活かして生きる ~放禅寺の寺便り~

娑婆世界を生きる智慧/おシャカ様・禅・坐禅・法理・道のこと

「今」ということ2

2019年01月01日 | 法理

「今というのは、もののない、認めようがないもの」です。


ものの「有る無し」の「無い」ではありません。

相対的な考えの「無い」ではありません。


私たち衆生の日常生活は「生死生(しょうじ)を超越したところ」で行われ

ているのです。

これを「今」といっているのです。


私たち衆生は「今をあるかの如く」に思っていますが、それは「私」という

ものを認めた所産なのです。


ですから、「私の正体」を見極めれば「あるかの如く思っていた今」はない

ということが分かるのです。


「今」は「もともとないものの中で出来たもの」ですから、解決しよう

(分かろう)と思っても解決の仕様がない(分からない)のです。