小説家、精神科医、空手家、浅野浩二のブログ

小説家、精神科医、空手家の浅野浩二が小説、医療、病気、文学論、日常の雑感について書きます。

催眠術(小説)(下)

2015-09-05 23:43:22 | 小説
翌日の水曜日になった。教室で京子と会うと、京子は、
「おはよう。純君」
と、声をかけた。純も、
「おはよう」
と挨拶した。京子は、いつもと変わりない様子で、一昨日の放課後に純に催眠術をかけて弄んだことなど、忘れているかのようだった。純も、京子に、まんまと催眠術をかけられて、その間に何をされたか知らないように京子に思わせるために、平静な態度を装った。
授業が始まった。だが純は、京子がどんな気持ちでいるのかが気になって仕方がなかった。京子のような明るい人間は、次から次へと、関心が切り替わるから、純に催眠術をかけたことなど、もう昔のことと、思っているようにも見える。しかし、もしかすると、見事、催眠術をかけることに成功して、催眠術にハマッているのかもしれない。そんなことが気になって、授業に集中出来なかった。
午前中の授業が終わり、昼食を食べ終えて、昼休みになった。順子たちが京子の所にやってきた。
「ねえ。京子。催眠術、少しは上達した?」
順子が聞いた。
「さあ。どうかしら」
京子は、首をひねった。
「また、やってみる?私、かかってみてもいいわよ」
順子が言った。
「いや。いいわ。今の私の実力じゃあ、順子には、かけらけそうにもないわ」
「じゃあ、今日は何をして遊ぶ?」
順子が聞いた。
「外でバレーボールしましょ」
京子が言った。
「うん」
「純君もやらない?」
京子が屈託のない笑顔で純を誘った。
「い、いえ。いいです」
純は、小さな声で言った。
女達は、賑やかに教室を出て行った。京子たちは、校庭で、輪になって楽しそうにバレーボールをしている。その姿を見ると純は、やはり京子は二日前の催眠術のことなど、もう忘れてしまったのかと思った。
キーン・コーン・カーン・コーン。
昼休みの終わりのベルがなった。女達は、ワラワラと教室へもどってきた。
「純君。今日の放課後、残ってくれない。また、催眠術やろう」
京子がそっと純に耳打ちした。純はドキンとして、
「は、はい」
と、あわてて答えた。純は心臓がドキドキし出した。京子は、忘れていなかったのだ。何もなかったように、装っていたのは、きっと催眠術ごっこを秘密にするためだろう、と純は思った。また、今日も、待ちに待った京子の催眠術に、かけられると思うと純は興奮してきた。そんなわけで、純は午後の授業も上の空だった。
午後の最初の授業が終わった後、純はトイレに行った。女子トイレの前を通ると、何やら話し声が聞こえてきた。
順子たちの話し声だった。純は、興味をそそられて、立ち止まって、周りに人がいないことを確認して、聞き耳を立てた。こんな会話が聞こえてきた。
「ねえ。京子って、どこまでいってるのかしら?」
「わからないわ。京子はエッチに関心ないんじゃないの?」
「そうかしら。この前、私が、彼氏とファーストキスしたことを言ったら、京子は羨ましそうな顔してたわよ」
「私もそうよ。京子に、彼氏と一緒のプリクラの写真、見せたら、京子、うらやましそうな顔してたわよ」
「じゃあ、京子もエッチなことで私達にライバル意識を、もってるんだ」
「でも、そもそも京子に彼氏っていないんじゃないの?」
「そうね。男子生徒は、みんな京子に憧れてるけど、京子は、理想が高くて、プライドが高いからね。ああいうタイプは、なかなか彼氏が出来ないわよ」
「でも、そんな状態がつづいたら、欲求不満になるんじゃないの?」
「そうよ。きっと、一人で、家で、さびしくオナニーしてるのよ」
と、そんな会話だった。
こんな会話は、奥手な純にとって、刺激が強すぎた。
純は教室に戻って席に着いた。授業が始まったが、純は、トイレでの順子たちの会話のことが気になって仕方がなかった。

キーン・コーン・カーン・コーン。
終業のベルが鳴った。国語教師は、チョークを黒板に置いた。
「じゃあ、今日はここまで」
起立、礼、着席の号令をクラス委員がかけた。
「先生。さようなら」
生徒達はペコリとお辞儀した。
教師が教室から去ると、皆、ガヤガヤと喋りながら、帰り支度を始めた。
「京子。帰ろうよ」
教科書とノートをスポーツバッグに入れて、肩にさげた順子が京子に言った。
「あ。順子。私、ちょっと用があるから、先に帰って」
京子が言った。
「そう。わかったわ。じゃあね。京子。また明日」
そう言って順子は、他の女子とワイワイ喋りながら、教室を出て行った。
他の生徒も、教室を出て行った。
ついに教室は、京子と純だけになった。
生徒がいなくなってガランとした教室は、妙にさびしい感じになった。だが、人付き合いが苦手な純には、むしろ、人のいない教室の方が気持ちが落ち着いた。
京子が純の席の前にやって来た。

「純君。今日も催眠術かけさせてくれる?」
京子が聞いた。
「ええ。お願いします。この前、催眠術、かけてもらった後、すごく気持ちが良かったので・・・」
「そう。それはよかったわね。じゃあ、始めるわよ」
京子は嬉しそうに言った。
「じゃあ、立ったまま、目を瞑って」
早速、京子は催眠術を始めた。純は言われた通りに、京子の前で、立ったまま目をつぶった。
「体が・・・だんだん重くなってくる」
京子は呪文を唱え始めた。
「体が・・・どんどん重くなってくる。もう体は石になってしまっている」
京子は、早口で喋り出した。
「もう体は動かせない。動かそうと思っても動かない」
京子は、つづけて言った。
「さあ。右手をあげてごらんなさい」
京子は純に命じた。純は、あたかも京子の催眠術にかかったように、苦しそうな表情で、右腕をピクピク震わせた。
ふふふ、と京子の笑い声が聞こえた。京子は、純が、催眠術にかかったと思っているのだろう。京子が純の前で得意顔になっている様子が想像されてくる。
「さあ。純君は、銅像よ。何をされても銅像は動かないわよ」
京子が言った。
純は、命令された通り、ヒシッと体をこわばらせた。京子の手がワイシャツのボタンに触れるを純は感じた。京子は、ふふふ、と笑いながら、純のワイシャツのボタンをはずしていった。そうしてワイシャツを脱がせると、次はランニングシャツを抜き取った。純は上半身、裸になった。京子は今度は、ズボンを降ろした。純はパンツ一枚になった。純のパンツは、激しい緊張でおちんちんが激しく勃起し、パンツをテントのように突き上げていた。京子は、ふふふ、と笑って、さらに、純の前に屈んで、純のパンツのゴムの縁をつかんだ。純は、苦しそうに眉を寄せて、歯をカチカチ鳴らし、手をブルブル震わせたが、催眠術にかかっている振りをしているので、どうすることも出来ない。京子は、ゆっくりと純のパンツを下げていった。純の激しくそそり立った、おちんちんが、もろに露出した。
「ふふ。銅像になったから、しっかり固くなっているわね」
京子は、そんな揶揄をした。純は手をブルブル振るわせた。勃起したおちんちんを手で隠したいが、銅像なので動けない。激しい興奮に純の息は、ハアハアと荒くなっていった。京子は、パンツを足までさげて、足から抜きとった。純は覆う物一枚ない丸裸になった。京子は、脱がした服を持って、後ろにさがって椅子に腰掛けた。京子の視線に、純は激しい興奮で全身をガクガク震わせた。この前は、四つん這いだったため、おちんちんは、見られても、腹の下だった、というかろうじての救いがあった。だが今は、直立しているため、もろに、そそり立った、おちんちんを京子に晒し出しているのである。京子は、丸裸の純をしばし、楽しむように眺めていた。この上ない恥ずかしさと、この上ない被虐の喜びで、純の心臓は、破裂しそうなほどドキドキし出した。しばしして京子が、スッと立ち上がった。
「さあ。手を上にあげて、頭の後ろで組んで」
京子が言った。純は言われたように、両手を頭の後ろで組んだ。純は京子の催眠術にかかっていない。かかった振りをしているだけである。純は京子の命令に、自分の意志で従っているだけのつもりである。しかし、もし京子の命令に従おうとしなかったら、はたしてそれが出来るだろうか。それは、純にもわからない。だから純は京子の催眠術にかかっていない、とも言えないのである。しかし、感覚的には、純は京子の命令に自然と従ってしまっているような感じだった。もしかすると自分は本当に京子の催眠術にかかっているのかもしれないと純は思った。
京子は、丸裸で、手を頭の後ろで組んでいる純の体をしげしげと眺めた。しはし、前を見た後、京子は純の背後に回った。
「ああっ」
純は、思わず悲鳴を上げた。京子が、純の閉じ合わされた尻をグイと割り開こうとしたからである。純はあわてて、尻の肉に力を入れて尻を閉じようとした。京子は、ふふふ、と笑い、今度は、純の背後から、純の乳首をつまんだり、ガラ開きの脇の下を、爪を立てて、くすぐった。
「あっ。ああー。ひいー」
純は、体をブルブル震わせた。これ以上、つらい責めはなかった。どんなに苦しくても、銅像である以上、動くことは出来ない。京子は、純の体の隅々にまで指先きを這わせた。
「あっ。ああー。ああー」
純は、もどかしい刺激に、歯をカチカチと噛み鳴らし、体をブルブルと震わせて、京子の、責めに耐えた。しばしして、やっと京子の指が純の体から離れた。京子は、純の前にもどった。
「さあ。手を降ろして」
京子が言った。純は頭の後ろで組んでいた手を離して、下に降ろした。丸裸をみられてはいるが、くすぐり責めから開放されて、純はほっとした。
「さあ。純君は、いやらしい痴漢よ」
京子が呪文を唱え出した。純は京子の命令に驚いた。
「前にいる女性を襲いたくて、襲いたくて、たまらなくなる」
京子は続けて言った。純の体がムズムズしてきた。
「もう、どうしようもなく我慢できなくなって、前にいる女性に襲いかかる」
京子が言った。純は丸裸のまま、わっと、前にいる京子に背後から、しがみついた。そして、ガッチリ抱きしめた。
「あっ。いやっ」
京子は、純にしがみつかれて、抵抗した。しかしその抵抗は形だけであって、力が入っていなかった。純は京子の意図を理解した。京子もエッチなことをされたいのだ。それを催眠術という口実でやろうとしているのだ。
純は、ハアハアと息を荒くしながら、京子のスカートの中に手を入れて、京子の尻をパンティーの上から触った。
「ああっ。いやっ。やめてー」
京子は、身をくねらせて逃れようとした。だが、純は京子を片手で、ガッシリとつかまえて、スカートの中に入れた手で京子の大きな尻を撫でた。そして、手を前に回して、太腿を触ったり、パンティーの膨らんだ所を触ったりした。
「ああっ。いやっ」
京子は、だんだんハアハアと息を荒くし出した。純は、ビンビンに勃起したおちんちんを京子の尻に押しつけて、パンティーの膨らみを揉んだ。純も興奮してきて、ハアハアと息が荒くなっていった。純は、片手で京子の胸を揉んだり、首筋にキスしたりした。純の興奮はますます、激しくなっていった。純は、ハアハアと息を荒くしながら、しゃがみ込み、京子のスカートの中に顔を入れて、京子の大きな尻に顔を押しつけた。
「ああっ。いやっ」
京子は、逃げようとした。だが純は、京子の太腿を、タックルのようにガッシリとつかんで、思うさま、京子の尻に顔を押しつけた。京子はお転婆で、運動が好きで、京子の体はゴム鞠のような弾力があった。それは、この上なく柔らかく温かい、心地いい感触だった。純は貪るように、京子の尻の感触を味わった。
「ああっ」
京子は、逃げようとしたが、純が、京子の太腿を、両手でタックルのようにガッシリとつかんでいるので、逃げることは出来ない。純は、思うさま、柔らかくて温かくて弾力のある京子の尻の感触を味わった。純は最高に幸せだった。京子にこんなことが出来るなんて、夢のようだった。しばし、京子の尻の感触を味わった後、純は京子の尻から顔を離し、スカートから顔を出した。しかし、太腿はつかんでいる。今度は純は、前に回った。そして、前から京子のスカートの中に顔を入れた。純は、両手で京子の太腿をガッシリとつかみながら、鼻先を京子のパンティーに押しつけた。
「ああっ。やめてー」
京子は、プルプル体を震わせて、叫んだが、純は貪るように京子のアソコの部分の匂いを嗅いだ。むっとするような、何ともいえない女の体臭が嗅ぎとれた。しばし、純は我を忘れてスカートの中で法悦境に浸っていた。京子も抵抗しようとしなかった。
「さあ。純君は真面目な学生よ」
京子が呪文を唱えた。
「ここは学校の教室よ。教室で裸でいるのは恥ずかしい」
京子はつづけて言った。
「恥ずかしくて、たまらないから、すぐに服を着たくなる」
京子がさらに言った。純は、サッと京子のスカートから、顔を出した。そして、いそいで床に散らかっている服を拾い集めた。純はパンツを履いて、ズボンを履いて、シャツを着て、ワイシャツを着た。
「じゃあ、催眠を解くわよ」
京子が言った。
「1、2、3。はい」
京子は早口で大きな声で言って、パンと手をたたいた。

純は虚ろな表情から、ハッと我にかえったようなシャキッとした表情で、キョロキョロと、あたりを見回した。目の前には、京子が笑って立っている。
「京子ちゃん。一体、何をしたの?」
純は、京子に聞いた。
「純君は催眠術にかかっていたのよ。催眠術中に何をしたか覚えてる?」
京子が聞いた。
「ううん。全然、覚えてない」
「そう。それはよかったわ」
京子は、ほっと胸を撫で下ろすように言った。
「でも、何かすごく気持ちよかった」
「そう。それは、よかったわね」
「ネットで催眠術を調べたら、催眠状態では、座禅やヨガや瞑想のように、いつも使っている脳がなくなって、かわりに潜在意識が出てくるトランス状態になるから、心身ともに健康にいいって、書いてあったよ。心療内科では、催眠療法っていうのが、ちゃんとあるみたいだね」
「そうよ。催眠術は健康にいいのよ」
「京子ちゃん。また、催眠術にかけてくれる?」
「ええ。いいわよ」
京子は微笑んで言った。
「じゃあ、私、帰るわ。純君は残ってて。催眠術にかかったあとは、少しの時間、リラックスした方がいいのよ」
「うん」
京子は、そう言ってカバンを持って、教室を出た。純は京子に言われたように、しばし、椅子に座って休んだ。純は最高に幸せだった。京子に、いじめられた事も嬉しかったが、憧れの京子の体を思うさま、触りまくることが出来たことが、最高に嬉しかった。まさか、こんな事が出来るなんて夢にも思っていなかった。
純は家に帰って、ネットで、女の性欲を赤裸々に告白したサイトをじっくり読んだ。すべて、なるほど、と納得のいくものばかりだった。それには、こんなことが書かれてあった。
女は男のように、能動的ではないが、ちゃんと性欲があること。一度、その性欲に火がつくと、その性欲は男以上であること。中学生の年頃では、第二次性徴が起こり、性のことに関心が出てくること。友達との会話で、自分が遅れていると、劣等感を感じ、他の友達より進んですると、優越感を感じること。女は、最初のキスやペッティングなどは、好きな男にあげたいと思っていること。等々。
純には京子の心理が容易に類推できた。
つまり、京子は、そういう性欲の関心を、催眠術を使って、人に知られないように、発散させたがっていたのだ。昨日、順子たちがトイレで言っていた通りなのだ。純は内気で友達もいない。お喋りでもない。仮に、ばれてしまっても、人には言わないだろうという理由で、おそらく自分を選んだのだろう。京子が自分を、どう思っているかはわからない。純は、内気なガリ勉である。女にもてる男のタイプとは思えない。しかし、もしかすると、そういう弱々しい自分に、京子は母性愛をくすぐられているのかもしれない。それは、わからない。だが、そんなことは、どうでもよかった。兎にも角にも、京子は自分を選んでくれたのだ。夢にまで、憧れていた京子の体を触りまくることが出来たのだ。純は、その晩、なかなか寝つけなかった。

   ☆   ☆   ☆

翌日の木曜日になった。
京子は得意そうだった。純も得意だった。京子の体を思うさま、触った男子生徒は、まず自分だけだと思うと。
「京子。何かいいことあったの?」
順子が聞いた。
「いや。別に何もないわよ」
そう言う京子はウキウキしていた。
「じゃあ、なんでウキウキしてるの?」
順子が聞いた。
「別にウキウキなんかしてないわよ」
と、京子は嬉しそうに言った。
「何か変ねー。彼氏でも出来たの?」
と順子は訝しそうに京子を見た。
「まさかー」
京子は首を振った。
キーン・コーン・カーン・コーン。
授業が始まった。
いつも通りの授業が行われ、昼休みには、京子たちは、いつも通り校庭でバレーボールをした。
「純君。今日も放課後、催眠術やろう」
京子が純の所に来て小声で耳打ちした。
「はい」
と純は答えた。
そして、いつも通り午後の授業が終わった。
教師が教室から去ると、皆、ガヤガヤと喋りながら、帰り支度を始めた。
「京子。帰ろうよ」
教科書とノートをスポーツバッグに入れて、肩にさげた順子が京子に言った。
「あ。順子。私、ちょっと用があるから、先に帰って」
京子が言った。
「そう。わかったわ。じゃあね。京子。また、明日」
そう言って順子は、他の女子とワイワイ喋りながら、教室を出て行った。
他の生徒も、教室を出て行った。
ついに教室は、京子と純だけになった。
京子が純の所にやって来た。
「さあ。純君。催眠術やろう」
京子は嬉しそうに言った。
「はい」
純は素直に答えた。
「じゃあ、始めるわよ」
京子は嬉しそうに言った。
「じゃあ、立ったたまま、目を瞑って」
早速、京子は催眠術を始めた。純は言われた通りに、京子の前で、立ったまま目をつぶった。
「体が・・・だんだん重くなってくる」
京子は、いつものように呪文を唱え始めた。
「体が・・・どんどん重くなってくる。もう体は石になってしまっている」
京子は、早口で喋り出した。
「もう体は動かせない。動かそうと思っても動かない」
京子は、つづけて言った。
「さあ。純君は、銅像よ。何をされても銅像は動かない」
京子が言った。
純は、命令された通り、ヒシッと体をこわばらせた。また裸にされて、くすぐられるのかと、ワクワクしていると、どうもそうではないらしい。京子は、クルリと後ろを向いた。そして、驚いたことになんと、京子は、服を脱ぎ出したのである。まずセーラー服を脱いだ。そして、キャミソールを脱いだ。上半身は、ブラジャーだけである。京子のそんな後ろ姿を見るのは初めてで、純は激しく興奮し、瞬時におちんちんが激しく勃起した。京子は、手を後ろに回して、ブラジャーの背中のホックをはずし、ブラジャーもとった。そして、次はスカートを降ろした。京子は、パンティー一枚だけになった。そして、そっと体の向きを変えて、純の方に振り向いた。京子は、胸を両手で押さえている。京子はパンティー一枚だけで、胸を両手で覆っているという姿である。京子の整ったプロポーションにフィットしている純白のパンティーが、この上なく美しく、可愛らしい。
「純君。ここは、美術館よ」
京子が呪文を唱えた。
「目の前には、裸の女の銅像が立っているわよ」
京子は、さらに続けて言った。
「さあ。ゆっくり目を開けてごらんなさい」
京子が言った。純はそれまで、瞼を下げて、目を閉じているように装っていたが、かろうじて、薄目を開けていた。ので、京子の一連の行動は見ていた。だが京子は純が、催眠術にかかっているとおもっているので、トロンと虚ろな目には、何も見えないと思っているのだろう。純は、あたかも京子の暗示にかかったように、ゆっくりと瞼を開いた。
「純君。目の前には何が見える?」
京子が聞いた。
「裸の女の人の銅像が見えます」
純は、感情のない無機質な口調で言った。
「その女の銅像は綺麗?」
京子が聞いた。少し声が震えていた。
「はい。すごく綺麗です」
純が無機質に答えた。京子は、満足そうに、ふふふ、と笑った。
「さあ。美術館には誰もいないわ」
京子はまた、呪文を唱え出した。
「銅像が、あまりにも美しいので、純君は銅像に興奮してしまう」
京子は、さらに呪文を続けた。
純は、ハアハアと息を荒くした。
「もう銅像に触らずにはいられない」
京子が言った。
純は、夢遊病者のように、京子に歩み寄ると、どっと前にいるパンティー一枚の京子に背後から、しがみついた。そして、ガッチリ抱きしめた。
「ああっ」
京子は、両手で胸をギュッと押さえて、純の激しい抱擁に耐えた。今回は京子は銅像なので、動かないし、動けない。それをいいことに、純は京子の体を触りまくった。
純は、ハアハアと息を荒くしながら、チュッ、チュッと京子の背中にキスしまくった。そして京子の尻をパンティーの上から触った。昨日のスカートの中からと違って、しなやかな京子の裸の背中や、純白のパンティーが、丸見えである。
「ああっ。いやっ。やめてー」
京子は、叫んだが銅像なので動けない。純は京子の体を片手で、ガッシリとつかまえて、片手で尻を撫でた。そして、手を前に回して、昨日のように、太腿を触ったり、パンティーの膨らんだ所を揉んだりした。
「ああっ。いやっ」
京子は、だんだんハアハアと息を荒くし出した。純は、股間を京子の尻に押しつけて、パンティーの膨らみを揉んだ。純は興奮してきて、ハアハアと息が荒くなっていった。純は、片手で京子の体を触りまくった。純の興奮はますます、激しくなっていった。純は、ハアハアと息を荒くしながら、しゃがみ込み、京子の尻に顔を押しつけた。
「ああっ。いやっ」
京子は、体を震わせたが、銅像なので動くことが出来ない。純は、京子の太腿を、タックルのようにガッシリとつかんで、思うさま、京子の尻に顔を押しつけた。京子の体はゴム鞠のような弾力があった。それは、この上なく柔らかく温かい、心地いい感触だった。純は貪るように、京子の尻の感触を味わった。
「ああっ」
京子は、銅像である上に、純が、京子の太腿を、両手でタックルのようにガッシリとつかんでいるので、逃げることが出来ない。純は、思うさま、柔らかくて温かくて弾力のある京子の尻の感触を味わった。純は最高に幸せだった。京子にこんなことが出来るなんて、まさに夢のようだった。しばし、京子の尻の感触を味わった後、純は京子の尻から顔を離した。今度は、純は、前に回った。目の前には京子の悩ましい純白のパンティーがある。純は、両手で京子の太腿をガッシリとつかみながら、鼻先を京子のパンティーに押しつけた。
「ああっ。やめてー」
京子は、プルプル体を震わせて、叫んだが、純は貪るように京子のアソコの部分の匂いを嗅いだ。むっとするような、何ともいえない女の体臭が嗅ぎとれた。しばし、純は我を忘れて法悦境に浸っていた。それから純は京子の体の隅々を、貪るように、触りまくりキスしまくった。
「ああー」
京子は苦しそうに眉を寄せて叫んだ。
「さあ。誰もいない美術館に警備員がやってきた」
突然、京子が、ハアハアと息を荒くしながらも呪文を唱え出した。純は京子の体から手を離した。
「警備員は、どんどん近づいてくる」
京子はさらにつづけて言った。
「美術館の銅像に触っていたのを見られてしまったかもしれない」
呪文がさらにつづく。純はオロオロし出した。
「美術館の銅像に触っていては叱られてしまう」
京子がさらに言った。純はパッと京子から遠ざかった。
「逃げ場がないので、自分が銅像になる」
京子がつづけて言った。純はピンと銅像のように直立した。

京子は、急いで服を拾い集めた。そしてブラジャーをつけた。京子はパンティーとブラジャーだけ、という姿である。ブラジャーをつけたことで、もう胸は隠す必要がないと思ったのだろう。京子は、胸を覆わなくなった。
「さあ。純君は、銅像よ。何をされても銅像は動かない」
京子が言った。
純は、京子に命令された通り、ヒシッと体をこわばらせた。京子は、ふふふ、と笑い、昨日のように、純のワイシャツのボタンをはずしていった。純は、今度は、自分が弄ばれる番だと思った。京子は、純のワイシャツを脱がし、ランニングシャツを脱がした。そして、ズボンを脱がし、パンツも一気にサッと脱がした。純は一糸纏わぬ丸裸になった。昨日、純は京子に裸を見られているし、京子も、パンティーとブラジャーだけ、という姿なので、昨日よりは、緊張しなかったが、それでも、やはり興奮して、おちんちんは直ぐにピンと勃起した。
「さあ。手が上がっていく」
京子が呪文を唱えた。純は、それに従って、手を上げていった。
「さあ。手を頭の後ろで組みたくなる」
京子がさらに、呪文をつづけた。京子に言われて、純は手を頭の後ろで組んだ。
下半身が無防備となると、さすがに純も恥ずかしくなった。パンティーとブラジャーだけの京子は、ふふふ、と笑って、純の背後に回って、純のガラ開きの、脇の下や、脇腹や、首筋などを、昨日と同じように爪を立てて、くすぐった。
「あっ。ああー。ああー」
純は、もどかしい刺激に、歯をカチカチと噛み鳴らし、体をブルブルと震わせて、京子の、くすぐり責めに耐えた。しばし、純を弄んだ後、京子は、純から離れて、椅子に腰かけた。純は、くすぐり責めから解放されて、ほっとした。
「ふふふ」
京子は、裸の純を観賞するように、椅子にどっと腰かけて、裸の純に視線を向けている。純は京子の前で丸裸を晒している、恥ずかしさと、被虐の興奮で、心臓がドキドキしてきた。見られたくないような、見られたいような、複雑な悩ましい気持ちだった。しかし、京子もパンティーとブラジャーだけである。その京子を触りまくりもした。そう思うと、純は、昨日ほどには、興奮しなかった。むしろ、京子と裸同士で二人きりでいることに、ほのぼのとした快感が起こり、純はその快感に浸っていた。京子も、自分も下着だけになることによって、そういう快感に浸っているのだろう。
その時だった。教室の戸がガラリと開いた。
「ふふ。見ーちゃった」
そう言って、順子、悦子、桂子の三人が教室に入ってきた。純も京子も吃驚した。だが純は催眠術にかかっている振りをしているので動けない。
「ふふ。京子。この頃、いつも放課後、残っているから、何をしているのかと思ってたら、こんなことしてたのね。最初から全部、見てたわよ」
順子が言った。京子は真っ青になった。
「ち、違うの」
京子は焦ってオロオロした。そして急いでセーラー服とスカートを拾おうとした。だが、悦子がその前に、サッと拾ってしまった。そして悦子は純の服も拾い集めた。
「悦子。京子と純君の制服を、どこかに隠してきて」
順子が言った。
「オーケー」
悦子は、京子の制服を持って、小走りに教室を出ていった。そして、すぐにもどってきた。
「京子。あなたも、悪い女ね。こんなエッチなこと、してたなんて」
順子は、ふふふ、と笑った。
「先生に言っちゃおうかしら」
順子は意地悪い口調で言った。京子は、言い訳の余地がないので、唇を噛みしめて、黙っている。恥ずかしさから、胸とパンティーに手を当てながら。
「京子は清純を装っていたけど、やっぱり人並みにエッチだったのね」
順子が言った。そして、順子は、裸で立っている純の方に視線を移した。純は、どうしていいのか、わからず頭が混乱していた。しかし、催眠術にかかっている以上、動くことが出来ない。
「ふふふ。純君は銅像にされちゃったから動けないのね。でも凄い格好ね。私、男の子のおちんちんを見るの、初めてだわ」
そう言って、順子は、純の正面に屈み込んで、純の丸出しのおちんちんを見つめた。
純は、発狂しそうなほど動揺した。心臓がドキドキ早鐘を打ってきた。
「そうね。すごいわね」
そう言って、悦子と桂子も、純に寄ってきた。純はクラスの女三人に、丸出しのおちんちんを見られ、激しく興奮した。ただでさえ勃起していたマラが、ますますそそり立っていった。
「うわー。すごいわ。男の子のおちんちん、ってこんなに大きくなるのね」
悦子が、大きな声で言った。
「私も、男の子の、勃起した、おちんちん見るの初めてだわ。こんなに大きくなるなんて・・・。すごいわね」
桂子が言った。
女三人は、しばし、純のおちんちんを、じっと見つめていた。純は、「もう見ないでー」と叫びたい思いを必死に我慢した。だが全身がピクピクと震えている。
「そうそう。純君は銅像なのよね」
順子はそう言って、悦子と桂子に目配せした。三人はニヤリと笑って、純を取り囲んだ。
三人の手が純の体に伸びてきた。一人は、純の尻の割れ目を開こうとし、一人は、純のガラ開きの脇の下を爪を立てて、くすぐった。一人は、純の乳首をつまんでコリコリさせた。
「ああー」
女三人に、体の敏感な所を弄ばれて、純は悲鳴を上げた。
「ふふふ」
女達は、動かない純を思うさま、弄んだ。
「京子。純君が苦しがってるわよ。催眠術を解いてあげたら」
順子が京子に顔を向けて言った。
だが京子は、縮こまってしまって、苦しげな表情で黙っている。純もギョッとした。今、催眠術を解かれたら、恥ずかしいことこの上ない。純は、最悪に苦しくても、催眠術にかかったままの方が、まだマシだった。
「そう。解く気がないのね」
順子は、返事をしない京子を見て、嬉しそうに言った。三人の女は、純が動けないのを、いいことに、ワルノリして、純をさらに激しく弄んだ。
「あっ。ああー。ひいー」
純は悲鳴を上げて、体を苦しそうに捩じらせた。
純は、女三人の、もどかしい刺激に、歯をカチカチと噛み鳴らし、体をブルブルと震わせて、責めに耐えた。
だが女達の悪戯はさらにエスカレートしていった。
順子が、純の勃起した、おちんちんを扱き出した。悦子は、純の金玉を揉んだ。桂子は、純の背後から、純の脇の下や、乳首をくすぐった。
「あっ。ああー。ひいー」
純は悲鳴を上げて、体を苦しそうに捩じらせた。純はもう我慢の限界だった。
「ああー」
純は一際、大きな声を出した。
ピュッ、ピュッと、純のおちんちんから、精液が、大量にほとばしり出た。それは、放射線を描いて、三メートル先まで飛んだ。
「うわー。すごいわ。男の子が射精するの初めて見たわ」
順子が言った。
「こんなに勢いよく飛ぶなんて、すごいわ」
悦子が言った。
「私も、男の子の射精、初めて見たわ」
桂子が言った。
女たちは、純の体から離れた。射精を見られてしまったのは、恥ずかしかったが、やっともどかしい責めから開放されて、純はほっとした。
「うわー。すごい匂い」
順子が、手についた純の白濁した精液を鼻先に近づけて言った。
「どれどれ。どんな匂い?」
そう言って、悦子と桂子も、順子の手をとって、匂いを嗅いだ。
「本当。すごい匂い。なにか、栗の花のような匂いみたい」
悦子も桂子も興味津々という顔である。
「でも、すごく楽しかったわ」
順子が笑って言った。
「私も」
「私も」
悦子と桂子も相槌を打った。
順子が、項垂れている京子を見た。
「京子。ずるいわ。催眠術を悪用して、隠れて、こんなことしてたなんて」
順子が言った。京子は、言い返せない。
「私たち三人、遊ぶ時は一緒で、ぬけがけはしないって、約束したじゃない」
順子が畳み掛けた。
「・・・・」
京子は答えられない。
順子は、悦子と桂子に目配せした。二人はサッと京子の所に行き、二人がかりで京子の腕を捩じ上げた。そして、順子がつかつかと京子の前に立った。
「な、何をするの?」
京子は、弱々しい口調で目の前の順子に聞いた。
「京子。ぬけがけした罰よ」
そう言って順子は、京子のブラジャーをはずした。そしてパンティーのゴムの縁を掴んだ。京子は真っ青になった。
「ああっ。やめてー」
京子は叫んだ。だが順子は聞く耳をもたない。
「なに言ってるの。あなた、脱ぎたいんでしょ」
そう言って、順子は京子のパンティーをサッと一気に降ろして、足から抜きとった。これで京子は、一糸纏わぬ丸裸になった。京子を裸にすると、悦子と桂子は、掴んでいた京子の腕を離した。京子は、サッと胸とアソコを手で覆った。順子たちは顔を見合わせてニヤリと笑った。
「純君がずっと丸裸で可哀相だわ。これを着せてあげましょう」
そう言って順子たちは、裸で立っている純に、京子のパンティーを履かせ、ブラジャーをつけた。じっと緊張し続けて立っていた純は、なにか、京子のブラジャーをつけられ、パンティーを履かされて、女になったような気分になった。
「じゃあ、京子。私達はこれで帰るわ。純君の催眠状態を解いてあげなさい。あなたと純君の服は、体育館の倉庫の中に入れておいたわ」
そう言って順子たちは教室から去っていった。

あとには京子と純が残された。京子は丸裸で黙って、うずくまっていた。
純は、京子が、催眠術を解くのを待った。だが、京子は催眠術を解こうとしない。今、催眠術を解いたら、純に丸裸の姿を見られてしまう。しかも、純は京子のブラジャーとパンティーを履いている。これでは解くに解けない。京子は、黙ったまま、じっとしている。おそらく京子は、催眠術を使って悪戯した罪悪感から、困っているのだろう。このままでは、いつまでも埒があかない。
「京子ちゃん」
ついに純は口を開いた。京子は、吃驚して、
「えっ」
と言って顔を上げた。純は、頭の後ろで組んだ手を解いた。そして京子のブラジャーを外し、パンティーを脱いだ。そして、それを京子に渡した。
「さあ。京子ちゃん。これを着て。僕は体育館に行って、服を取ってくるよ」
そう言って、純は、教室を出た。そして、急いで体育館に向かった。人に気づかれないように。幸い、誰にも会わなかった。体育館の倉庫の中には、順子たちが言った通り、純と京子の服があった。純は、すぐに、下着とズボンとワイシャツを着た。そして、京子の制服とスカートを持って教室にもどった。京子は、ブラジャーとパンティーを着けていた。
「はい。京子ちゃん」
と言って純は京子に、制服とスカートを渡した。京子は申し訳なさそうな表情で服を受け取って着た。
「京子ちゃん。本当のこと言うと、僕は催眠術にかかってなかったんだ。かかってる振りをしていただけなんだ」
純が言った。
「そうだったの。私も、もしかするとそうかもしれないって思ったけど、やっぱり催眠術にかかっているものとばかり思っていたわ。色々、悪戯しちゃってごめんね」
京子が言った。
「ううん。いいんだよ。憧れの京子ちゃんに、悪戯されたり、また、京子ちゃんの体を触ったり出来て、むしろ、すごく嬉しかったよ」
純が言った。
「そうだったの。それなら、よかったわ。純君は、あまり喋らないから、私のこと、どう想っているのか、わからなかったの。それで、悪戯しちゃったの」
京子が言った。
「僕、京子ちゃんが好きだよ。クラスで一番」
純は真顔で京子を見つめた。
「私も純君が好きよ」
京子も純をじっと見つめた。
二人は体を近づけあった。そして、お互いの唇を触れ合わせた。

   ☆   ☆   ☆

翌日から、もう学校では催眠術ごっこは行われなくなった。
全てが元にもどった。



平成23年12月24日(土)擱筆



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