活かして生きる ~放禅寺の寺便り~

娑婆世界を生きる智慧/おシャカ様・禅・坐禅・法理・道のこと

自分の法1

2019年01月22日 | 法理

「この法は人人(にんにん)の分上ゆたかにそなはれり」という、道元

禅師のお示しがあります。


「法」というのは、何も知(識)らない、一切為さざるところにおいて、

はっきりと物が見える、聞こえる、味わえるという、「六根(眼・耳・鼻・

舌・身・意)」の働きのままのことです。


自分のなかで、何かを知(識)るというようなことがなくてもすべてが

きちんとわかります。


初めて見るものも、初めて聞くものも、初めて味わうものも、きちんと

わかるということです。


そういうことを「この法は人人の分上ゆたかにそなはれり」といっている

のです。


ですから、それぞれの人がみんなその人の法、ではありませんか。