東京:東御苑・満開のツツジ-2013
ドアが鏡面になっているエレベーターがある。
乗り込むとすぐにドアに向かい、途中から利用する人々と対面する。
鏡面のドアは、乗り合わせた利用者の姿を見ながら、自分の立ち位置を確認する。
先日宿泊したホテルでは、降りる階数ボタンを確認したにもかかわらず、鏡面に見惚れ、途中で開いたドアから降りてしまった。
出た途端、タバコの臭いから喫煙ルームの階と解り、階数を間違えたことに気が付いた。
鏡面のドアは、他人を見るようでいて、見ていない。
鏡面のドアは、自分を見るようでいて、見ていない。
階数の表示を見ながら、他人を意識しながら、互いに目のやり場に困る状況が続く。
ロンドンの地下鉄や、海外の公共エレベーターで、乗った反対側のドアが開くことがある。
乗ったままの姿勢で降りることになるが、このようなエレベーターのドアに、鏡面は着いていない。
エレベーターは、上下する乗降の機能が一番大切なことを、改めて教えられたような気がする。