Dirty Thirty

2008-10-21 01:54:18 | Dano Amps
一見するとフェンダーのチャンピオン600と間違えてしまいそうですが、ダンエレクトロのソリッドステートアンプです。このシリーズには3種類ありまして、Dirty ThirtyとNifty Fiftyはギターアンプ、Nifty Seventyはベースアンプです。これらのアンプも現在は生産を終了し、中古でたまに見かけてもすぐに売れてしまうのですが、私はたまたま入った中古楽器店で、一番小さいDirty Thirtyを運良く手に入れることができました。

名前は単に語呂合わせで特に深い意味はないと思います。通常、アンプの名前に数字が含まれる場合はワット数やスピーカーの口径あるいは数を示すはずですが、このアンプは30ワットではなく、10ワットです。高さ30センチに満たない小さいサイズの可愛いアンプですが、スピーカーの効率が良いせいか、大きな音も出せます。コントロールはDIRTY SWEET(GAIN)、LEVEL、TONEの3つです。

このアンプはクリーントーンの音抜けが素晴らしいのが特徴ですね。弾いていてとても気持ちが良いです。DIRTY SWEETを上げていくと歪んでいきますが、レトロなルックスにふさわしく、60年代的な歪みです。

ダンエレクトロの歴史をひもとけば、創設者のネイサン・ダニエルはエピフォンのアンプを作っていましたし、ダンエレクトロはそもそもアンプの製造から始まったわけです。実際、50年代、60年代にはチューブアンプを数多く製造しており、それらは今でもギターあるいはハーモニカ用のアンプとして根強い人気があります。

ダンエレクトロのギターを持っているのだからと、ついでに手に入れたアンプでしたが、このアンプのルックスとサウンドに魅了された私はますます深みへとはまっていくのでした。
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PRO-1

2008-10-20 02:33:40 | Dano Guitars
Dano PROのオリジナルモデルであるPRO-1は1963年の1年間だけ生産されたようです。リイシューとの違いはいくつかありますが、まずヘッドの形状が違いますね。このヘッドはネックに対してほとんど角度がついてません。それにペグの位置が左右非対称になっています。次にネックですが、フレット数は18フレットで一つ少ないのとミディアムスケールなのでリイシューよりも短いです。ボディとのジョイントは12、13フレットあたりで、ネックの仕込み角を調整できるティルト機構がついているのが特徴ですね。ピックアップはリイシューでいうとフロントの位置に1個あるだけ。
リイシューには10色のカラーヴァリエーションがあって、ポップでカラフルですが、オリジナルはブラウンで、シルバースパークルが施されているとはいえかなり地味ですね。違う色のモデルもあるようですが、おそらくオプションだろうと思います。
最後にブリッジですが、これが鉄板を三角に折り曲げただけというものです。三角の頂点に弦を乗せるかたちで、当然オクターヴ調整はできません。

音についてはですね、太くてワイルドです。ブルースなどやるには最高の音色ではないかと思います。リイシューのリップスティックピックアップはtwangyなキャラを持っていますが、どちらかというと端正で品がある感じですね。
ただ、ヴィンテージのリップスティック・ピックアップは作るときにコイルの巻き数を合わせるのではなく巻く時間を合わせたということなので、かなり個体差があるようです。

リイシューの音も好きですが、ヴィンテージの音もまた格別で、私はますますダンエレクトロにのめりこんでしまうのでした。
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Dano PRO

2008-10-19 02:14:28 | Dano Guitars
My First Danoがこれですね。Dano PROです。これはダンエレクトロの2007年限定モデルで日本では販売されないまま生産が終了しました。私は日本で販売されるのを待っていたのですが、その気配がないまま、生産が終了になるという情報を得たので、慌ててDan Guitarsから購入しました。

新しいギターを買おうといろいろ見ていくなかで、ダンエレクトロも選択肢にあったのですが、59DC以外にどんなモデルがあるのかとダンエレクトロのサイトを見たとき、ちょうど新製品としてDano PROが出ていたのです。一目見て気に入りましたね。これはエレクトリックギター史上、最もキュートでポップなギターであると感じました。

Dano PROはリイシューで、そのオリジナルはBECKが使っているPRO1です。スペックはDan Guitarsのサイトで確認してもらえばいいとして、特徴としてはネックが19フレットまでで、ボディとは13、14フレットあたりでジョイントされているところでしょうか。そのため12フレットから15フレットまでのおいしいところが使えないのが弱点といえば弱点です。アコギ感覚で弾けということでしょうか。
31フレットもあるギターリンを作るかと思えば14フレットまでしか使えないようなギターも作ってしまうダンエレクトロ。しかもこうしたスペックのギターにPROとネーミングしてしまうのですからすごいもんです。

私としては、そのキュートでポップなルックスが気に入ったので音は二の次だったのですが、ところがすごくいい音するんですね。これがリップスティック・ピックアップのトーンなのか、ということで、Dano PROを手にした私は一気にダンエレクトロのプリズナーになってしまうのでした。

※2008年11月18日追記
今では日本でもDano PROが発売されており、楽器店等で購入できるようになりました。
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初めて見たのは

2008-10-18 12:04:06 | Dano Column
ダンエレクトロのギターを初めて見たのはいつのことだったかというと、私が中学生の頃ですね。集英社が出していたアイドル雑誌「明星」に掲載されたレッド・ツェッペリンの写真で、私は初めてダンエレクトロを見たわけです。
なぜ「明星」にレッド・ツェッペリンの写真が掲載されたかというと、その頃一時的に60年代のリバイバルブームがあったんですね。CMでママス&パパスやモンキーズの音楽が使われたり、モンキーズにいたっては、彼らのTVショーが再放送されたりもしていて、60年代のアイドルとしてビートルズやモンキーズがとりあげられるということがあったんです。このあたりを背景として、「明星」のような雑誌でも、たのきんトリオ(田原俊彦、野村義男、近藤真彦)や松田聖子らのグラビアのすきまに60年代から70年代のポップ・カルチャーを振り返る特集がなされたということでしょう。

この写真でジミー・ペイジが持っているのがダンエレクトロの59DCで、私も御多分に漏れずジミー・ペイジを通じてダンエレクトロのギターを知ったわけなんですけど、当時はそれがダンエレクトロだということも知らず、単に変なギターを持っているな、という印象を抱いただけにとどまっています。ましてやこのギターが欲しいなどとは露ほども思いませんでしたし、四半世紀後にこの変なギターの虜になるとは知る由もなかったのでした。

この変なギターがダンエレクトロだということを知ったのは大学を卒業して社会人になってからでした。レッド・ツェッペリンが好きだという人と話をしていて、その人が「オレはジミー・ペイジが好きだったから、ギターもダンエレクトロでさ」なんて言うので、「ダンエレクトロって何?」と聞き返し、説明を聞いているうちに、中学生のときに見たあの変なギターがダンエレクトロかと気づいた次第。いずれにせよ、変なギターとして忘れられない印象を残すあたり、さすがダンエレクトロと言えましょうか。
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このブログについて

2008-10-18 01:20:43 | Dano Column
齢40にして再びギターを手にした私がたどりついたのがダンエレクトロです。
そのユニークなかたちとリップスティック・ピックアップのトーンに私の心はとらえられてしまいました。そこにはギブソンやフェンダーが象徴するのとは違うエレクトリック・ギターの世界があります。私はこの世界をもっと深く知りたいと思っています。

このブログはダンエレクトロをめぐる話題を中心に、ギターや音楽について様々な情報を集めながら、気ままにあれこれと書き散らしていく場として作成しました。
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