暇つぶしエンジニアリング (旧:休日限定エンジニアリング)

アマチュア無線とエンジン付オモチャいじりの日記です。

古いステレオの修理

2024-08-08 23:03:56 | 無線小屋

あるカフェに故障したまま置かれていたモジュラーステレオの

修理を頼まれた。

状態としては、スピーカーを繋ぐとブーンという音がでるという

ものだった。

ものはLo-Dの4チャンネルモジュラーステレオだ。

プレーヤーもあるが、今回の症状からはプレーヤーを繋ぐ必要は

ないと考えて、本体とスピーカーだけを預かってきた。

ハム音が出るということなので、電源の平滑コンデンサを交換すれば

直るだろうと簡単に受けてきたのだが、電源のケミコンを交換した

だけでは全く症状が改善されなかった。

 

それでも古い機器なので基本的にケミコンの容量抜けが原因だろうと

各ケミコンを外して容量チェックを行った。

しかし、容量抜けしていると思われるケミコンは無かった。

液漏れで基板を汚しているようなものもなかった。

 

あとはハム音の原因として一般的なものはアース不良か?

基板のハンダ割れは見た目には確認できなかったが、一応

ハンダの盛り直しを行ってみた。

しかし、一向に改善せず。。。

 

完全に振り出しに戻った感じだ。

 

もう一度症状の確認をすると、LEFT側のスピーカーを繋ぐと

ハム音が出る。

左右を入れ替えてみると、やはりLEFT側を繋いだときにハム音が

でるということが確認できた。

つまりは、電源の問題ではないということだ。

最初から良く見ておけばよかったのだが、またしても先入観で

作業を進めてしまった。

 

音量を絞ってもバランスを右側に寄せても関係なくハム音が出る

状況だ。

こうなってくると回路図が欲しいところだが、説明書すらない

状態だ。

ネットで検索してみたが出てくることも無かった。

 

手探りで追って行くしかないので、スピーカー側から順にオシロ

スコープを使ってノイズの発振状態を追うことにした。

※画像では切れて写っているが、綺麗なサインカーブが描かれている

 

スピーカー端子⇒パワーTR出力部⇒パワーTR入力分⇒~~という

ように追って行くと、パワーTRの前々段のTR出力には波形が出るが

入力部には出なかったので、このTR(2SC458)が悪さをしていると判断して

交換となった。

左は手持ちにあった未使用品。

右は不良品で足がしっかりとイオンマイグレーションを起こして

いた。

他にも足が黒くなっているTRがあるので、他の不具合も出る

可能性があるが、ひとまずハム音は止まったので、完了とした。

 

どうやらこのステレオで古い洋楽のLPを掛けたいらしい。

またひとつゴミからの救出ができた。

 

 

 

コメント
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