私たちは元元、一つの種が有(在)ってそこから生まれて来たものでは
ありません。
ものの実体というのは、色々なものが縁に因って集まって出来たもの
ですから元元有(在)るはずがないのです。
私たちの実体は「此の物」というのが、一番適切な表現だと思います。
私たちは「此の物」を「人間(にんげん)」といいますが、「此の物」は
人間ではありません。「衆生」なのです。
「衆生」とは「生きとし生けるもの、生命あるもの」なのです。
「人間(にんげん)」と認めようがないのです。
何故ならば始終変化し続けているからです。