陸奥月旦抄

茶絽主が気の付いた事、世情変化への感想、自省などを述べます。
登場人物の敬称を省略させて頂きます。

「日韓併合・菅談話」が閣議決定される:不毛な謝罪発言を何故重ねるのか

2010-08-10 20:17:55 | 朝鮮半島
 菅直人首相は、併合と植民地支配をごちゃ混ぜにしている。併合は、日本本土と同様にインフラ整備を行い、教育を充実させ、産業振興を行って、異民族である朝鮮人と調和を図る国家施策であった。欧米が行った植民地化政策は、支配地域から財物や資源を収奪し、異民族の言語や習慣を否定する内容とは全く異なる。

 日韓併合では、1910年まで貧困に喘いでいた朝鮮半島の復興を日本政府が強く推進した。しかも、庶民に使われていなかった伝統的なハングル文字を普及させ、教育レベルを著しく向上させたのである。日本の残した産業施設やインフラは、大東亜戦争後に起きた朝鮮動乱により壊滅的打撃を受けたが、戦前は日本本土と同様な形でその充実が図られていた。

 水間政憲氏の最新力作『朝日新聞が報道した日韓併合の真実』(2010年7月、徳間書店)は、大阪朝日新聞・朝鮮版の1937年~1945年に記載された事実内容を客観的に分析して、当時の朝鮮半島の実態を多角的に紹介している。同書の副題『韓国が主張する「七奪」は日本の「七恩」だった』で言い表されているように、そこには日本人による残酷な収奪など見られない。この本は、多くの人々に読んでもらいたいと願う。

 日韓の未来関係を期待して、日韓併合100年を記念した首相談話を発表するのであれば、我が国の祖先が努力したところの併合に纏(まつ)わる建設的な事跡を淡々と語れば良いであろう。加えて、日韓基本条約に基いて、我が国が多大の資金と技術援助を行い、<漢江(ハンガン)の奇跡>と言われた韓国の経済復興に寄与したことにも触れるべきと思う。

 以下に示す「日韓併合・菅談話」は、事実と異なる「植民地支配」を繰り返し述べ、私たちの祖先が朝鮮人に多大の損害を与えたとして謝罪のみを述べているが、事実と全く異なり、祖先の事跡を著しく辱めるものである。


【日韓併合首相談話】全文「韓国は誇り傷付けられた」・・・2010.8.10 11:40

 政府は10日午前、日韓併合100年に併せた首相談話を閣議決定し発表した。首相談話では、日本による韓国の植民地支配に対し「多大の損害と苦痛に対し、ここに改めて痛切な反省と心からのお詫びの気持ちを表明いたします」と明記した。談話の全文は以下の通り。
               ◇
 本年は、日韓関係にとって大きな節目の年です。ちょうど百年前の八月、日韓併合条約が締結され、以後三十六年に及ぶ植民地支配が始まりました。三・一独立運動などの激しい抵抗にも示されたとおり、政治的・軍事的背景の下、当時の韓国の人々は、その意に反して行われた植民地支配によって、国と文化を奪われ、民族の誇りを深く傷付けられました。

 私は、歴史に対して誠実に向き合いたいと思います。歴史の事実を直視する勇気とそれを受け止める謙虚さを持ち、自らの過ちを省みることに率直でありたいと思います。痛みを与えた側は忘れやすく、与えられた側はそれを容易に忘れることは出来ないものです。この植民地支配がもたらした多大の損害と苦痛に対し、ここに改めて痛切な反省と心からのお詫びの気持ちを表明いたします。

 このような認識の下、これからの百年を見据え、未来志向の日韓関係を構築していきます。また、これまで行ってきたいわゆる在サハリン韓国人支援、朝鮮半島出身者の遺骨返還支援といった人道的な協力を今後とも誠実に実施していきます。さらに、日本が統治していた期間に朝鮮総督府を経由してもたらされ、日本政府が保管している朝鮮王朝儀軌等の朝鮮半島由来の貴重な図書について、韓国の人々の期待に応えて近くこれらをお渡ししたいと思います。

 日本と韓国は、二千年来の活発な文化の交流や人の往来を通じ、世界に誇る素晴らしい文化と伝統を深く共有しています。さらに、今日の両国の交流は極めて重層的かつ広範多岐にわたり、両国の国民が互いに抱く親近感と友情はかつてないほど強くなっております。また、両国の経済関係や人的交流の規模は国交正常化以来飛躍的に拡大し、互いに切磋琢磨しながら、その結び付きは極めて強固なものとなっています。

 日韓両国は、今この二十一世紀において、民主主義や自由、市場経済といった価値を共有する最も重要で緊密な隣国同士となっています。それは、二国間関係にとどまらず、将来の東アジア共同体の構築をも念頭に置いたこの地域の平和と安定、世界経済の成長と発展、そして、核軍縮や気候変動、貧困や平和構築といった地球規模の課題まで、幅広く地域と世界の平和と繁栄のために協力してリーダーシップを発揮するパートナーの関係です。

 私は、この大きな歴史の節目に、日韓両国の絆がより深く、より固いものとなることを強く希求するとともに、両国間の未来をひらくために不断の努力を惜しまない決意を表明いたします。
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/100810/plc1008101141007-n1.htm


(参考)

 「日韓併合・菅談話」発表に断固反対するhttp://blog.goo.ne.jp/charotm/e/424e08f10cf689dcd7251cd8f3c97b90
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