ゆうしゃケン  小心翼翼・平々凡々

団塊世代の技術系サラリーマンだった。引退した今は妻と二人で平和な生活を願いつつ、趣味と独り言でストレス発散

特別室

2008-01-14 17:40:19 | 平々凡々

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  ちょうど1年前、親父が入院していた病院でノロウイルスが蔓延した。親父も嘔吐があって、衣服類に熱湯かけて消毒したことがあった。幸いに大したことがなくてすぐに治ったのだけど、今年もノロは流行りだしたようだ。

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金曜の夜、食事も済んでゆっくりナインティナインの料理番組を見ていた。指定の金額になるようにいくつかの料理を注文して、一番外れた人が全員の費用を負担するという番組で、妻が楽しみにしている。その日はなんでも1年間の総決算の特別版で、最下位の人が番組を降ろされるということで盛り上がっていた。

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番組も後半になって、いよいよ順位を発表する時になって、親父が入っている特老から電話が掛かってきた。親父が先ほど嘔吐したので緊急病院に連れてゆくという連絡で、妻と二人、慌てて着替えてタクシーに乗り込んだ。

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緊急病院はごく最近、新築移転したK総合病院で、父も妻も何度かお世話になっているところだ。9時過ぎに駆け付けたが、親父はもう園の車輸送車両で着いており、時間外受付の前で車椅子に座って診察を待っていた。顔色を見ると特に弱った様子もなく、元気だったので安心した。

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そして、病状を説明して診察していただいたが、付き添いの園の看護婦さんの話では、嘔吐下痢症がここ数日のうちで10人ほど出ており、ノロウイルスではないかと危惧しているということだった。だから園としては隔離された病室で入院させたいということだった。<o:p></o:p>

診察した若い担当の先生は、親父は軽い症状で、心配ないけれども仮にノロだったら、園に帰すこともはばかられるので入院させますが、隔離が必要な個室なので差額負担が発生しますよ、との言葉だった。

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それから個室の準備や入院手続きなどの説明があって、実際に親父が病室に入ったのがもう日付が替わる頃だった。病室を見て驚いた。なんと立派なこと。16畳ほどの広さで浴室・洗面所・トイレの他は当たり前で、電磁調理器付きのシンクや冷蔵庫、40インチのTVやビデオに金庫まで付いていた。TVはBSやCS放送も映るようになっていた。これにソファーがあれば、都心のホテルとかわらない。

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看護婦さんの話ではこの特別室しか空いてなく、差額は何と1日で15750円もするという。まさに高級ホテル並みでVIP待遇の個室だった。他に空き部屋がないのでは仕方ない。親父は点滴を受けながら寝ているだけなので、高価な備品は必要ないのだが。

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親父が無事に落ち着いたのを見届けて病院を出た。1時前だった。外は雨が激しく降っており、翌日のワカサギ釣りは断念していて良かったと思った。

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コメント (24)
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