またEX900の修理です。
前回修理したものとは別の個体だが、今度はエンジンがかかる
けど、ハンチングするというもの。
更には、この機械もリコイルの紐がビローンの状態だ。
今度は、ゼンマイを分解しないでなんとかしたいところで
あるが、まずは外して見ないとなんとも解らない。
リコイルスターターを外して点検すると、この機械も特定
のところで動きが渋くなる状態だった。
しかし、前回のようにプーリーの潰れ等はなく、やはり
分解しないとはっきりとした原因は解らない。
でも何かに引っかかるという感じではなにので、紐にシリ
コングリースを塗ってみたら、スムーズに巻き取るように
なったので、これで様子を見ることにした。
ハンチングの原因はいつものようにキャブの詰まりだろう
と推測のもと早速キャブを外すことに。
お決まりのように、エアークリーナーエレメントは腐って
いた。
インバーター式の電子スロットルとは違い、何の変哲も
ない普通のキャブだ。
やはりメインジェットは固着して外れない状態だったが
エンジンがかかるだけあって、詰まっていることはなく
酷く汚れていることもなかった。
ひととおりの洗浄を行い、新しいガスケットを入れて組
あげたのだが、あまり調子が良くない。
50Hzではまあまあ安定しているが、60Hzに切り替えると
ハンチングが出る。
エアースクリューでは調整しきれないし、プラグも燻っ
ている。
こうなると、疑うのはガソリンの劣化だ。
オーナーに問わせたところ、2~3年は経っているかも
ということだった。
タンクの中は、ほぼ満タン・・・
悪臭がするほどではないので、洗い油として使うことに
して、全量入れ替えてみることにした。
初めは、キャブのドレンから抜いていたが、時間がかかり
そうなので、シュポシュポで一気に抜いた。
新しい(これも半年近く経っているが)ガソリンを入れて
エンジンをかけてしばらく様子をみる。
50Hzは問題なくなったが、60Hzにするとやはり時々息付
きするようなハンチングが出るが、エアースクリュー調整
で安定させることが出きるようになった。
エンジン回転が少し高くなったので、明らかにガソリンの
違いが解る。
出力電圧を測ると126Vも出ていた。
これを105Vくらいに調整して、白熱球と100Wのハンダこて
を繋いでみたが、ハンチングは発生しないので、これで行け
るだろう。
しかし、一度エンジンを止めてからの再始動があまり良くな
い。
相変わらずプラグは燻っている。
別のプラグに交換しようにも、同じ品番のものがない。
BR4HSは付いているが、うちにあるのはピープル用の
BP4HSAだ。
サイドバルブエンジンなので、プロジェクトタイプのプラグ
でもピストンに干渉することはないと思われるので、試しに
取り付けてエンジンをかけると、明らかに調子が良い感じに
なった。
しかし、発電機という性格を考えると、レジスター入りの
プラグでないと、余計なノイズを発生することになるので
やはり標準のBR4HSを付けるのが一番だ。
ホームセンターに在庫はあったが、なぜか高い。
BP6HSやBR6HSあたりと大きな違いはないような感じだが、
200円くらい高かった。
最後に出力波形を見てみると、綺麗な正弦波と思いきや、
交流ではあるが、なんだか汚い波形だ。
一瞬電圧の落ち込みがあるのは何が原因なのか?
取り敢えずは、マイコン制御のような家電品でなければ
使用は可能なので、ジェネレーターは完全に出力が出な
くなった時にでも見ることにした。
最後に、いつから交換していなか解らないエンジンオイル
を交換して完了とした。