Ed's Slow Life

人生終盤のゆっくり生活をあれやこれやを書き連ねていきます。

福島原発事故その後

2014年10月18日 | Weblog

      

東日本大震災とそれに続く福島第一原発の爆発事故から3年半が経過した。震
災で家を失ったり原発事故の放射能汚染で故郷を追われた沢山の方々は未だに
仮設住宅で先の見えない不自由な生活を強いられている。


口先だけの政府はもうすっかり忘れたかのように、やれアベノミックスだ、やれ
東京オリンピックだと浮ついたことにばかりに血眼で、地に就いた支援とはほど
遠い自治体任せで、復興そのものは遅々として進んでいない。


中でも震災被害と放射能汚染という二重の被害に苦しむ福島県と近隣地区は、
これから先どうしたものか・・・と思い悩み苦しんでいる。原発で電力の利用だけ
してきた東京を筆頭とする大都市部に住む我々は、もう過去の事として半分忘
れかけてしまっているのではないだろうか。


                                           

TV,新聞の大マスコミはその後の福島第一の事故処理について東京新聞以外
は、継続的且つ地道に報道しなくなってまったけれど、依然として汚染水は増え
続け、地下水の漏れは止められず、最新の放射能濾過装置もトラブル続きだっ
たり、現場で働く作業員のずさんな健康管理と危険手当のピンハネなど、問題は
積み上がったままで、処理収束するのは一体何十年先になるのか誰にも分らな
いという。


放射能汚染の怖さは、それが五感では何も知覚できないことで、強烈であれば
即死につながるけれど微量であれば自覚のないままジワジワと肉体を蝕み癌を
発症させ、そしてそれが放射能によるものか否か確たる証明ができない。ロシア
のチェルノブイリ原発事故では子供たちの甲状腺癌が多発し、そのことは手術の
応援で行った日本の医師も確認している。政府は公表しないけれど独自に調べ
た医師によると、普通10万人に一人である小児の甲状腺癌の発生率が、福島
では実に130倍だそうである。


                                          

放射能の「除染」という言葉が良く使われる。「除染」と云われると、何だか放射
能が除去されて無害になったように錯覚させられるけれど、実は汚染された土
瓦礫を集めて他の場所に移動しただけのことで、放射能そのものは半減する迄
でさえ何十年、何百年、何千年とかかるのである。つまり「除染」ではなくて正しく
は「移染」というべきなのだそうである。政府や東電に騙されてはならない。


この先、政府はまだ原発を再会させようとしているが、愚の骨頂である。日本は
使用済み核燃料が既に溜まりに溜まっており、最終処分の場所も方法もないま
ま原発を動かせば動かすほど高レベル放射性廃棄物は増え続け、子々孫々に
亘って処理不能の膨大な「負の遺産」を残すことになる。現政権、自公議員たち
は真に無責任極まりない!

                                     


ドイツはロシアのチェルノブイリの事故で放射能汚染という問題を重くみて原発の
是非で世論が盛り上がり、福島の事故を受けて危険は明確になったと判断して
いち早く脱原発に舵を切った。


片や日本ではどうか。国民は”原発は必要である”などという政府、東電の嘘に
騙されて、未だに再稼動を許そうとしている人間も大勢いる。我々は明日のパン
だけのために、子や孫の世代に危険極まりない「負の遺産」をのこしてもよいの
か、各自が真剣に考えるべき時に来ていると思う。

                 



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