活かして生きる ~放禅寺の寺便り~

娑婆世界を生きる智慧/おシャカ様・禅・坐禅・法理・道のこと

「自然(しぜん・じねん)」について1

2018年01月14日 | 仏教

人が生じる以前に森羅万象は既に在りました。

人が生じることに因って、その森羅万象を「認識の対象」としたのです。

 

そして人が認めることに因って、森羅万象の様子を「自然(しぜん)」と

名付けたのです。

 

「山川草木それ自体」は、自然(しぜん)とも不自然(ふしぜん)とも

そういう在り方はしておりません。

 

ですから、人が只そう名付けたということです。

 

仏教では、「人の生ずる以前、人が森羅万象の様子を認める以前の

自ら道理にかなっていることを「自然(じねん)」といいます。

 

すべてのものを「人が認識(認めたことに因って)」し、名付けたことに因って

「自然(じねん)と人との隔たりが生じた」のです。