、日本はどんどん豊かになると確信したに違いない。

 今回のエピソードを人物図式でまとめてみます。

 <改革者・新しい日本人>
  楫取素彦
  船津伝次平
  星野長太郎(大東駿介)
  美和

 <既得権者・現状維持派>
  阿久沢権蔵(江守徹)
  仲買人
  民衆

 <中間派・どちらかというと改革寄り>
  せい(三田佳子)
  生糸の女性たち

 <迷ってる人>
  久米次郎

 こういう対立図式がしっかりしていると、ドラマになってきますね。

 ラストの〝二人の夜〟は要りません。
 大雨で崖崩れが起きて、宿屋で部屋がひとつしかなくて、二人きりの夜って……(笑)
 せっかく良いドラマになっていたのに、これでぶち壊しです。

コメント (2)
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