リズム感

2010-10-05 17:40:22 | Weblog
先日、ラジオを聴いていると、ベートーベンのピアノソナタが流れていた。すごくよく弾けていたが、何か好きになれなかった。誰の演奏かと思ったら、案の定、ある世界的演奏家の演奏なのであった。おそらく専門的にみれば高いレベルの演奏なのであろうが、以前からどうしても違和感を感じてしまうのだ。何故なのだろう?と考えた時、やはり幼い頃から慣れ親しんでいるバッカウスやケムプの演奏と比べてしまうからかもしれない。とくに音楽の底に流れるリズム感。言葉で説明はできないが・・。この二人のベートーベンには押しも押されもしない抜群のリズム感があって、すべてを委ねたくなるような安定感がある。ドイツピアニズムの伝統を受け継いでいるためであろうか。やはり、いろいろな演奏家を聴いてきたが、この二人は私の中では依然、別格の存在だ。