陸奥月旦抄

茶絽主が気の付いた事、世情変化への感想、自省などを述べます。
登場人物の敬称を省略させて頂きます。

米政府、政府系住宅金融2社の国有化を決断か

2008-09-07 09:44:06 | 財政・経済問題
 米財務省は、大手住宅金融2社すなわち連邦住宅抵当公庫(ファニーメイ)と連邦住宅貸付抵当公社(フレディマック)へ公的資金を注入し、財務内容を改善させると共に国有化することを決めた。

 両社合わせて6兆ドルを越す住宅ローン残高があると言われている。どの位の規模で公的資金を入れるのかは分からないが、2兆ドル(200兆円強!)規模になるのではないか。当然、2社の経営トップは更迭される。モラル・ハザードを防止するためだ。

 その巨額の公的資金は、どこから調達するのか。茂木敏充金融担当相は、8月28日に米連邦準備理事会(FRB)のバーナンキ議長、米証券取引委員会(SEC)のコックス委員長と相次いで会談している。この時、米国側は資本注入に関して日本政府の協力を要請したのではないか。日本には、「郵貯」と言う巨額の資金があるからだ。

住宅金融に公的資金投入か 米政府、国有化も選択肢
2008.9.6 21:03

 米紙ウォールストリート・ジャーナル(電子版)は5日、米国の低所得者向け高金利型住宅ローン(サブプライムローン)問題の影響で経営が悪化している政府系住宅金融大手2社に対し、米政府が公的資金を投入する特別支援策を固めたと報じた。最終案を調整中だが、両社の国有化も選択肢として検討されているもようだ。ニューヨーク・タイムズ(電子版)はアジア市場が開く前の7日にも発表される見通しとしている。

 連邦住宅抵当金庫(ファニーメイ)と連邦住宅貸付抵当公社(フレディマック)の2社が保有や保証をしている住宅ローン関連証券は計5兆ドル(約538兆円)を超え、日本を含め国内外の中央銀行や金融機関も大量に保有。両社の信用低下は国際的な金融危機に発展する恐れがあり、危機回避へ支援策が注目されている。(共同)
http://sankei.jp.msn.com/economy/finance/080906/fnc0809062104004-n1.htm


 上記2社の問題は、米国内に留まらず世界の金融機関の信用収縮を招く。海外金融筋(日本を含む)が購入した2社の債券は1兆ドル規模と言われているからだ。それ故、2社の国有化は早いほど良いが、関連する米国の大銀行は数社が倒産するだろう。日本への影響がなるべく限定されることを望む。

(参考)

 米国の金融不安が深く静かに進行中
 
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