小説家、精神科医、空手家、浅野浩二のブログ

小説家、精神科医、空手家の浅野浩二が小説、医療、病気、文学論、日常の雑感について書きます。

うつ病

2010-04-09 06:09:35 | 医学・病気
さて、うつ病のつづき。「早くよくなるといいですね」という言い方は、患者を焦らせるため、良くないと言った。たかが言葉の言い方の微妙な違いなどとバカにしてはいけない。うつ病患者というのは、働きたくても働けず、そのため家族や会社に対して罪悪感を感じているのである。では、どう言えばいいか、というと、基本的には何も言わない方がいいのである。何も、うつ病患者に限らず、誰にだって、やりきれない事があって、一人になりたくなるという経験は、あるだろう。そういう時、周りの、慰めや批判やアドバイスなど、全てが、うるさく、「お願い。一人にして」と怒鳴った経験はあるのではなかろうか。では、何といえばいいか。それは逆にすればいい。「早くよくなるといいですね」がよくないなら、「遅くよくなるといいですね」と言えばいい。(イヤミを込めず)これは日本語として、おかしいが、そう言えば、うつ病患者にとって精神的苦痛とはならない。

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