’ちゃんg’ の ’ぶろg’

読書メーターの記事は娘へのメッセージです。将来、同じ本を読んでくれたら嬉しいです。

5月の読書メーター

2024-06-03 | Weblog

5月の読書メーター
読んだ本の数:3
読んだページ数:1167
ナイス数:104

てらこや青義堂 師匠、走る (小学館文庫 Jい 3-1)てらこや青義堂 師匠、走る (小学館文庫 Jい 3-1)感想
面白い。凄腕の忍者が訳あって足を洗い、過去を隠して寺子屋を営む。そこの筆子(生徒)が次々に騒動を起こし巻き込まれ、元忍者のスキルを使って次々解決、っと面白くないわけがない。この先生が元忍者と思えないくらい優しくて愛情にあふれ、よく泣きよく笑う。そう変化した過程も過去もひっくるめて十蔵(じゅうぞう)を魅力的な人物として描いている。それと、奥さんがいい!茜空をカラスが泳いでる場面では思わず目に汗が。続編希望、っていうかみんな生きてる(笑)
読了日:05月31日 著者:今村 翔吾


月まで三キロ月まで三キロ感想
東大大学院で地球惑星科学の研究をして大学の助教から転身した作家さん。私小説のような趣で「なんか地味だなー、研究もパッとしなかったんだろうなー(失礼!)」とか思って読んでたら、理系のエッセンスが物語にうまく融合した「エイリアンの食堂」と、ほんのりミステリーな「山を刻む」はなかなか良かった。個人的には「オオルリ流星群」の方が好みかな。
読了日:05月22日 著者:伊与原 新


木曜殺人クラブ (ハヤカワ・ミステリ(1971))木曜殺人クラブ (ハヤカワ・ミステリ(1971))感想
やっと読んだ。イギリスの作家の本格推理小説。70を超えた老人たちが趣味で探偵ごっこをしていたらホントに殺人事件が起こってしまった、という話。いや~無駄な情報が多すぎて、しかも大事なところは匂わせという自分にとってやっかいな代物でした。この余白の会話まで楽しめるってのが通(ツウ)なんだろうねぇ。まったく楽しめませんでした。最後の解説まで意地になって読み倒しましたよ。レビューは皆さま高評価ですが、本格推理小説は私にはハードル高すぎました。
読了日:05月20日 著者:リチャード オスマン

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4月の読書メーター

2024-05-01 | Weblog

4月の読書メーター
読んだ本の数:3
読んだページ数:1080
ナイス数:108

JK、インドで常識ぶっ壊されるJK、インドで常識ぶっ壊される感想
あとがきに書かれているように子供でもない大人でもない感性の持ち主が、今までと全く違う環境、それも本でしか読んだことのないような劣悪な環境に放り出され、様々な経験をJK口調で語るというのは企画として面白い。だがしかし、導入部は確かに常識がぶっ壊れていくさまが軽妙に語られているが、終盤はストリートチルドレンへのボランティア活動に重点が置かれ「ホントはこっちが書きたかったんだろうなー」と思ったら興が削がれてしまった。いや、一人ひとりがマジメに考えなきゃいけないんですけどね。たぶんこの苛立ちは嫉妬心なんだと思う。
読了日:04月26日 著者:熊谷はるか


地図と拳地図と拳感想
久々に読みごたえのある読書だった。分厚いが思いのほか読みやすい。ただし重い。日露戦争から満州国建国、第二次世界大戦の敗戦までを様々なエピソードで紡いでいく。淡々と進行する時間軸のなかで感動も色恋もなく、これほどまでに架空の物語を創作できる作家の力量に天才のアタマの中を覗いた気がした。ドイツ、ソ連、八路軍、国民党と満州の立ち位置、米国の思惑と東南アジア侵攻の全体像を解説ではなく個人同士の会話で成立させ、その中でもしっかりと人間の存在が感じられる内容。あと、巻末の参考資料がすごいことになっていた。
読了日:04月23日 著者:小川 哲


デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション (12) (ビッグコミックススペシャル)デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション (12) (ビッグコミックススペシャル)感想
娘に激推しされて映画観て大人買い。一番尊いのは友情で、恋愛や結婚という制度はその延長線上にあるもの。「侵略者」と呼ばれる異物が虐殺されまくっているのだけれど、人類の次の進化は「暴力」という概念も手段も持たない種族なのでは?という問いかけ。世界線を移動する物語ではあるものの、DNAの目的(種の保存と進化)に対するアンチ・テーゼ(全てはすでに存在している)として非常に興味深い。ニッポンの漫画家ゴイスー。2021年小学館漫画賞、2022年文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞受賞。
読了日:04月07日 著者:浅野 いにお

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3月の読書メーター

2024-04-03 | Weblog

3月の読書メーター
読んだ本の数:4
読んだページ数:1144
ナイス数:210

成瀬は信じた道をいく成瀬は信じた道をいく感想
前作「成天」がかなり話題になっているようで。何かを世間に訴えるわけでもなく、深い洞察力を要求されるわけでもなく、言ってみれば「キャラクターを味わう」部類にカテゴライズされるのかな。サザエさんやちびまる子のように。もし目的(天下統一?)もなく長く続くようだったら・・印税恐るべし。戦略的には正しいと思う。たぶん次も買う。
読了日:03月27日 著者:宮島 未奈


変な家変な家感想
実家に帰省していてすることもなく、本屋に寄ったら「80万部突破」と書いてあったんで手に取ってみた。冒頭の部分は何かで読んで知っていたんだけれど、継ぎ足しの部分が広がってスケールの大きい物語になっていった。「ハナシ広げすぎなんじゃないの?」とも思ったけれど、映画も公開されたことだし、佐藤二朗にはがんばってもらいたい。
読了日:03月27日 著者:雨穴


777 トリプルセブン777 トリプルセブン感想
安定の伊坂節で楽しめました。業者(殺し屋)がたくさん出てきて人もたくさん死ぬんだけれど悲壮感はなく、最後のカーテンコールで殺された人たちが笑顔で挨拶しそうな内容。舞台もホテルの中で行ったり来たり、登ったり下りたりでコンパクトな印象。舞台向けですね。もし、映画化するんだったらモウフとマクラのシーツ技が超楽しみです。
読了日:03月27日 著者:伊坂 幸太郎


リラの花咲くけものみちリラの花咲くけものみち感想
後妻のネグレクトにより過酷な少女時代を経験した聡里(さとり)が、祖母の支えにより大学に入学して獣医になるまでの成長物語。「動物が好き」という理由だけで獣医を目指すと大変なことになるのがよく分かった。それとペット(愛玩動物ではなく伴侶動物と言うらしい)を飼う人は、自分の家族と同等かそれ以上の愛情をペットに注げる人でなければならないとの思いを強くした。片思い、別れ、訣別、出会いとイベントも盛りだくさんで最後にタイトルも回収。ちょっとナミダ出た。それにしても、馬の出産シーンはトラウマになるわー。
読了日:03月09日 著者:藤岡 陽子

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2月の読書メーター

2024-03-07 | Weblog

2月の読書メーター
読んだ本の数:4
読んだページ数:1632
ナイス数:267

成瀬は天下を取りにいく成瀬は天下を取りにいく感想
ジャケ買い購入本。ギフテッドな成瀬が天下を取りに行く壮大なプロローグ。天下を取りに行く時点ですでに武将。武田信玄が女子高生だったら、みたいな。一瞬スランプに陥ったのは萌える。まだまだ天下を取るのは先になりそうですが、膳所から世界へ羽ばたいて行って欲しい。
読了日:02月29日 著者:宮島 未奈


光のとこにいてね光のとこにいてね感想
百合ですな。7歳の時に運命的な出会いをして、突然の別れと再会を繰り返し、思い思われ最後は・・フィアット500を駆って疾走するルパンみたいな。感動の再会のシーンは読者に委ねられたが読後感は爽やか。印象的なモチーフが3つ。紀伊大島、ギュスターヴ・ル・グレイの海の写真とパッヘルベルのカノン。特にギュスターヴ・ル・グレイの写真は、異質なもの同士がひとつとなって完成形となる暗喩となっていたようで、作品を検索してみて納得した。次に生まれ変わるんだったら美少女だな。キモイっていうな。
読了日:02月29日 著者:一穂 ミチ


霜月記霜月記感想
ヒッッジョーに期待していましたが。。。まず、展開が遅い。あと、キャラもねー。おじいちゃんはブレなかったけど、お父さんとか上役、悪役がなんとも。いままで楽しみにしていた風雅な自然描写や女性の艶っぽさも無かったなぁ~。なんか同じ言い回しも多かったし。次回作に期待します!!
読了日:02月19日 著者:砂原 浩太朗


上海灯蛾上海灯蛾感想
面白かった!ほぼイッキ読みで久々にハードボイルド読んだ。大戦中の混沌の中、ギラギラした欲望の塊だったジローが上海の闇社会でのし上がっていく。義兄弟の盃を交わしたアニキとのヒリヒリした関係、謎の女原田ユキヱとの淡すぎる逢瀬。北方健三バリのハードボイルドに、最後はツンデレ。著者紹介にSF作家とあったので、そっちも読んでみよう。超楽しみ!
読了日:02月04日 著者:上田 早夕里

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1月の読書メーター

2024-02-04 | Weblog

1月の読書メーター
読んだ本の数:4
読んだページ数:1056
ナイス数:27

君のクイズ君のクイズ感想
生放送のクイズの早押し大会で起こった「問題を読む前に回答して正解」はテレビ局のヤラセか否か。よくもまぁ、とは思うが推理の過程は正統派。早押しクイズ大会の奥底が垣間見えて非常に興味深い。自分には無理無理無理無理。
読了日:01月31日 著者:小川 哲


汝、星のごとく汝、星のごとく感想
購入本。プロローグで複雑な家族関係を描き、情報量が少なすぎて理解できない。このミステリーが紐解かれていくのだろうな、とアタリを付けて読み始めたが想像を超えた純愛小説だった。複雑な親子関係、成功と挫折、職業は漫画の原作者だったけれど、どの時代のどの国にもあてはまる不変の純愛物語。数多ある題材ながら、納得の本屋大賞受賞作でした。
読了日:01月31日 著者:凪良 ゆう


星を編む星を編む感想
購入本。「汝、星のごとく」の続編。絶対セットで読むべき。北原先生の生涯、出世した編集者。愛おしさがあふれ出し、また最初からこの世界に浸りたくなります。
読了日:01月31日 著者:凪良 ゆう


#真相をお話しします#真相をお話しします感想
昔々、マンガの週刊誌を買ってたころはこんな感じのショートストーリーが単発で掲載されていたことを思い出した。扱う題材はイマドキだが、う~ん、イマイチ軽すぎて心に残らず。中学受験、マッチングアプリ、精子提供、オンライン飲み会、ユーチューバー。
読了日:01月31日 著者:結城 真一郎

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11月の読書メーター

2023-12-04 | Weblog

11月の読書メーター
読んだ本の数:1
読んだページ数:352
ナイス数:46

メロスの翼メロスの翼感想
読んでからちょっと時間が経っちゃったのでうろ覚え。中国の卓球のナショナルチーム代表選手(補欠繰り上がり)がユニフォームに日の丸を縫い付けていた(現実にはあり得ない)、ってのがミステリーでした。そのミステリーに惹かれて中盤までは大変面白かった。キャラクターもいいしツンデレ彼女(ここ重要)もでてくるし。ここまで読んで「ああ、ミス・パーフェクトの人か~。でも、これは面白いかも!?」と思ったのも束の間。翼はいいけど、なんでメロス?動機も弱いし、もうちょっと何とかならんかったのかなぁ、と思った。(個人の感想です)
読了日:11月28日 著者:横関 大

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10月の読書メーター

2023-11-16 | Weblog

10月の読書メーター
読んだ本の数:3
読んだページ数:936
ナイス数:99

時々ボソッとロシア語でデレる隣のアーリャさん7 (角川スニーカー文庫)時々ボソッとロシア語でデレる隣のアーリャさん7 (角川スニーカー文庫)
読了日:10月22日 著者:燦々SUN

 


常設展示室 (新潮文庫)常設展示室 (新潮文庫)感想
ヤベー、朝の通勤電車で最終話を読んでて泣きそうになってしまいました。アートに携わるギャラリーのエージェントだったり、キュレーター、ちょっと年齢高めの女性たちのお話。ゆるく繋がりがあり、みなさんあんまりハッピーエンドな話ではないんだけれど、ポッとこころに明かりが灯るような短編集でした。最終話は、なんか巨人の星の幼少期の家が思い浮かび「今どきこんなテンプレ・・」とは思いつつも、まんまと術中にハマってしまいました。マハだけに。
読了日:10月22日 著者:原田 マハ


ミス・パーフェクトが行く!ミス・パーフェクトが行く!感想
現職総理大臣の隠し子で、厚生労働省のキャリア、バリバリ仕事ができる20代後半で美貌の持ち主。現職総理の隠し子であることがマスコミにバレそうになると厚労省をスパッと辞めて、そこからさまざまな業界に一兵卒として入社し(素性がバレそうになり次々退社)、その会社にある無理難題を解決していくという設定。テレビドラマの原作になりそうな、でもちょっと主人公には感情移入できないかなぁ。
読了日:10月22日 著者:横関 大

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9月の読書メーター

2023-10-07 | Weblog

9月の読書メーター
読んだ本の数:4
読んだページ数:1184
ナイス数:114

死に神のレストラン死に神のレストラン感想
「アルファポリス」って知らなかったけど「小説家になろう」みたいな投稿サイトで人気がでて出版に至ったようだ。現世に強い未練が残っているため成仏できないが思い出に残る料理を食べて昇天するためのレストラン。ホンの一瞬現世に干渉できるという、流れの料理人やら珈琲店が登場しそうな設定だが「お前(主人公)はすでに死んでいる(byケンシロウ)」のがちょっと違う。1~3話目はウジウジしていていただけないが(未練を残して死んでいるのでしかたないけれど)猫と最終話はなかなか良かった。最初の方は出版のための書き下ろしかな?
読了日:09月19日 著者:東万 里央


オービタル・クラウドオービタル・クラウド感想
超絶面白い!こんな本に出合えるとは、なんて幸運なんでしょう。まるで道を歩いていて1万円拾ったような。(拾ったお金は届けましょう)スパイ物としてジェイソン・ボーンより面白い。イーロン・マスクは確実にロニー・スマークの後を追いかけているし、カズミ、アカリ、アゲハ、関口、CIAとまさに天才たちの遊ぶ庭。通勤時間は至福の時間でした。
読了日:09月16日 著者:藤井太洋


ハンチバックハンチバック感想
なかなか痛い小説です。ぜんぜん馬鹿にした意味でなくて、心に刺さる、というよりはやっぱり痛い。芥川賞受賞作。ハンチバックとは「せむし男」のせむしのこと。主人公は著者と同じ遺伝子異常の重度障がい者。導入部のエロティックな部分にしろ、現代の風俗事情、最後のギミックなど、賞を切望しているというか、何とかこの世の中に爪痕を残したい、みたいなものが伝わってきて、選考委員は同情票か?などと不遜なことを考えてしまう。ともあれ、ハンディキャップの人の内面という意味では衝撃的であり、世の中に一石を投じたのは確かだ。
読了日:09月07日 著者:市川 沙央


名探偵外来 泌尿器科医の事件簿名探偵外来 泌尿器科医の事件簿感想
これは面白い!本業はお医者さんか?と思ったけど、いろいろなジャンルの本を書いているようだ。思わずクスリとしてしまう医療関係あるある話は、取材協力者とかなり親密にならないと書けないのでは?反面、事件の内容はネットのメディカル相談の犠牲者、育児本を信奉して無意識の児童虐待、〇〇〇の幻肢痛、人口透析患者に対する偏見(長谷川豊か!)と、かなりシリアス。登場人物のキャラは立っているし、同期生との距離や忍者との三角関係に発展しそうな展開など、ぜひともシリーズ化を希望します!
読了日:09月03日 著者:似鳥 鶏

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8月の読書メーター

2023-09-03 | Weblog

8月の読書メーター
読んだ本の数:6
読んだページ数:1956
ナイス数:167

脳はなぜ「心」を作ったのか―「私」の謎を解く受動意識仮説脳はなぜ「心」を作ったのか―「私」の謎を解く受動意識仮説感想
お医者さんでもなく専門家でもない、どっちかっていうとエンジニアな人。1962年生まれの人が42歳の時に書いた本。20年前の最新の研究成果が盛り込まれている。ARの概念がこの時あったとは驚き。恐怖や怒り、欲求は生物としての本能、それを昇華させたものが心であり、これこそが進化。コギト・エルゴ・スムがすべての始まり。などと語りたくなってくるような本。DNAには記憶が刻まれていると思う。年に1回、東京湾でゴカイが産卵のために一斉に海面にでてくるとかね。とても読みやすい。クオリアってSONYが良く使ってたなぁ。
読了日:08月28日 著者:前野 隆司


バッド・コップ・スクワッドバッド・コップ・スクワッド感想
木内一裕はいつも楽しみにしている作家さんですが、今回はいつもの冴えがなかったような。。。冒頭からバッド・コップのスクワッドが闇すぎる。所轄の刑事さんて、そんな拳銃持ってていいんだっけ?とか、交渉術をメインに描きたかったのね?とか、真樹さん、もうひと絡みして欲しかったな、とか。ちょっと消化不良。
読了日:08月28日 著者:木内 一裕


踏切の幽霊踏切の幽霊感想
面白かった!幽霊話なんで現実には起こりえないんだけど、ホントにあったんじゃないか?ってくらいものすごくリアル。序盤の事件への巻き込まれ方から、少しずつ小出しにされる謎。その謎に対峙する際のアプローチがとても自然で物語にグイグイ引き込まれていく。ヘタに中途半端にならずに、幽霊の方からバンバン事件解決(?)に向けた向けたヒントが出てくる振り切り方が潔い。夏の夜の読書にピッタリです。
読了日:08月19日 著者:高野 和明


探花―隠蔽捜査9―探花―隠蔽捜査9―感想
ラストは怒涛の逮捕劇。でもまあ日米地位協定とか息子の失踪とかはいらなかったかな。探花とは中国の科挙で3番目の成績のこと。1位は状元、2位は榜眼なんだと。ハンモックナンバーは、もともと海軍で使っていた卒業席次のこと。
読了日:08月09日 著者:今野 敏


夏物語夏物語感想
なんかすごいものを読んでしまった!豊胸手術やAID、不感症の話題から小説家と編集者の関係、文学スタイルについての主張がリアルすぎてこれは私小説だったのか?と思えるくらいの熱量と文字数(字が小さい)。それと全ての登場人物に感情移入できてしまう言語化能力の高さにビックリ。最後の方で夏子推しの理由、謎解きがみたいのがあって仙川さんが抱き着いたシーンがあとからジワジワくる。夏子の造形についての記述が少なかったんで川上未映子を調べたらめっちゃ美人!こんな人が夏子だったら絶対惚れてまうがな~。
読了日:08月06日 著者:川上 未映子


彩無き世界のノスタルジア彩無き世界のノスタルジア感想
「名も無き世界のエンドロール」の長いエピローグというかアナザーストーリーのような。「名も無き~」のエピソードがところどころに散りばめられていて、またあの世界に揺り戻される感じが懐かしい。おお、これがノスタルジアか。
読了日:08月06日 著者:行成 薫

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7月の読書メーター

2023-08-09 | Weblog

7月の読書メーター
読んだ本の数:4
読んだページ数:1329
ナイス数:137

目からウロコが落ちる 奇跡の経済教室【基礎知識編】目からウロコが落ちる 奇跡の経済教室【基礎知識編】感想
経済教室といいつつ日本の20年間のデフレを検証する。政治と政策が逆バリを繰り返したため、なるべくしてなったデフレと喝破し個人名を出しまくって喧嘩上等、炎上必至。勇気あるなぁ。後だしジャンケンみたいだけど、確かに20年間デフレだしね。読んでると逆に愚民政策で仕組んでデフレにしてたんじゃないかとさえ思えてくる。暗殺されませんように。
読了日:07月30日 著者:中野 剛志


清明: 隠蔽捜査8清明: 隠蔽捜査8感想
警視庁大森署から神奈川県警刑事部長に着任したところから始まる今回の竜崎。解説読んでナルホド、と思ったけれど久々の隠蔽捜査回帰だったらしい。最近はテレビの杉本哲太にキャラクターが引っ張られた感じがしてたけど、今回はイメージ通りの竜崎が戻ってきた感じでよかった。伊丹刑事部長はもう古田新太でいいや。
読了日:07月30日 著者:今野 敏


名も無き世界のエンドロール (集英社文庫)名も無き世界のエンドロール (集英社文庫)感想
ストーリーは途中で想像がついたけど、壮大な復讐劇の舞台がどうなるかと期待しながら読み進めることができた。幼いころの友情、仲間、三角関係と青春てんこ盛りな過去パートは胸アツ。最後のポケットで長い余韻に浸りつつ、久々に目からアセが。映画の方はどうかなー。多分観ると思うけど、設定が少し変更されてるみたいだし原作の方がよさそうな印象。面白かった!
読了日:07月30日 著者:行成 薫


オオルリ流星群オオルリ流星群感想
45歳同級生のキュンキュン。なぜ高校時代に人気者の彼は自死を選んだのか?とのミステリーが軸にあり、その謎と実話にヒントを得たという私設天文台を造り上げるまでのストーリーテリングが面白い。人はいつまでも青春だなぁというのと、スイ子の内面がはがされて行く過程が読んでて痛かった。
読了日:07月09日 著者:伊与原 新

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