夢かよふ

古典文学大好きな国語教師が、日々の悪戦苦闘ぶりと雑感を紹介しています。

恋のロンドン狂騒曲(その1)

2013-03-16 22:57:14 | 映画
今回は、以前観たウディ・アレン監督作品の紹介。

あらすじ(さわりだけ)
映画の冒頭、「星に願いを」の音楽が流れ、字幕に「シェイクスピアいわく」として、
  人生は単なる空騒ぎ。意味など何ひとつない(『マクベス』)
という言葉が引用される。いい年をした中年、老年の夫婦たちが、それぞれのパートナーも省みず、恋の空騒ぎを繰り広げる悲喜劇。

まずはヘレナ(ジェマ・ジョーンズ)の場合から。

ヘレナは長年連れ添った夫のアルフィに捨てられ、世をはかなんで自殺をはかる。未遂には終わったものの、その後も夫が出て行ったのは私のせいだと、自分を責めてばかりいる。一人になってからは、週に何度も娘夫婦のもとを訪れており、娘のダンナのロイとは折り合いが悪い。現在、アルコールと占い師に依存中。

ヘレナの夫のアルフィ(アンソニー・ホプキンス)。

老年になってリタイア後、突然、肉体に目覚めてしまった。ついていけない妻のヘレナを捨て、スポーツカーを買い、独身者用マンションに住み、ジムに通う毎日。若返りに励み、別の人生を歩もうとする。

ある日、娘のサリーに会って再婚宣言。相手はシャーメインという、アルフィより年が半分も下の女性だが、サリーは彼女に会ってみてビックリ。きわどい服装のアバズレ女で、自称女優だが、何本かテレビ映画に出たことがあるだけ、実際の職業は売春婦。アルフィはプロのテクニックにメロメロになり、彼女に溺れてしまっている。

アルフィとヘレナの娘のサリー(ナオミ・ワッツ)。

夫との結婚生活に、倦怠と疲労を感じてきている。夫のロイは、医大を卒業したのに医者にはならず、小説家を志望し、デビュー作は大成功だったが、一発屋でその才能を発揮できないまま。今はタクシーの運転手と二足のわらじだが、仕事ではヘマばかり、収入も乏しい。そのため、サリーは母のヘレンにアパートの家賃を援助してもらっている。
サリーは画廊に勤めるキャリア・ウーマンで、彼女の能力を高く評価してくれる、オーナーのグレッグに惹かれはじめている。

サリーの夫のロイ(ジョシュ・ブローリン)。

処女作を超える小説を世に出せないまま、くすぶり続ける日常。タクシーの運転手をしながら書いている小説も、出版社の編集者からは受け付けてもらえず、悶々とした日々を送る。妻・サリーとの関係も次第に険悪になっていたある日、アパートの窓の向こうの部屋に住む美女、ディア(フリーダ・ピント)を知り、一目惚れしてしまう。

ディアには実はアランという婚約者がいるのだが、ある雨の日、ロイは窓から向こうの部屋のディアに声をかけ、近くのカフェでランチを共にする。ロイはたちまち、エキゾチックな彼女の魅力の虜になってしまい、頻繁にディアと会うようになる。

感想はまた明日。