コルトー・インジャパン

2015-12-28 12:32:37 | Weblog
最近、コルトー・インジャパンというCDを聴いている。1952年に来日した折に録音された二枚組。ショパンの作品を中心としたものだが、お得意のリスト、その他の作品も入っている。楽器は何を使用したのかは不明だが、そこから聞こえてくるのは、紛れもなくコルトーサウンドだ。鍵盤の命中率は高いとはいえないが、えもいわれぬ香気が漂う。現代では全く失われてしまった雰囲気だ。いったいどんな運動を鍵盤に働きかければ、あのような表現ができるのだろうか?その後、たくさんの上手なピアニストが登場してきたが、コルトーを超える表現者は未だに一人も現れていない。