前報よりは少し短いですが七診まであります。解説も不十分かも知れませんがお付き合い下さい。
患者:張某 21歳 男性
初診年月日:2003年10月31日
主訴:疲乏無力1年、加重一ヶ月
病歴:
患者糸球体腎炎歴1年余、反復遷延し、久しい治療が無効、ここ1ヶ月、尿蛋白+、尿潜血2+、RBC1~2個/HP。
初診時所見:
患者乏力倦怠加重、腰酸痛、納差、尿黄、咽痛。咽赤、舌質紅、苔白、脈滑。尿蛋白(+)、尿潜血2+、RBC1~2個/HP、他(-)。
(印象:軽い検尿異常があるだけですので、現代日本では、「しばらく様子をみていいでしょう。ゆっくり休んでください」程度の医師の応対になります。つまり治療する必要が無いと判断されるかもしれません。しかし、診察をすれば中医にとっては明らかに異常なのです。治療が必要となるのです。)
中医弁証:脾気虚、腎陰虚、湿熱内蘊
西医診断:慢性糸球体腎炎
治法:益気養陰、清利湿熱
方薬:清心蓮子飲加減
黄耆30g 太子参20g 石蓮子15g 地骨皮15g 白花蛇舌草30g 麦門冬15g 金銀花30g 蒲公英30g ?菜花(涼血止血 清熱利尿)20g 地錦草(清熱解毒、活血化瘀止血)20g 三七(化瘀止血 活血定痛)10g 茜草(涼血化瘀止血)20g 白茅根30g 小薊(涼血止血、解毒消癰)30g 山茱萸20g 枸杞子20g 女貞子20g 莵絲子15g 芡実15g 五倍子(斂肺降火、固精縮尿、斂汗生津、固渋収斂止血)15g 蝉脱(疏風熱)15g 甘草(調和諸薬)15g
水煎服用 毎日1剤 過労と気温の変化に注意するように言う。
(印象