陸奥月旦抄

茶絽主が気の付いた事、世情変化への感想、自省などを述べます。
登場人物の敬称を省略させて頂きます。

2011統一地方選の前段結果

2011-04-11 18:13:09 | Weblog
 この4月、統一地方選では各県知事・県議選及び政令指定都市市長選が行われた。その結果は、予想された通り、民主党の大敗北となった。地方自治体の選挙は、国政選挙と些か異なって、地域住民のエゴがむき出しになるのが通例だが、今年の統一選挙前段は国民の安全認識を反映して、国家のあり方に注目が集まった。こうした中で、民主党の国家意識欠落が露呈し、それが地方政治にも杜撰な形でむき出しになった側面がある。

 こうした象徴は、東京都知事選だと思う。石原慎太郎都知事は78歳、彼は老齢故に体調を崩せば忽ち都政に停滞を生じると予測されるが、都民は敢えて石原氏を都知事に選んだ。それは、地域主権などと言う「まやかしの甘言」よりも、日本国の首都としてあるべき姿を石原氏が具体的に言い続けたからだと思う。都民は、予想よりも冷静に状況判断したのではないか。

 
選挙:統一地方選 石原氏、都知事4選 民主、首長・議会選敗北 自民、知事選全勝

 第17回統一地方選前半戦は10日、12都道県知事選と4政令市長選、41道府県議選、15政令市議選が一斉に投開票された。09年の政権交代後、初の統一選を迎えた民主党は自民党と対決した3知事選と2政令市長選のうち、札幌市を除き敗退。民主党の岡田克也幹事長の地元・三重県で、自民・みんな両党推薦の鈴木英敬氏(36)が現職最年少の若さで初当選し、民主党推薦候補は競り負けた。道府県議選の獲得議席も07年の前回選挙同様、自民党の3分の1程度にとどまり、政権党として敗北を喫した。東日本大震災への菅政権の対応が問われるなか、党勢低迷が浮き彫りになり、菅直人首相の責任論が強まりそうだ。

 自民党は事実上の相乗り候補を含め、12知事選で全勝。焦点だった東京都でも自民、公明両党が実質支援する石原慎太郎氏(78)が大差で4選を果たした。立候補した現職9人全員が再選し、安定した強さを発揮。大震災の影響で選挙運動の自粛ムードが広がり、知名度のある現職有利の選挙戦となった。

 石原氏は圧倒的な知名度と現職の安定感を生かし、他の新人候補を寄せ付けなかった。石原氏は10日夜、都内の選挙事務所で「東京が混乱して止まったら、国も止まる。まさに国難。しっかり立ち上がろう」と4期目の決意を表明。大震災の対応について「国の役人に問題もあるけれど、統御できない政府も問題がある」と述べ、菅政権を批判した。

 石原氏の出馬表明は震災当日の3月11日と、今回も遅かった。12年にわたる石原都政の評価に加え、「3期で引退」とした自らの発言を翻したことで高齢多選も争点に浮上。しかし、都民の間に震災による不安感が広がった結果、石原氏の支持につながった。

 前宮崎県知事の東国原英夫氏(53)は出馬表明の出遅れが響き、都議会民主の支援を受けた居酒屋チェーン、ワタミ創業者の渡辺美樹氏(51)も、選挙自粛ムードで浸透できなかった。共産党前参院議員の小池晃氏(50)=共産推薦=は石原都政批判の急先鋒(せんぽう)だったが、支持は広がらなかった。

 12知事選には東京、神奈川を除き、11人の官僚出身者が立候補し、10人が当選した。出身省庁別では、総務省(旧自治省)4人、経済産業省4人、財務省1人、国土交通省(旧運輸省)1人。

 選挙戦が「民主・自民対決型」となったのは、東京都、北海道、三重県の3知事選と、札幌、広島の2政令市長選にとどまった。北海道では自民党推薦の現職、高橋はるみ氏(57)が幅広い支持を得て3選。一方、札幌市長選では民主、社民、国民新各党推薦の現職、上田文雄氏(62)が3選された。新人同士が争った神奈川県では、民主、自民、公明各党の地方組織が相乗りした黒岩祐治氏(56)が初当選。福井、佐賀、鳥取、徳島各県と相模原市でも与野党相乗りの現職が再選した。

 ◇自民、40議会で第1党 大阪は維新の会

 41道府県議選で、民主党は前回07年(岩手、宮城、福島3県を除く)より146人増の571人を擁立しながら、当選者数は前回比12人増の346人にとどまった。

 一方、前回比131人減の1244人を立てた自民党は40道府県で第1党を占めたものの、当選者は1119人で前回を下回った。また、172人を擁立した公明党は大阪府議選で現職を落とし、3回連続の全員当選は果たせなかった。共産、社民両党も議席を減らした。初の統一選となったみんなの党は41議席を得た。

 今回は前回より47減の定数2330に対して3457人が立候補し、無投票当選者410人を除く3047人が1920議席を争った。女性は180人が当選した。
 首長政党では、橋下徹大阪府知事が代表を務める「大阪維新の会」が大阪府議会で過半数を占め、大阪市議会でも第1党となった。河村たかし名古屋市長が率いる「減税日本」も愛知県議選で13議席を得た。

 一方、15政令市議選は定数924に1361人が挑んだ。獲得議席は自民222、公明157、民主147だった。
毎日新聞 2011年4月11日 東京朝刊
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20110411ddm001010112000c.html
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