プロメテウスの政治経済コラム

プロメテウスは人間存在について深く洞察し、最高神ゼウスに逆らってまで人間に生きる知恵と技能を授けました。

「非正規切り」内部留保を雇用に使え 「派遣村」は国民生活重視の経済構造への転換の第一歩

2009-01-11 21:27:04 | 政治経済
大企業による非正規労働者を中心とした大量解雇について、“内部留保を雇用に使え”の声がだんだん大きくなっている。90年代前半のバブル経済の後始末のあと、98年ごろから日本経済は、新自由主義的構造改革を急速に推し進めた。こうして、国内市場は停滞しているにもかかわらず、今回の世界恐慌にいたるまで、多国籍大企業を中心に、かつてない高利潤が維持され、株主配当、経営者報酬、内部留保が大幅に増加した。構造改革に . . . 本文を読む

ソマリア沖への海自派兵をどう考えるか 「体現平和主義」、「平和憲法主義」、「平和主義」

2009-01-09 19:30:11 | 政治経済
アフリカ東部ソマリア沖での海賊対策を口実とした海上自衛艦派兵の動きが急である。政府は当面、現行自衛隊法82条に基づく「海上警備行動」を発令して海上自衛隊護衛艦の派兵を急ぐ意向だが、この場合、正当防衛などを除いた武器使用に制限がある。東京裁判に始まって、憲法、安保、自衛隊、靖国など日本の戦後体制には、論理が一貫しない“ネジレ”があるために、これらが問題となるたびに議論が百出する。自衛隊海外派兵の実績 . . . 本文を読む

二次補正予算案  定額給付金以外にも審議すべき問題点がある

2009-01-08 20:32:24 | 政治経済
麻生内閣が提出した第二次補正予算案の審議が始まった。自公与党は、なんとか13日に衆院を通過させ、野党の抵抗を受けても、憲法の「60日ルール」で衆院再議決が3月14日以降に可能となり、定額給付金の年度内支給開始を可能にするべく、やっきになっている。しかし、何のために2兆円ものバラマキをやるのか、公明党得意の選挙対策という以外にその目的さえはっきりしない。民主党は、これまた得意の政局演出で、「定額給付 . . . 本文を読む

昭和天皇20年式年祭の儀  昭和天皇の虚像と実像  明仁天皇の憲法感覚との違い

2009-01-07 21:54:29 | 政治経済
昭和天皇が死去したのが、1989年1月7日だから今年が丁度20年目となる。小泉・竹中による新自由主義「構造改革」で日本の社会的統合は、タクシー強盗に、無差別殺人事件、自殺などなど・・いよいよ破綻状態である。支配層は、教育再生と称して「愛国心」などを注入して、社会の分裂の弥縫に必死である。社会の分裂の弥縫策としては、天皇の政治的利用は打って付けだろう。日本人にとって、天皇はなんといっても長年、国民統 . . . 本文を読む

自民党の歴史的使命と日本の変革  日本における「チェンジ」とは何か

2009-01-06 20:26:04 | 政治経済
「郵政で得た」議席を頼りに、9条改憲作業へ踏み出し、自衛隊の海外派兵を継続し、「構造改革」という名の貧困と格差拡大のうえでの多国籍大企業繁栄路線を推し進めてきた自民党。その詐欺的な自民党政治への国民の憤懣と見限りによって自民党はいよいよ窮地と行き詰まり、混迷のただ中にある。自民党は、いまや、内外でその存在意義までが問われている。さらに、日本を取り巻く米国と世界がいま大きく変わりつつある。われわれが . . . 本文を読む

09年 どうなる社会保障削減路線 国民の反撃をさらに 思い出す竹中平蔵の社会保障敵視論

2009-01-05 21:23:55 | 政治経済
社会保障の今年を展望するとき、思い出すのが竹中平蔵の社会保障敵視論である。今朝の「朝日新聞」(14版)の3面下欄を見て驚いた。竹中平蔵の『竹中式マトリクス勉強法』なる新刊本の全面広告である。心ある人は、みな苦笑したに違いない。そのキャッチコピーが振るっている。「2009年を乗り切るために 株や不動産よりも、勉強こそが人生の宝だ 1の努力で10の成果!」ときた。日比谷公園の「年越し派遣村」の例を出す . . . 本文を読む

イスラエル地上軍 ガザ侵攻 ユダヤ人によるパレスチナ人アパルトヘイトを許すな!

2009-01-04 18:29:22 | 政治経済
12月27日に始まったイスラエル軍によるパレスチナ自治区ガザに対する空爆でパレスチナ人に多大な犠牲が出ている。ところが、イスラエルは、ガザの完全制圧を目指して3日夜(日本時間4日未明)、地上侵攻を開始した。05年のイスラエルのガザ撤退以来、模索されていた和平への道は、これで完全に閉ざされた。イスラエルは、アラブ諸国に取り囲まれ、パレスチナ植民地支配を続ける不安に慄きながら、暴力でしかパレスチナ人を . . . 本文を読む

2009年 世界の構造変化 その量的変化と質的変化 米国一辺倒は完全な時代遅れ

2009-01-03 18:52:04 | 政治経済
2008年は、米国一国覇権主義に終わりを告げる一年となった。イラク戦争の破綻、カジノ資本主義の崩壊による金融危機。米国の一国覇権主義が崩壊に向かい始め、米国を盟主とする帝国主義諸国(G7)だけでは対応不能となった。早ければ、2009年G7は、G16、G20に拡大されるだろう。そんななかで、日米同盟にしがみつく以外に、国際社会で生きるすべを見出していない自民党、民主党はいまや完全な時代遅れと言ってよ . . . 本文を読む

2009年の世界と日本   資本主義発展の新たな可能性への期待

2009-01-02 18:55:32 | 政治経済
“派遣切り”“期間工切り”などで仕事や住まいを失った非正規労働者らのためにテントを張り、炊き出しをしながら、労働相談、住居相談に応じる東京・日比谷公園の「年越し派遣村」に実行委員会の予想をはるかに上回る人びとが助けを求めて集まっているという。運営ボランティアや募金、差し入れも限界に近づいており、寒空に寮から追い出し、人の命を危険に晒す企業の横暴、また、そのような企業にモノも言えず、人びとを放置する . . . 本文を読む

新春政局  新しい政治への第一歩か保守体制の再構築か

2009-01-01 20:37:15 | 政治経済
内閣支持率が10%台に落ち込み、解散権行使もできずに“立ち往生”している麻生首相だが、年頭所感などをみると本人は、居直りもあるのだろうが、政権維持に意欲満々である。麻生首相が、自民党の最終ランナーになることは、ほぼ間違いないが、問題はその後の政権である。自民党が政治的代理人を務めてきたアメリカも財界も以前に比べると力が落ちていることは確かだが、このまま日本の支配層が、“自共対決”を甘受するとも思え . . . 本文を読む