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小説家、反ワク医師、空手家、浅野浩二のブログ

小説家、反ワク医師、空手家の浅野浩二が小説、医療、病気、文学論、日常の雑感について書きます。

イチローははたして優れた指導者か?

2025-06-07 22:45:07 | 武道・スポーツ
イチローははたして優れた指導者か?

ということに僕は疑問をもっている。

イチロー自身は優れた記録を出した選手だ。

しかし彼は高校野球の指導をしたいと言って、どっかの高校野球部で教えている。

確かにイチローは権威を振りかざして威張る性格ではない。

しかし野球部の生徒にとっては、イチローに、「こうした方がいいよ」と優しくアドバイスされたら、それを無視することは極めて出来にくい。

パワハラよりオーソリティーの方が人を従えさせてしまう効果が大きい。

イチロー自身に個々人を見る目があるのか、どうか、それはわからない。

やはり自分の経験をアドバイスしてしまう傾向があるように思う。

藤川球児は優れた指導者だと僕は思っている。

彼は個々人を見る目があるからだ。

「この子には何もいわなくてもいい、という選手もいる」という彼の言葉に彼の指導者としての才能を感じた。

「何も言わなくてもいい」というのも指導の選択枝の一つなのだ。

彼はそれがわかっている。

スポーツは基本的に反復練習による量質転化によって、やる気をもって練習していれば、上手くなっていくものなのである。

コーチはバカが多いから上達途中の人にも口を出し過ぎる。

やる気のある選手が熱意をもって練習していれば、上達途中の人には何も言わない方がいいのである。

やがて、自然と上手くなっていく。

医学においても、

「何もしない。何の薬も出さない」というのも治療の選択肢の一つであるのと同じである。

そしてイチローのコーチによって優勝した場合、それはイチローの指導のおかげなのか、どうかはわからない。

スポーツは世間の人にとっては、結果がすべてだから、イチローが指導して優勝したら、イチローの指導のおかげだ、と短絡的に決めつけてしまう。

しかしイチローの指導がなくても勝てたかもしれないし、イチローの指導がなければもっと強くなっていたかもしれない。

強くなったのとイチローの指導との因果関係を証明することは出来ない。

しかし。

少なくとも僕には、サルトルの「実存は本質に先立つ」は当てはまらない。

僕は「本質=生きる目的」を求めて生きてきた例外的人間である。

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