’ちゃんg’ の ’ぶろg’

読書メーターの記事は娘へのメッセージです。将来、同じ本を読んでくれたら嬉しいです。

2月の読書メーター

2021-03-02 | Weblog

2月の読書メーター
読んだ本の数:7
読んだページ数:2979
ナイス数:200

オリンピックの身代金オリンピックの身代金感想
東京オリンピックの前年に発生した誘拐事件「罪の轍」と同じ捜査一課の刑事たちが登場する。ところで、これはプロレタリア文学なんですかね?搾取される側は現状を運命として唯々諾々と受け入れているが、体制を変革するための行動は起こさず、変革を主導するのはエリートの中の異分子である、とか。肉体労働者や農業従事者が減って全国民が知識階級を目指すんだから、今どき流行らないですよねー。でも重厚かつ緻密な構成、そして終盤の怒涛の展開には手に汗握る面白さでした!
読了日:02月26日 著者:奥田 英朗


アフガニスタンの診療所から (ちくま文庫)アフガニスタンの診療所から (ちくま文庫)感想
中村医師の存在を、亡くなってからニュースで知りました。アフガニスタンに魅入られた、というより魂が呼応した人。「ともに生きる」とは重い言葉だ。「国際貢献」という名の表と裏、個人や団体の実績、金集め。当事者を置き去りにした自己満足。イスラム世界の人々は、なぜあんなに(9.11テロ)怒っていたのか。その理由が垣間見れるし理解の一助となる。「物見高く、自由で気まま、衝動的で粗野。割拠対立で滑稽なほど高い自尊心を持つ。」日本人にもいるし逆に親近感が湧く。他に著作も多いが、この本は義務教育の教材にすべき内容だと思う。
読了日:02月22日 著者:中村 哲


おいしくて泣くときおいしくて泣くとき感想
時たまニュースで見かける「こども食堂」。貧困やDVなど家庭のいろいろな事情を抱えた子供たちにボランティアで食事を提供する2か所のお店を軸に物語は進む。メインストーリーはボーイ・ミーツ・ガール物、養父のDVからの逃避行。それはそれは甘やかな中学生のひと夏の思い出。いやぁ~、キュンキュンですわ。言葉の選び方もハルキ(角川)っぽいし、定石通りに泣かせにきます。最後ちょっと泣いた。
読了日:02月18日 著者:森沢 明夫


ノーマンズランド (光文社文庫)ノーマンズランド (光文社文庫)感想
昨年、文庫版を購入し積んでおいたのを再読。いちいち竹内結子に脳内変換しながら読んでました。合掌。
読了日:02月17日 著者:誉田 哲也


スフィアの死天使: 天久鷹央の事件カルテ (新潮文庫nex)スフィアの死天使: 天久鷹央の事件カルテ (新潮文庫nex)感想
神酒クリニックつながりで読んでみた。表紙はラノベ風、ロリでツンデレ、アスペルガーでサヴァン症持ちの天才医師が得意なときにはぎこちないスキップするって、萌え~~・・るわけでもない(byぺこぱ)。ミスリードもひねりもなかったけれど、作者が医師だけに医療関係のシーンはリアルだった。最後はツンデレ。ツンデレ最強。
読了日:02月13日 著者:知念 実希人


罪の轍罪の轍感想
すごい!1行たりとも無駄がない。これが圧倒的なリーダビリティというやつか。本の内容や事件の真相よりも、読書の醍醐味に浸れる作品でした。いや~、読書メーターと読友さん達に感謝です。
読了日:02月07日 著者:奥田 英朗


三体三体感想
えーっと、訳者あとがきにも「横紙破り」と書いてあるようにツッコミどころが多すぎて・・。理論の本質を理解せず自分に都合のいい部分だけを書き連ねて悦に入るのは、、などと野暮は言うまい。AIを高次元(11次元)展開して陽子の大きさまで折りたたみ、意識を持った粒子「智子」として地球に送り込み人類を惑わす。星間通信手段として量子もつれを利用するアイデアもSF的にアリ。中国では文化大革命はタブー視されているのかと思ってたけどそうでもないらしい。第二部のVRゲームは、プレステVR発売の10年前に書かれたのには驚嘆する。
読了日:02月04日 著者:劉 慈欣

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コメント
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