荒井善則展覧会情報

旭川と長野を中心に、作品活動をしています。その中で、展覧会情報をお送りします。

我が愛しのロバニエミ

2014年05月26日 | 日記


一月中旬、フィンランド・ロバニエミに出品したFAIRLY NORTH展の作品が戻って来た。

展覧会終了後、キューレーションをした多田君の元に作品がまとめて送られ、届けてくれたもの。

会場では、保管場所から急激な温度差のある展示場に持ち込まれ、湿度の関係から和紙の作品には

コブのようなデコボコが出来た。

会場のコンディションに予測も付かなかったが、掛け軸スタイルの作品には不思議なテクスチャーが生まれた。

これもインスタレーションの醍醐味かと納得したものの、戻って来た作品からはコブが消えていた。

「あれが良かった」、と今更ながら予測が付かない曖昧さがたまらなく好きになる。

インスタレーションにコブが加わったあの作品は、愛しのロバニエミとして幻となってしまった。

思い込みと間違え

2014年05月25日 | 日記
パソコンを立ち上げ、幾ら待ってもキーボードが接続しない、という表示にうんざりしながら電池交換をする。

それでも、その表示が出続けることからサポートセンターに電話する。

スイッチを入れましたか、それはどこ?

電池はプラスが奥です、といわれて入れ替える。

ただ単に電池が無くなっていただけ、そして初めキーボードと思って電池を変えたのは、マウスだった。

今頃、サポートセンターでは「キーボードとマウスを間違えていたユーザーがいた」との報告書が、

間違えなく提出されている。

思い込みで間違えたのは、わ・た・し。

イメージの力展

2014年05月24日 | 日記




イメージの力 展
国立民族博物館コレクションにさぐる

2014年2月19日(水)~6月9日(月)
国立新美術館

民族博物館で何度か見た作品が、キューレーションで展示が大きく変わる。

分類された物は、イメージの枠組みから大きく羽ばたいて見える。

出会う筈のない形は、この空間から大きな時空を超えた出会いとなって存在感を増す。

このイメージを思考したキューレーションは、残念ながら創造の枠を踏まえた造形者に成り切れていない。

インスタレーションは、素材を理解し、空間を理解出来るアーティストに任せた方が、

物の存在感を出せたように感じるのは、わたしだけだろうか。

黒田辰秋展2

2014年05月23日 | 日記
黒田辰秋展2

2014年4月18日(金)~6月22日(日)
北海道立旭川美術館

もう一度見たかった作品がある。

柳宗悦から借りた李朝の棚を再現し、河合寛次郎に見出された頃の上賀茂民芸教団の作品は、

シンプルで禁欲的なデザインの秀逸さを、素材の美しさと共に十二分に活かす工夫が内在する。

これでもかという程の木材の量を前面に押し出し、日本建築の美と相まって文様を際出させている。

漆と螺鈿の美しさは、そこにある技を十二分に駆使しながら神業的な表現に仕上げている。

李朝の家具を具現化し、そこに新たな意匠を取り入れながら、木材と漆と螺鈿や金属の組み

合わせた黒田辰秋の世界がここにある。

それらは、現在も使われ続けていることに意味があり、確実に使われていた。

当時から、使っていた人々の暖かい手の温もりが伝わって来るようである。

団塊世代の顔

2014年05月22日 | 日記
多くの団塊の世代が定年を迎え、次のステップに向かい動き出す。

その世代の一人として、逞しく生きて来た。

ひとクラス50人、中学校は9クラスから高校受験は1.5倍近くの競争へと膨らんだ。

いろいろな人がいろいろな場所で活躍し、いろいろな人生を歩んで来た。

団塊の世代の顔がテレビや新聞などに写し出される度、つい興味深く見入ってしまう。

顔に現れた人生の縮図から、どんな想いで今日を迎え、これからの道をどのように歩むのか。

第二の人生を仕事、趣味、旅行、人それぞれの形で動き出す。

競争から解放され、今までの歩みを基に力強く生きて行く。

ニュースでは、認知症への歩みが年々早まり増えていることの報道に、心配が過る。

この競争に巻き込まれることだけは、願い下げにしたい。