桃井章の待ち待ち日記

店に訪れる珍客、賓客、酔客…の人物描写を
桃井章の身辺雑記と共にアップします。

2013・5・28

2013年05月29日 | Weblog
どうしよう?こう云う時ってどんな服を着たらいいんだろ?と起きた時からずっと悩んでいた。実は今日、旧知の脚本家である中園ミホさんが向田邦子賞を受賞したパーティが帝国ホテルであって、それに招待されているのだけど、場所が帝国ホテルとなると全身ユニクロで揃えてしまうのもなんだし、だからといって極めてギョウカイ的な華やかな集いに礼服を来ていくのも変だし、と言ってはみてもオーソドックスな紳士服なんか持ち合わせてない俺は、迷ってなやんだ末に、今から16年前に亡くなった映画監督藤田敏八氏の遺品であるイタリア製のピンク色の上下のスーツを来ていくことに決めたのだけど、これが大失敗。どうやらとてもオーソドックスな雰囲気のパーティだったらしく、女性も含めてとても地味な服装の人ばかりで、ピンクの上下が浮くこと浮くこと。でも、ここは居直るしかなく、Nテレビの演出家のYさん、Kさん、精神医学者で映画監督のWさん、同世代の向田邦子賞作家のKさん、年下だけど既に大家の粋に入っている女性脚本家のIさんなどと旧交を温める。本当は近くで行われる二次会にも参加したかったけど、店を出る時に今日は九時から営業すると云う張り紙をしてきた手前、八時過ぎには店にもどり、遅い開店準備。9時過ぎ、演出家のWさんとマネージャーのHさんが来店。一度六時過ぎに来て張り紙を見て近所で時間を潰していたと聞いて恐縮。他にもそんなお客さんが大勢いたらやばいと思っていたけど、二人が帰る11時過ぎまでそんなお客さんは現れず。というかイチゲンも含めて12時までにお客さんはゼロ。いつもの黒バッグを肩に担ぎ、昨日から今日にかけて店で大量に余った料理を詰め込んだスーパーのビニール袋を両手に持ったピンクの上下は深夜の山手線でも浮いている。