陸奥月旦抄

茶絽主が気の付いた事、世情変化への感想、自省などを述べます。
登場人物の敬称を省略させて頂きます。

安倍首相の靖国参拝の意義を改めて考えよう

2013-12-29 22:11:00 | 靖國関連
 帰省ラッシュの続く今日、山形新幹線の<つばさ123>号と自動車が高畠町の踏切で衝突事故を起こし、ドライバーの女性が死亡した。列車は3時間半後に運転を再開したが、12本が運休するなど、帰省客を混乱させた。

 この年末寒波は、山形県内に大雪をもたらし、高速道路も通行禁止になるなど、道路交通にも影響を与えている。

 さて、平成25年(2013)も残り2日ばかり、改めて色々なことがあったと思う。主権回復記念式典、消費税増税決定、NSC発足、特定秘密保護法成立は大きなテーマであった。そして特に、安倍首相の靖國神社参拝が印象に残る。同神社の秋季例大祭には、首相代参で終わっただけに、26日の首相公式参拝をひとしお嬉しく感じた。

東海新報 <世迷言>氏は次のように述べている。

☆★☆★2013年12月28日付

 「あれは一体なんだったのか?」ということになろう。首相はじめ閣僚など靖国参拝をするのが常態化するようになる後年に、多くの日本人がふと振り返る現在の姿である
▼安倍首相がついに靖国参拝に踏み切ったことで、かねてからそれを望んでやまなかった小欄はほっとしている。年内見送りの予想もあった中、先の政権時代に参拝を見送ったことを「痛恨の極み」としていた同首相が所信を貫いたことは、国柄の見直しにつながるだけでなく、宰相として守るべき言行一致になるからだ
▼首相の説明を待つまでもなく、参拝は歴史と伝統の中で自然に培われた慰霊と鎮魂を願う自然な心情の発露であり、外部からとやかく言われる筋合いのものではない。だからこそ戦後の歴代首相が参拝を続けても、内外共に何ら異議を差し挟まれなかったのである
▼それがいつの間にか政治問題化し、外交カードにされるようになった。それは明らかに内政干渉なのだが、中曽根首相が参拝を見送るようになって以後、あつれきを恐れた歴代首相の弱腰が相手につけ込む隙を与え、国内のメディアまでがそれに呼応、民心までが動揺する状況をつくりあげる
▼首相が小泉首相以来の参拝を決断したのは、刺さったままのトゲを抜こうという思いからであろう。むろん中韓からの圧力に加えてモンロー主義(われ関せず政策)に陥った米国の危惧も織り込み済みだろう。いずれ、ここで懸案に一挙にケリをつける判断と、あえて火中の栗を拾う覚悟を誰が責められるだろうか?
http://www.tohkaishimpo.com/scripts/column.cgi


 <世迷言>氏が触れているように、1986年に中曽根康弘首相(当時)が中止をするまで、靖國神社への首相参拝は毎年恒常的に行われていたし、一部マスコミを除いて誰も問題にしなかった。

 日中平和友好条約が締結された1978年、シナ・中共は首相靖國参拝を全く取り上げていない。当時のシナ共産党幹部は、それをあくまでも日本の国内事情と理解していたのだろう。

 朝日新聞が1985年夏に首相参拝を強く問題提起して以来、首相の靖國参拝は中共の対日外交カードとなった。<風見鶏>の中曽根康弘はそれに屈服し、参拝を中止して禍根を残した。

 1990年以降は、韓国もこれに便乗し、対日外交カードとするに至った。当然ながら、日韓基本条約締結の1965年には、首相の靖国参拝に触れることもなかった。

再び、東海新報 <世迷言>氏の意見を聞いてみよう。

☆★☆★2013年12月29日付

 安倍首相の靖国参拝は予想通り中韓の猛反発を受けたが、それに対して外ならぬ日本のメディアが「それ見たことか」と尻馬に乗るのはどういう了見だろうか。この英断を逆に暴走ととらえるなど、首相の真意を完全に読み誤っている
▼なるほど中国は報道官が例によって口を極めてののしり、韓国ではデモ隊が安倍首相の肖像写真を焼き、新聞各紙もまた「帝国主義の復活だ」などと誇大に書き立てた。それはいずれ想定内の反応であり、それ以上でもそれ以下でもない。政府やメディアは一応憤慨して見せるが、一般の国民は平静なはずである。なぜなら、何の実害もないからである
▼中国がデモを素早く抑制したことが物語るように、この国にとって首相の靖国参拝など本来はどうでもいい問題なのである。尖閣デモの二の舞にしたくないという思いはあったにしても、これ以上日本を深追いして冷え切った両国関係をさらに悪化させたくないというのが本心だろうし、韓国もまたしかり
▼米国が遺憾の意を表したことについて、「米国ですらかくのごとし。いわんや中韓においてをや」とわがメディアは鬼の首をとったかのごとくはやし立てるが、木を見て森を見ない他国の短慮などに煩わされる必要などあるまい
▼安倍首相の決断は熟慮の末の選択であり、日本外交はやっかいなくびきからようやく解放されることになるだろう。それがやがて歴史的に証明されるようになった時、時代に流されては時代を読む目が曇ってしまうという教訓が生まれるはず。
http://www.tohkaishimpo.com/scripts/column.cgi


 私は、<世迷言>氏と同じ意見である。

 米国大使館が首相参拝に「失望」したとコメントしたらしい。それは、米国政府中枢の意見なのかどうかは分からないままだ。米国人でも、以下の様な客観的意見を述べる学者がいる。

鎮霊社訪問「平和望む意思明白」米ジョージタウン大 ケビン・ドーク教授に聞く
2013.12.28 09:35

米国ジョージタウン大学東アジア言語文化学部長・ケビン・ドーク教授

 安倍晋三首相の靖国神社参拝に対する評価を、6月に安倍首相とも会った日本研究者で、米ジョージタウン大学教授のケビン・ドーク氏に聞いた。(ワシントン 青木伸行)

              ◇

 靖国参拝は日本国民と、民主的な選挙で国民から選ばれた安倍首相ら国会議員が自身で決める、日本のすこぶる国内問題だ。

 中国と韓国がなぜ、この日本の国内問題に首を突っ込むのか、いまだに理解できない。安倍首相の靖国参拝は、戦争を始める意思の合図でもなければ、旧日本軍を奉じるものでもない。首相は国内外で国家と国民のために命を落とした人々の霊を、慰めたいと欲しているのだ。中国と韓国の指導者は、同じように(自国民を)慰霊したいと望まないのだろうか。

 靖国神社には戊辰戦争の戦死者らが祭られている。このことは、米国のアーリントン国立墓地(バージニア州)に(南北戦争などの)戦没者が慰霊されていることと類似している。

 安倍首相の靖国参拝で最も印象的なのは本殿だけではなく鎮霊社も参拝したことだ。外国の人々には、鎮霊社を訪れた意味を理解してほしい。

 重要なのは、鎮霊社には世界のあらゆる国の戦没者が祭られているということだ。ここには第二次世界大戦で、旧日本軍と戦った米国人や中国人なども含まれている。安倍首相が鎮霊社を参拝したのは平和を望む意思があったからであることは明白である。

 鎮霊社参拝はまた、安倍首相が国民を、「民族主義」から(国民を重視する)「国民主義」へと導こうとするものでもある。

 日米関係に負の影響がないことを望む。米政府が「失望している」と表明したのは(中国、韓国が)感情を害する事態を、避けようとしただけだろう。

http://sankei.jp.msn.com/life/news/131228/trd13122809350004-n1.htm
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