エムズはいわゆるジャズバーであって、「ライブハウス」
としての性格は薄いかもしれません。フードがお出しできないので
おなかのすいた方は、まずどこかで腹ごしらえをしてから、ということになり、
7:30~のステージに人があふれているのは特殊な場合だけです。
まだお客様がみえなくても、ウォームアップのために、または
気になっている課題曲をやってみよう、ということで、演奏を始めていると、
1ステージの終わりごろになって、ひとり、ふたりとおみえになる・・・と
いうのは、よくある風景。
土井さんと新太郎さんのウォームアップはだんだん熱が入って
完璧に美しい出来栄え
土井「う~ん、こんなときになんで
お客さんいないんだろう?」数曲楽しく演奏して休憩中にみえた数人のお客様に
新太郎「もーあかん、もー今日の一番ええとこは終わりました
」
お客様「ええっ!?そ、そんな
」まったくみんな勝手なんだから
2ステージ目の後半から3ステージは急ににぎやかに。
以前にも書きましたが、ジャズ好きなお客様たちにはダジャレ好きも多く、
掛け声やら突っ込みやらも結構笑えます。影山「(去年体調のあまり
すぐれなかった方に)今年は健康第一でお願いいたします
」
客「目指しているのは“チョイワルオヤジ”なんですが、実際は“腸ワルオヤジ”
なんですよ。わっはっは
」・・・
影山(気を取り直して)「で、でも、もうウィスキーが飲めるくらい
回復されたんですね
」客「ハイ、今年は“寝たきり老人”でなく、
“ネタ切れ老人”と言われないよう、がんばります!
」
がんばられてもなー・・・
さて、ステージの終わった後も話し込む土井さんと新太郎さん、今度は
エリントン・ナンバー“Do Nothin' 'Til You Hear From Me”のあるコードを
「A7 でいくか、オリジナルどおりDmにするか」で議論が白熱、
土井さんはラムをロックでしっかり召し上がり
、新太郎さんは
コーヒーを飲みつつ、
牛乳入りマドレーヌを5個も食べてしまいました!
演奏家もオーディエンスも、それぞれのペースで、自分ちの居間に
いるかのようにくつろいでいただくのが「エムズ・スタイル」と言えるでしょう