活かして生きる ~放禅寺の寺便り~

娑婆世界を生きる智慧/おシャカ様・禅・坐禅・法理・道のこと

心病

2021年06月08日 | 法理

自分自身の上に矛盾があると、物事に対して是非の念が起きて来ます。

 

それを「心病」と言います。

 

つまり自分自身の心の上に「病」が生じるのです。

 

「この病」は習慣ですから必ず取れます。

 

「この病」は取らなくてはいけないのです。

 

それでは、「この病」を取るには如何したら善いのかというと、どんな事でもよいのですが、

「有(在)る物が、只(ただ)有(在)った」のです。

 

それが私たち衆生の「今の事実」です。

 

その他に有(在)るのではないのです。

 

ですから「今の事実」が本当に分かれば良いのです。

 

そうすれば「心」をどうにかしなければならないという事がなくなります。

 

「自分の真実のあり方、“実の事実”」がはっきりしないと、どうにかしなければならないという事が起きて来るのです。

 

それが起きて来ると、それに囚われてどこまでも追いかけて行き限り無しに成るのです。

 

それですから「自分の真実のあり方、”今の事実”」を見極めようと思ったら「今の事実をそのまま手を付けない事」です。

 

それで宜しいのです。

 

何故かというと、「今の事実」はその通りに(そのままに)全身を挙げてそういう活動をしているからです。

 

そういう「真意(深意)」を知(識)って修行(坐禅)を行じて頂きたく思います。