夢かよふ

古典文学大好きな国語教師が、日々の悪戦苦闘ぶりと雑感を紹介しています。

N・ヒル『仕事の流儀』(その21)

2013-03-08 23:08:34 | N・ヒル『仕事の流儀』
第19章は、自分の時間をどう配分するかについて。

自分のサービスを効果的に売り込むためには、自分の時間の適切な配分に基づく計画を準備しなければならない。そして、自分の時間の使い方を表に作りはじめると、あなたは自分が今まで、予定を立てなかったことによってどれだけ多くの時間を無駄にしてきたか発見して、驚くことになるだろう、とヒル博士はいう。

ヒル博士が勧める、効率的な時間の使い方の表は次のようである。

  8時間  睡眠
  8時間  自分の職業上の仕事
  4時間  余暇と健康
  2時間  研究と準備
  2時間  報酬なしの、他人の利益のための特別な奉仕
  24時間

逆に、平均的な人間が、無関心ゆえにそれに従っている時間配分は、次のようなものである。

  8時間  労働(ただし、目は時計の進み具合ばかりを見て、仕事から解放される時のことを考えている)
  8時間  睡眠
  8時間  自分のエネルギーの多岐にわたる浪費。過度の食事、飲酒、セックスへの耽溺、その他多くの破滅的な習慣など
  24時間

ヒル博士いわく。
この時間割表を注意深く見て、自分の時間の使い方と比較してみよう。勇気と率直さをもってこの時間割に向かい合い、自己分析してみよう。自分の行動を無慈悲に振り返ってみて、それが成功への階段を上がっているか、それとも失敗への階段を下りているのか、見つけ出す必要がある。

あなたは、成功の代価を払うことなしに成功することはできない!

Before any reputable physician will undertake to prescribe a remedy for the ills of a patient, he will insist upon making a through diagnosis to ascertain what are the patient's ills. Diagnosis is the most important part of the physician's work. The same is true of the person who markets personal services effectively. He must begin by ascertaining what his weaknesses are and when they have been discovered; he must form habits that will either eliminate or bridge those weaknesses so they will not work against him.
(“How to sell your way through life”‘19 How to Budget Your Time’)

評判のよい医者であれば誰でも、患者の病気に対する治療法を指示する前に、患者の病気が何であるか確認する診断を通さなければならない、と主張するだろう。診察は、医師の仕事の最も重要な部分である。
同じことは、自分の仕事を効果的に売り込もうとする人間にとっても真実である。
彼は、自分の弱点が何であるか、確認することから始めるべきであり、そしてその弱点が見つかったら、それらを取り除き、それらの弱点が自分に作用しないよう克服する習慣を形成しなければならない。

第19章の続きはまた後日に。