Ed's Slow Life

人生終盤のゆっくり生活をあれやこれやを書き連ねていきます。

やらずもがな

2012年10月26日 | Weblog

             

余計なことをあえてやってしまったためのトラブルというのは疲れる!

勤め先の会社は中国にも工場があるので、日本へもそこで組み立てられた製品が
やってくる。先日塗装に関するトラブルがあった。

                 

顧客から「フランジに余計な塗装がしてある」というクレームが付けられて、調べて
み たら確かに塗装がかかっている。本来この部品には黒色酸化被膜処理が施さ
れてい て、塗装は必要ないのに黒の塗装がしてある。・・・???

中国の工場に問い合わせてみると、前回塗装仕様について尋ねた際、フランジに
ついては特に日本から指定がなかったから、とのこと。彼等の完全な言い訳であ
る。そもそも酸化被膜処理をやり始めたのは彼等自身であり、それは塗装を省くた
めのプロセスだった筈ある。

日本側では、酸化被膜処理したフランジの上に、わざわざ塗装をするなどということ
は思ってもみないことだから、「塗装するな!」などと敢えて指示するわけがないの
だ。彼の国の技術者、作業者には日本では極当たり前の「常識」が通用しない。
・・・ったくもう!なのである。

何故塗装ぐらいのことで大騒ぎするかというと、日本ではまた顧客(メーカー)が極
めて安全にかかわることには神経質なのである。

フランジを締め付けるボルトの座面に塗料があると、締め付けトルクに影響して
緩む惧れがある、と心配する。そのためわざわざ締め付け・緩みテストをしたり、
設計陣に問い合わせをしたり、最後は我々と合同会議を開いて話し合う、という
大げさな事態にまで発展してしまったのである。

中国側では、製品全体を黒塗装するものだから、無頓着にフランジ全体にまで
ペイントを吹き付けてしまったらしいが、酸化被膜処理していない他のフランジ
では、ボルト座面には塗料がかからないように、マスキングしてもらっているが、
多分、何故そうするのかという理由にまでは思いが馳せないのいだろう。

余計なことをしてくれるから、こっちは大迷惑である。

経済大国と威張っても、物造りの基本がまだ十分に出来ておらず、安い労働力
だけが売りでは、当分まだ日本と互角に勝負はできまい・・・

           



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