函館市とどほっけ村

法華宗の日持上人にまつわる伝説のムラ・椴法華。
目の前の太平洋からのメッセージです。

前のめりな日本

2024年07月03日 22時11分25秒 | えいこう語る
▼「前のめり」過ぎるぞと言われれば、思慮深さに欠け、思い付きだけで先に進めば、思わぬ災難が待っているという意味だと思っていた。

▼物事は慎重に考え行動するという事が肝要だと、私の世代(団塊世代)の多くは理解している。

▼若い時分は経験値が足りないので、先輩たちの「慎重に」という言葉には、新しいものには容易に飛びつかず、今までの常識の範囲で行動した方が良いという、先輩たちの現状維持の諫言ぐらいに、思っていたこともある。

▼現状維持というのも必要だが、「国家」という組織が『前のめり』ということは、相当慎重性が必要だ。

▼【日本国憲法】が制定されて77年が経つ。私は間もなく76歳になるが、人間としては未熟者だと理解している。

▼憲法とは『国家の基本秩序』と言われる。その秩序で我が国は戦争に巻き込まれることもなく、平和を保ってきたというのは十分理解できる。

▼だが憲法の中身もよく知らない国民が多い我が国で、77年も経ち一度も変えられなかったのは、時代の変化に対応できない憲法ではないかと、政府が言い出し始め【憲法改正】を、政治目標のトップに据える事は、相当『前のめり』ではないか。

▼私も76歳の未熟者なら、日本国憲法だって77年しか経っていなければ、そんなに成熟していないような気がする。憲法と私を比較するのは失礼だと思うが。

▼キシダ総理の故郷は、原爆が投下された広島だ。その総理が「戦争をできる国」にしようとしていることがよくわからない。

▼総理は「国家・国民を守る」のが、自分の最大の使命だと思っているようだ。だが軍隊の増強で、国を守ることなどできないということを、先の戦争から学んでいないようだ。

▼戦争などしたら、我が国は原爆数個で消滅してしまうからだ。『憲法第9条』を変更するなどというのは愚かなことに違いない。

▼慎重さを忘れ『前のめり』な国に在ろうとしているのが、キシダ政権だ。「集団的自衛権行使」や、対等であるはずの国家と地方自治体の関係を無視する「地方自治法改正=指示権保有」も『前のめり』で制定した。

▼さらに総理の独断で行なうことができる「緊急事態条項」の成立を目指すなどと、どう考えても『前のめり』な国家になっている。

▼疲弊する日本経済を立て直そうと、広大な面積の北海道千歳市に、突然「次世代半導体」の工場建設に出た。

▼国の肝いりで、世界に負けない半導体の数隻工場を建設している。道民にとっては何の知らせもなく、ポカンと口を開いている状態だ。『前のめりすぎて』良いのか悪いのか判断もできない。

▼言い換えれば「道民無視」だ。これって我が国は、民主主義国家ではないような気がする。国家主権的な発想だからだ。

▼主権在民の国家にあるまじき、政府の独善的プロジェクトだ。千歳市民だって地域が変化する様子に、手をこまぬいている現状の様に思う。

▼キシダ政権の最も『前のめり』なのが【憲法改正】だ。『前のめりな国家』に国民を慣らしておき、一気呵成に【憲法改正】に雪崩れ込む算段に違いない。

▼『前のめり』とは、ちょっとした力が加われば、「前倒し」になるということだ。『前のめりになるな』と、多くの先輩たちから言われたことを思い出す、キシダ政権末期の我が国の現在の様相だ。