’ちゃんg’ の ’ぶろg’

読書メーターの記事は娘へのメッセージです。将来、同じ本を読んでくれたら嬉しいです。

7月の読書メーター

2019-08-02 | Weblog
7月後半は、ずっと京アニのアニメ見てた。

読んだ本の数:5
読んだページ数:1590
ナイス数:163

双子の兄弟が一年に一度だけ、2時間ごとにテレポーテーションして入れ替わるという不思議話。親によるDV、学校内カーストといじめ、秘密クラブ、未成年による猟奇殺人、子供を巻き込んだ性暴力と、どこかで一度は世間の耳目をあつめたような事件、犯罪が現代のリアルを映し出す。本当はヒーローになりたかった兄弟が特殊能力を使って困難に抗うものの、根底に漂う低いテンションと事件の性格から暗澹たる気持ちが拭い去れない。それでも終盤の緊迫感溢れる展開は見事。ラストシーンの背後の霊的な何かは読者の想像に委ねられたってことですかね。
読了日:07月19日 著者:伊坂 幸太郎

元彼の設定が「新宿鮫」そのまんまで、コラボというよりパロディーな感じ。先生の名前「晶」でよかったのに(笑)最精鋭の海外特殊工作員をバッタバッタと薙ぎ倒し、やってることは超エグいのに呼びかけが「先生」と「おかあさん」なのに爆笑。金属バットでグレネード弾を打ち返すとか、、、久々に笑った。
読了日:07月15日 著者:月村 了衛

なかなか手強かった。全ての短編が死の影を纏い、現実と過去を振り子のように去来しながら作者の頭脳の中を彷徨い歩く。文学的表現の中にはナゾなものもあったが、朝からアタマがフル回転となり、ここんとこ暫く調子が良かったように思う。ただし、心身ともに健康な時に読まないと黄泉の世界に引きずられそうになる。
読了日:07月10日 著者:古井 由吉

直木賞作家が書いたロードレースの世界。うーん、正直どうしても近藤史恵のサクリファイス・シリーズと比べてしまう。成績のパッとしない新人が実はダイヤの原石で、ロードレースを通じてヒーローが誕生する瞬間までを描く。天才肌の梶山に焚きつけられゾーンに入り開眼する湊人。スリルと戦略が混沌とし、静寂の中でホイールの奏でる音だけが響く。ロマンチックですなぁ。
読了日:07月07日 著者:熊谷 達也

3 以上の自然数 n について、x(n乗) + y(n乗) = z(n乗) となる自然数の組 (x, y, z) は存在しない。ふんふん、なるほど。背理法で谷山=志村予想の「すべての楕円方程式がモジュラーになる」ってことを証明すれば、フェルマーの方程式には解がないことになって証明できるってことだよね・・・って何のこっちゃーー!でも、個人的にはコリヴァギン=フラッハ法と岩澤理論の相互補完の関係の発見よりも(M)構造のガンマ・ゼロを加える発見のエピソードの方が好きだな、・・・って、だから何のこっちゃーー!!
読了日:07月05日 著者:サイモン シン

コメント
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