陸奥月旦抄

茶絽主が気の付いた事、世情変化への感想、自省などを述べます。
登場人物の敬称を省略させて頂きます。

横田めぐみさんへ贈る詩

2018-06-04 04:19:51 | 拉致問題

 私は1990年代の末に、下記の横田めぐみさんの気持ちを推し量る詩を作った。その後、手直しなどして2006年4月29日にこのブログでご披露した。先月22日に安倍晋三首相も参加されて、拉致被害者のための大集会が東京で開催されたが、私は一人で旅行が不可能な身ゆえ、それに参加出来なかった。

 めぐみさんと拉致被害者全員の帰国をひたすら願いつつ、改稿した詩を再掲します。


 望郷
  -横田めぐみさんの心を静かに想う-

              作:茶路主



異国に匂へる 白き花
色も姿も ふるさとの
庭の山茶花 思わせる
双児の弟(てい)ら 白一輪
摘みし笑顔ぞ 愛おしき

北へ消えゆく 雁金よ
空翔ぶそなたが ねたましや
願うは我に 翼あれ
力の限り 羽ばたいて
やがては帰らむ 父母のもと

北風駆ける 霜月に
つのる寂しき 我が心
あれから何年 経ち行きぬ
やさしい父母を 偲びつつ
我が家の灯火(あかり)ぞ 懐かしき

月影微かな 窓ガラス
映るは幻 ふるさとの
居間の温もる 飾り棚
冬のカクタス 咲き乱れ
静かに語るは 我ひとり

「父さん 熱燗つけましょうね
 母さん 肩を揉みましょか
 あたし 大きくなったでしょう」

涙でかすみ 消えて行く
思わず掴む 幻ぞ
ああ 父母に 逢いたしや
ただそれだけの 夢を見る
はかなき希望の 夢を見る


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