活かして生きる ~放禅寺の寺便り~

娑婆世界を生きる智慧/おシャカ様・禅・坐禅・法理・道のこと

空とは 2

2015年07月17日 | 仏教
「此の物」は「空」なのです。

実体がなく、自性 (じしょう) がないものです。


一つのものというものは、ありようがありませんので、是を「空」といっているだけです。

この「空」も “認める事の出来ないもの” “実体のないもの” です。


ですから、縁に従って自由に変化して行き、その変化して行く活動が「業」というものです。


「修行によって自分が空になった」というような事がよく言われますが、それは間違いです。

【もともと「空」】なのです。


「空」というと、あるものが、ある時期において、ある縁によって欠落したと考えがちですが、そういうものではありません。

【空のままにものがある】という事です。


空のなかにものが、様々な「法」としてあるという事です。

別の言葉で言えば、それぞれのものが全て「空」 のままに【無いながらにある状態】を、仏教でいうところの「空」と説明している訳です。