小説家、精神科医、空手家、浅野浩二のブログ

小説家、精神科医、空手家の浅野浩二が小説、医療、病気、文学論、日常の雑感について書きます。

看護婦

2011-02-17 02:38:56 | 医学・病気
よくアダルトビテオで、引き裂きたいものの女の職業の中に、ナースがある。世間では、ナースとは、心の優しい天使だと思っているのだろう。しかし、それは違うのである。ナースは、三交代制で、生活が不規則で、しかも、老人に対する浣腸やら、入浴介助やらで、忙しく、力仕事も多い。看護記録や、点滴やらでも忙しい。そのため、ストレスによって神経がカリカリしてくる。優しい看護婦など、おらんわ。ストレスの吐け口の楽しみは研修医いじめ、である。少なくとも、私はナースに一度も魅力を感じたことがない。なので私はナースと聞いただけで鳥肌が立つ。しかし、たった一度だけ、ものすごく魅力を感じたナースがいた。それは、大学の臨床実習で、皮膚科をまわった時である。外来での教授の診察だった。ある、落ち込んだ女の患者がいた。その患者は、顔にブツブツと醜い発疹がバーと出ていた。彼女は白衣を着て、ナースキャップをしていた。つまり大学病院で働いているナースである。彼女は大人しそうで、恥ずかしがって、そして、落ち込んでいた。彼女は、発疹が出ても休まず働いているのだ。休むことが出来ないのだ。しかし私は感動した。仔細は知らぬ。しかし。あのナースキャップを見よ。あの雄雄しい(女だが)ナースキャップを見よ。とりたくてもとれない、そして、とろうとしない、あのナースキャップを見よ。人間の素晴らしさは、あの中にあるのだ。
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