<小沢幹事長>「陸山会貸付に関する経緯の説明」全文
民主党の小沢一郎幹事長が23日公表した「陸山会への貸付等に関する経緯の説明」の全文は次の通り。(原文のまま)
本日は、午後2時ころより午後6時30分ころまで東京地検特捜部の要請を受けて事情説明をいたしました。
今までは、検察官への説明前の段階だったので、発言を差し控えておりましたが、この機会に、新聞・テレビ等で報道されております陸山会の不動産購入とこれに関する資金の流れ等についてご説明いたします。
◇陸山会に4億円を貸し付けた経緯
秘書の数も増え、妻帯者も増えたので、事務所兼用の住居を提供したいと思っていたところ、秘書が本件土地を見つけてきて、これはいいのではないかということになりました。それで、秘書に不動産業者にあたらせたところ、土地売買代金額が金3億4000万円余りと決まりました。
そこで、この土地を購入することになりましたが、当時陸山会の経理を担当していた秘書から各政治団体の資金をかき集めればなんとかなるが、そうすると各政治団体の活動費がほとんどなくなってしまうので、私に何とか資金調達できないかと言ってきました。
そこで、私は自分個人の資産の4億円を一時的に陸山会に貸し付けることとしたのです。
◇平成16年10月に私が陸山会に貸し付けた4億円の原資について
(1)昭和60年に湯島の自宅を売却して、深沢の自宅の土地を購入し建物を建てた際、税引き後残った約2億円を積み立てておいた銀行口座から平成元年11月に引き出した資金2億円
(2)平成9年12月に銀行の私の家族名義の口座から引き出した資金3億円
(3)平成14年4月に銀行の私の家族名義の口座から引き出した資金6000万円を東京都港区元赤坂の事務所の金庫にて保管していました。
平成16年10月には、同金庫に4億数千万円残っており、うち4億円を陸山会に貸し付けました。
4億円の一部は建設会社からの裏献金であるやの報道がなされておりますが、事実無根です。私は不正な裏金など一切もらっておりませんし、私の事務所の者ももらっていないと確信しています。
◇4億円の銀行口座への入金や売買代金支払いへの関与について
全て担当秘書が行っており、私は、全く関与していないので、具体的な処理については分かりません。
◇所有権移転日を平成17年にした理由について
そのことについては何の相談も受けていません。
購入資金は自分で出しており隠し立てする必要はないし、また所有権移転日を翌年にすることに政治的にも何のメリットもないので、何故翌年にしたのか私には分かりません。
◇売買代金支払い後に定期預金を組んで預金担保に借り入れをした理由について
具体的な事務処理については、私は関与していないので分かりません。
◇銀行から融資を受ける際に個人が借り入れ、陸山会に貸し付けた理由
これについても私は関与していないので分かりません。
ただし、以前に陸山会が不動産を購入した際にも金融機関から個人での借入を要請されたこともあったので、担当秘書から銀行の書類に署名するように頼まれ、そういう理由からと思って署名したことはあります。
◇収支報告書の記載について
私は、本件不動産に関する収支報告書の記載については全く把握していませんでした。また、収支報告書の記載内容について、相談されたり、報告を受けたこともありません。
◇収支報告書の内容の確認について
常々、担当秘書には、政治団体の収支についてはきちんと管理し、報告するように言っていましたが、実際に私自身が帳簿や収支報告書を見たことはありません。担当秘書を信頼し、実務については一切任せておりました。
担当秘書から、各政治団体ごとの収入支出と残高などの概要について報告を受けることはありましたが、収支報告書の内容を一つ一つ確認したことはありません。
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小沢氏が記者会見「裏献金は一切受け取っていない」
政治資金規正法違反事件で東京地検特捜部の参考人聴取を受けていた民主党の小沢一郎幹事長は、23日午後8時15分ごろから、東京都千代田区のホテルニューオータニで記者会見した。
小沢氏は会見に先立ち、資金管理団体「陸山会」の土地購入と資金の流れについて説明するとして文書を公表、あらためて虚偽記入への関与を否定。資金管理団体「陸山会」の土地購入の資金とされる4億円について、「一部は建設会社からの裏献金であるやの報道がなされているが、事実無根。私は不正な裏献金など一切もらっていない」と説明した。
会見した小沢氏は、聴取に対し「私は隠し立てすることはないので、記憶している限り、事実をそのまま包み隠さずお話を申し上げた」と述べた。また、「与えられた職責を全うしたい」と述べ、党幹事長職を辞任しない意向を明らかにした。
水谷建設からの「裏献金」とされる金については「そのような不正の金は水谷建設はもちろん、ほかの会社からも一切受け取っていない。秘書や秘書だった者も受け取っていないと確信していると申し上げた」と話した。
事情聴取は黙秘権の告知を受けて行われたことを明らかにし「(黙秘権は)行使しておらず、すべて答えております」と述べた。2通の調書に署名したという。説明責任については「今後さらに、国民に説明すべきことは説明していきたい」と述べた上で、「捜査にはいつでも協力すると伝えてきた。結果として今日になった。捜査には今後も協力してまいりたい」と話した。
小沢氏は「国民を騒がせ、恐縮している。申し訳ない」と陳謝したが、「検察はぜひ、公平、公正な捜査を行っていただきたい」とも語った。マスコミに対しても「ぜひ出来るだけ公正、冷静に報道してほしい」と述べた。
最後に、刑事責任を問われた場合の対応について、「そのような疑問を解いてもらうために、今日はすべて説明した。そうなったら、どうするのかということは考えていない」と答えた。
民主党の小沢一郎幹事長が23日公表した「陸山会への貸付等に関する経緯の説明」の全文は次の通り。(原文のまま)
本日は、午後2時ころより午後6時30分ころまで東京地検特捜部の要請を受けて事情説明をいたしました。
今までは、検察官への説明前の段階だったので、発言を差し控えておりましたが、この機会に、新聞・テレビ等で報道されております陸山会の不動産購入とこれに関する資金の流れ等についてご説明いたします。
◇陸山会に4億円を貸し付けた経緯
秘書の数も増え、妻帯者も増えたので、事務所兼用の住居を提供したいと思っていたところ、秘書が本件土地を見つけてきて、これはいいのではないかということになりました。それで、秘書に不動産業者にあたらせたところ、土地売買代金額が金3億4000万円余りと決まりました。
そこで、この土地を購入することになりましたが、当時陸山会の経理を担当していた秘書から各政治団体の資金をかき集めればなんとかなるが、そうすると各政治団体の活動費がほとんどなくなってしまうので、私に何とか資金調達できないかと言ってきました。
そこで、私は自分個人の資産の4億円を一時的に陸山会に貸し付けることとしたのです。
◇平成16年10月に私が陸山会に貸し付けた4億円の原資について
(1)昭和60年に湯島の自宅を売却して、深沢の自宅の土地を購入し建物を建てた際、税引き後残った約2億円を積み立てておいた銀行口座から平成元年11月に引き出した資金2億円
(2)平成9年12月に銀行の私の家族名義の口座から引き出した資金3億円
(3)平成14年4月に銀行の私の家族名義の口座から引き出した資金6000万円を東京都港区元赤坂の事務所の金庫にて保管していました。
平成16年10月には、同金庫に4億数千万円残っており、うち4億円を陸山会に貸し付けました。
4億円の一部は建設会社からの裏献金であるやの報道がなされておりますが、事実無根です。私は不正な裏金など一切もらっておりませんし、私の事務所の者ももらっていないと確信しています。
◇4億円の銀行口座への入金や売買代金支払いへの関与について
全て担当秘書が行っており、私は、全く関与していないので、具体的な処理については分かりません。
◇所有権移転日を平成17年にした理由について
そのことについては何の相談も受けていません。
購入資金は自分で出しており隠し立てする必要はないし、また所有権移転日を翌年にすることに政治的にも何のメリットもないので、何故翌年にしたのか私には分かりません。
◇売買代金支払い後に定期預金を組んで預金担保に借り入れをした理由について
具体的な事務処理については、私は関与していないので分かりません。
◇銀行から融資を受ける際に個人が借り入れ、陸山会に貸し付けた理由
これについても私は関与していないので分かりません。
ただし、以前に陸山会が不動産を購入した際にも金融機関から個人での借入を要請されたこともあったので、担当秘書から銀行の書類に署名するように頼まれ、そういう理由からと思って署名したことはあります。
◇収支報告書の記載について
私は、本件不動産に関する収支報告書の記載については全く把握していませんでした。また、収支報告書の記載内容について、相談されたり、報告を受けたこともありません。
◇収支報告書の内容の確認について
常々、担当秘書には、政治団体の収支についてはきちんと管理し、報告するように言っていましたが、実際に私自身が帳簿や収支報告書を見たことはありません。担当秘書を信頼し、実務については一切任せておりました。
担当秘書から、各政治団体ごとの収入支出と残高などの概要について報告を受けることはありましたが、収支報告書の内容を一つ一つ確認したことはありません。
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小沢氏が記者会見「裏献金は一切受け取っていない」
政治資金規正法違反事件で東京地検特捜部の参考人聴取を受けていた民主党の小沢一郎幹事長は、23日午後8時15分ごろから、東京都千代田区のホテルニューオータニで記者会見した。
小沢氏は会見に先立ち、資金管理団体「陸山会」の土地購入と資金の流れについて説明するとして文書を公表、あらためて虚偽記入への関与を否定。資金管理団体「陸山会」の土地購入の資金とされる4億円について、「一部は建設会社からの裏献金であるやの報道がなされているが、事実無根。私は不正な裏献金など一切もらっていない」と説明した。
会見した小沢氏は、聴取に対し「私は隠し立てすることはないので、記憶している限り、事実をそのまま包み隠さずお話を申し上げた」と述べた。また、「与えられた職責を全うしたい」と述べ、党幹事長職を辞任しない意向を明らかにした。
水谷建設からの「裏献金」とされる金については「そのような不正の金は水谷建設はもちろん、ほかの会社からも一切受け取っていない。秘書や秘書だった者も受け取っていないと確信していると申し上げた」と話した。
事情聴取は黙秘権の告知を受けて行われたことを明らかにし「(黙秘権は)行使しておらず、すべて答えております」と述べた。2通の調書に署名したという。説明責任については「今後さらに、国民に説明すべきことは説明していきたい」と述べた上で、「捜査にはいつでも協力すると伝えてきた。結果として今日になった。捜査には今後も協力してまいりたい」と話した。
小沢氏は「国民を騒がせ、恐縮している。申し訳ない」と陳謝したが、「検察はぜひ、公平、公正な捜査を行っていただきたい」とも語った。マスコミに対しても「ぜひ出来るだけ公正、冷静に報道してほしい」と述べた。
最後に、刑事責任を問われた場合の対応について、「そのような疑問を解いてもらうために、今日はすべて説明した。そうなったら、どうするのかということは考えていない」と答えた。