奏汰君、昨年の9月から乳児保育園に通っている。次女が勤める病院近くだ。次女の話では、奏汰君は食欲旺盛で、同じ年代の子供たちとも喧嘩することなく楽しく過ごしているらしい。その次女が、土曜日に保育園のお別れ会があるので、暇だったら見に来ないか、という。お遊戯もするらしい。これを聞いて、ぜひとも観に行かなければと張り切ったのでした。
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当日朝9時、妻と二人で園に向かった。婿殿は残念ながら仕事ということだった。会場は30畳位の部屋で、その一角に畳を重ね上げて舞台を作り、劇場用の幕まで取り付けてあって本格的なものだった。ただ、狭いので開演時には後ろは立ち見だし、廊下は溢れる人たちでいっぱいだった。みなさん、ビデオとデジカメを持っている。
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10時になって、お別れ会が始まった。まず今年卒園する年長組(と言っても3歳児だが)からだ。男児が仮面ライダーを演じ、次いで女児がメイド服姿で踊った。幕の陰で先生が指導してはいたが、幼児らしく愛らしい演技で親としては感動ものだったろう。シャッター音がひっきりなしで響いていた。
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そして、奏汰君たちのチューリップ組の登場だ。<o:p></o:p>
実は、ひそかに奏汰君が泣き出すのではないかと心配していた。時々人見知りする時があったから。先ほどの年長組でも、幕が開いた途端に泣き出した女児もいたのだ。
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幕が開いた。奏汰君は左手から2番目に居た。開いた途端に目に入った。奏汰く~んと叫ぶと、こちらが分かったようで見つめている。娘はすかさずビデオを回し、妻は大声で叫んでいる。周りの嬌声もかしましい。奏汰君は泣きもせず、観客の多さにも動ぜずに、不思議そうにこちらを見ていた。
演技はまず、「たまごをポン」という歌から始まった。たまごをポンと割るタイミングで手をたたくのだが、奏汰君はリズム感があるのか、他の子供がまごまごしているのをしり目に、実にタイミングよく手をたたいた。練習の成果だと思う。保母さんや先生たちがしっかりと教えていたのだろう、わずか1歳児なのに大したものだ。それを見てバアバと次女はもう大喜び! すっかり興奮してしまった。少なからず心配していたのが杞憂に過ぎなかったのだ。
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それから、奏汰君は曲に合わせて手を振ったり、カスタネットをたたいたり、笑ったり、実に多彩な動きを見せてくれた。隣の男児はしら~っとして、みんなの輪から外れたような行動だったのに、えらいものだ。これを見て、私も嬉しくなった。奏汰君にとっては初めての共同作業のはずだ。それを笑顔でちゃんとこなしているのだから。
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興奮状態の10数分が過ぎて、チューリップ組の演技は終了。親達も満足して解散となった。
昼食は奏汰君の頑張りに乾杯ということで最近できたイタリア店に行くことにした。パスタやピザなどを食べた。話題は奏汰君、親の欲眼とは思うが今日の頑張りは特筆物でした。<o:p></o:p>
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