小説家、精神科医、空手家、浅野浩二のブログ

小説家、精神科医、空手家の浅野浩二が小説、医療、病気、文学論、日常の雑感について書きます。

東日本大震災

2011-11-02 02:48:55 | Weblog
東日本大震災。震災直後、はじめは「頑張れ。東北」だったが、アホな世間はそのフレーズのアホさに徐々に気づいて「頑張ろう。日本」などと修正した。自分が頑張ることが、被災者のためなのか?私にはさっぱりわからない。日本人は総じて頭が弱く、盲目で己を欺いている人間が多い。さらには自分を欺いている自分にも気づいていない人間も多いだろう。誰だって頑張って生きているのは自分のためのはずた。赤の他人に「頑張れ」と言われたら、私なら「よけいなお世話だ」と言うだけである。赤の他人に「頑張れ」などと言われなくても、私は頑張って生きているつもりだし、自分の人生の決断は自分でくだす。Mind your own business。である。人はどう思っているのか知らないけれど、災害にあった人の中には地獄の苦しみで生きている人もいる。私は自分だけ災害にあわずにすんでいることに罪悪感を感じる。私も被災者と同じように苦しみを味あわなくてはならない、と感じてしまう。しかし、私は人生でさんざん人にいじめ抜かれてきた。自殺を何百回も考えた。自分が頑張って幸せをつかみとることが、そいつらに対する復讐であり、それが私の生きていく上での強力なエネルギー源であり、それが私の使命であると思っている。もちろん、それだけではなく、他にも色々な要素があるが・・・。ちょっと複雑な心境である。

ちなみに世間の人は(文化人でも)三島由紀夫が何故、自殺したか、わからないらしい。私は全部わかるし、全部、説明できる。動機は20くらいある。いつか時間があったら書こうと思う。私からすると、私か特別、頭が良くて理解力があるのではなく、世間の人が盲目としか思えない。

三島由紀夫の自殺の動機の一つに「罪悪感」がある。三島は天皇を敬し、日本に対する愛国心も非常に強かった。しかし三島は、「生きたい。(天皇のためであろと)死にたくない」という生の欲求がものすごく強かった。そのため、父親と一緒に、徴兵のがれに必死になった。そして、見事、徴兵のがれ、に成功した。三島は大喜びした。しかし、死にたくないけど天皇のために、自分の命をささげた特攻隊員たちが無数にいる。三島は日本はアメリカによって日本も自分も滅びるものだと思っていた。だから三島は戦前には特攻隊員に対して罪悪感はそれほど強くなかっただろう。しかし日本は滅びなかった。戦後は、何でも自分の努力しだいで幸福を手に入れられる時代になった。これは三島にとって予期せぬことだった。三島は幸福になると、だんだん、夢も希望もありながら、自分の決断で日本のために死んでいった特攻隊員たちに対して、罪悪感に悩まされるようになったのである。これが三島の自殺の動機の一つである。もちろん、これが全てではない。
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