’ちゃんg’ の ’ぶろg’

読書メーターの記事は娘へのメッセージです。将来、同じ本を読んでくれたら嬉しいです。

11月の読書メーター

2019-12-01 | Weblog

11月の読書メーター
読んだ本の数:6
読んだページ数:2406
ナイス数:141

クロストーク (新・ハヤカワ・SF・シリーズ)クロストーク (新・ハヤカワ・SF・シリーズ)感想
時代背景はリアル現代、2015~2016年ころ。脳に外科的手術を施すことにより、P2Pで恋人とのテレパシーが可能になるという設定。いくら愛し合っていても、相手の心が丸わかりじゃ息苦しいじゃろう、、というのはオッサンの偏見。苦節何年、、いや、いい。中盤以降ほとんど飛ばし読みでトピックだけを拾って読了。読もうと努力はしたんだけれどね。大変だった。
読了日:11月26日 著者:コニー・ウィリス


掃除婦のための手引き書 ルシア・ベルリン作品集掃除婦のための手引き書 ルシア・ベルリン作品集感想
装丁のポートレートは作者本人。美人さんです。作者の自伝的私小説による24の短編集。そこはかとなく漂う寂寥感と満たされない孤独感。そして全編通して乾いた感じがする。1970年代、時代感覚に鋭敏でモードに憧れつつも身の程を知る、そんな数多の女性を代弁するような作家だったのではないでしょうか。作者への思いが募る、エモーショナルで洗練された短編集でした。個人的には表題作がお気に入りです。
読了日:11月17日 著者:ルシア・ベルリン


ホモ・デウス 上: テクノロジーとサピエンスの未来ホモ・デウス 上: テクノロジーとサピエンスの未来感想
人類進化の考察、予言の書というより哲学書のようだった。特に第一部。人類の目的はジェレミー・ベンサムの「最大多数の最大幸福」から「不死」「至福」「神性」を追求する段階に移ったという。文明が人類のコネクションの産物であるとするならば、未来の人類は現在よりももっと大勢が緊密につながり知識を共有して「不死(永遠)」と「神性」を手に入れる。その最終形は物質ですらなく、ただの概念と呼ばれるものになるのかもしれない。(以下メモ)アミニズムの世界観、英語がんばろう、あと2~3回読まんと血肉にならん。
読了日:11月17日 著者:ユヴァル・ノア・ハラリ


デッドボール (講談社文庫)デッドボール (講談社文庫)感想
期待通りの面白さでした。営利誘拐のはずが殺人の濡れ衣を着せられ、真犯人との逆転に次ぐ逆転劇と最後までイッキ読み。事情があったにせよ誘拐は誘拐だからねぇ、最後はそんなに褒められたもんじゃないけど、エンタメ小説として面白いからいっか。それにしても、くだけた口調のマヌケ弁護士にだんだんと親しみを感じてくるのはなぜだろう(笑)
読了日:11月09日 著者:木内 一裕


TENTEN感想
もはや戦後ではない。そんな高度経済成長の真っ只中、中卒でドヤ街育ちのテンがホテル業界で時代と共に成り上がって行くサクセスストーリー。出会いと運命に誘われ、料亭の下足番から社長の運転手、債権回収担当の課長と危なげなく出世の階段を昇って行く様は、いっそ清々しいくらいのステレオタイプ。悩んだり葛藤したりはするものの、最後までこの調子で安心して読める。登場人物も信長や明智光秀が脇を固め、本能寺の変が有価証券虚偽記載だったり、まさに現代の太閤記。こんな物語があったらいいな~という欲求から生まれた現代のおとぎ話。
読了日:11月08日 著者:楡 周平


希望が死んだ夜に (文春文庫)希望が死んだ夜に (文春文庫)感想
14歳の女子中学生が同級生を殺したという。そして容疑者のネガちゃんは殺害は認めたものの動機については完全黙秘。いわいる半落ち状態。「希望の希」を「ネガう」と読んだネガちゃんには、最低貧困層の「ネガティブ」とのイメージが重なる。3年前くらいにも貧困女子高生がキーボード買ったことで大炎上していたのを思い出した。警察の出世競争や女性刑事の不思議ちゃんが登場したりしたものの、至極まっとうなミステリーでございました。伏線の張り方は見事。それよりも、ネガちゃんとのぞみちゃんが健気で幼気(いたいけ)で。。涙。
読了日:11月01日 著者:天祢 涼

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コメント
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