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平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

相棒14 「ファンタスマゴリ」~20年間抱き続けた執念、そして絶対権力者はただの醜悪な老人だった

2015年11月05日 | 推理・サスペンスドラマ
 20年間の執念である。
 20年間、怒りや復讐心を持ち続けた人の物語である。

 以下、ネタバレ。


 柳本愛(伊藤久美子)は20年間、日本の黒幕・譜久村聖太郎(織本順吉)への復讐の機会を待ち続けていた。
 譜久村の愛人になることで。
 そして、譜久村の子供をおろすことで復讐を果たした。

 片野坂義男(岩松了)は20年間、譜久村を刑務所に送る執念を燃やしていた。
 しかし、法律による正攻法では、それが出来ないと考え、警察を辞め、自らを悪に染める。
 譜久村に取り入り、信頼を得て、<ファンタスナゴリ>という脱税システムに乗せることにより、捜査二課を動かした。(アメリカのギャング、アル・カポネも逮捕のきっかけは脱税容疑でしたし、アンタッチャブルな大物を捕らえるにはこの方法なんですね)

 いずれにしても捨て身のすごい執念だ。
 面従腹背。
 臥薪嘗胆。
 柳本愛と片野坂の20年の執念が譜久村逮捕に至らせた。

 20年の執念と言えば、譜久村もすごい。
 何と捜査二課の一刑事であった杉下右京(水谷豊)の名前を覚えていた。
 理由は、自分に歯向かった者は決して忘れないから。

 人間というのは、ある意味、怖ろしい生き物です。

 譜久村聖太郎という人間を<ファンタスマゴリ>に例えたラストも面白かった。
 日本の黒幕で、皆が怖れる陰の絶対権力者。
 しかし、それは幻影。
 一皮剝けば、ITに疎い、若い女性に狂う醜悪な老人でしかなかった。
 幽霊の正体見たり枯れ尾花。
 権威や地位なんて、こんなものなのかもしれませんね。
 品種改良したバラに自分と彼女の名前をつけるあたりは、甘いロマンチストですし。

 冠城亘(反町隆史)は法務省出身という立場を活かして活躍。
 検察庁は法務省の管轄だから、冠城は検察を動かせるんですよね。
 今後は、今回のような大物食いの物語がひんぱんに出て来るかもしれません。

 で、今回の右京さん。
 右京さんは、『デカワンコ』でした!(笑)
 警察犬並に鼻が利く。
 しかし、屋敷には誰も入ることが出来ないという譜久村のおごりの心理を読み取った所は、さすが!

コメント
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