自分の感覚

2016-02-03 21:07:45 | Weblog
宇野こうほう氏の評論を久々に読んでみた。このところ、音楽評論は読まないことにしていた。でも読んでみると妙に納得する部分、決して承服できない部分などいろいろ出てくる。宇野さんの文章は、冷静に論を進めるのではなく、かなり感情が先走っている。そこがまた人間的ではある。ここまで言ってしまっていいのか!という踏み込んだ内容のものが多い。そこが、かなりの支持者とかなりの反発者を生み出しているのだろう。でもよくぞここまで言ってくれた!と共感を覚える内容も多い。その昔、大学のサークルで講演会をお願いし、その後一緒に宴会をやったことがあった。名指揮者ジョージ・セルについて熱く語っていたことを思い出す。この人は、指揮をすることでも有名。音楽評論を生業にしている人が、音楽作りをしたなら果たしてどんな演奏になるのか?やはり、論ずるのと実際に形にするのは、根本的に違うのだということを証明した人でもある。音楽評論を読んで、他の人の意見を自分の感覚と照らし合わせてみるのも時にはいいもんだな、という気がした。